WILDLIFE in TOHOKU「田んぼのカモメ」 hometown_of 2018.05.09 2 1,943 0 早くも田植えが始まった東北北部。それでも、昨年撮影した写真の日付と見比べると、今年は若干遅いみたいだ。 鮮やかな緑色の苗が植えられた田んぼと、水が張られて空や雲を映す田んぼが市松模様に並び、空にはツバメが飛び交う。そんな初夏ならではの風景の中でちょっと違和
今年も開催される陸前高田気仙町の「けんか七夕」 iRyota25 2016.07.23 2 6,259 0 その「けんか」は一度見たら忘れることができない。肚の底にドスンと響くぶつかり合い。そしてお囃子。長い長い綱の引っ張り合い。 勇壮という言葉はこの祭りのためにあるのではないかと思えるほど、力強く魂を揺さぶる祭り。陸前高田の気仙町に長く伝わる七夕祭りだ。 けんか
陸前高田の木村屋さんが教えてくれた「100年」の復興 iRyota25 2013.10.15 2 5,292 0 今日と明日。数カ月後、数年後、そして100年後をつなぐもの 前から不思議で仕方なかったんですが、町に旅行で来てくれるお客さんたちが、みんな言ってくれるんです。「陸前高田っていいよね」って。どこがいいのか、自分たちにはよく分からないんだけど、けっこう皆さんそう言
陸前高田の新しい町への動きを目の当たりにできる場所 iRyota25 2016.12.16 2 2,176 0 「一本松は恥を知れ」「一本松なんか見たことないもんね」と少々過激な言葉で、「もっと陸前高田の本当のいまを見てほしい」と伝えた人たちが推薦してくれた陸前高田のビューポイント。ひとつは高田の町の背後に聳える氷上山。さすがに標高874メートルの山に登るのは大変だと
陸前高田の「みんなの家」かさ上げ工事で移転へ iRyota25 2016.07.15 2 4,816 0 陸前高田市高田町大石31番地。陸前高田の町が見渡せる高台にみんなの家はある。みんなの家は震災後の避難所生活の中で生まれたコミュニティに、伊東豊雄氏、乾久美子氏、平田晃久氏、藤本壮介氏の4人の建築家と陸前高田出身の写真家畠山直哉氏らが中心となって造った10坪ほど
【遺構と記憶】国道45号線のポール基部 iRyota25 2017.02.13 2 2,075 0 ここは陸前高田、海沿いを走る国道45号線。津波に引きちぎられた道路案内表示のポールが痛々しい姿のまま残っている。 赤い看板の「オカモト」は、被災したその場所で営業しているガソリンスタンド。看板には「津波到達高さ」の表示がある。三角形の建物は道の駅タピック45。
東北、この一枚。(3)陸前高田・うごく七夕 iRyota25 2013.07.23 2 1,835 0 「もしかして取材か何かなの? 個人的なブログとかならどんどん宣伝してほしいんだけど、取材ってことならお断りだなあ。」 陸前高田の「うごく七夕」。たとえ盆や正月には帰らなくても、この日だけは東京や仙台へ出て行った人たちも帰省してきて町中がひとつになるという、年
WILDLIFE in TOHOKU「オオハクチョウの編隊飛行」 iRyota25 2017.02.13 2 1,740 0 このごろ陸前高田の町の空をゆく白鳥の群れを見かけることがよくある。 鴎や白鷺とは違って、ゆったりと羽ばたきながら町の上空を旋回して飛ぶオオハクチョウの姿はとても優美だから、いつか写真に撮りたいものだと思っていた。 でも、白鳥が飛んでいるのはいつもたいていかな
三島から経由してマスターに託したもの hometown_of 2017.04.14 2 1,411 0 3月末に開催された手芸の展覧会で、展示場所を少しだけ借りて、三島の仲間からお預かりしたクラフト作品を飾らせてもらった。 「静岡県三島市の佐野比呂子さんが作ったアイデア小銭入れです。平行四辺形に切った革をスナップで止めて三角形にしています。小銭入れにもいいし、
冬には「雪っこ」がよく似合う iRyota25 2017.01.15 2 2,458 0 日が傾くにつれて気温はどんどん下がっていった。今シーズン最大の寒波、数年に一度規模の厳しい冷え込みと気象情報が繰り返していたその日、日没後にはクルマのデジタル外気温計の数値はあっという間に「-6」を示した。 年明けから春のような暖かさが続いてきた東北にも、本
楽しげな閉店セール hometown_of 2017.04.14 2 2,573 0 陸前高田未来商店街にある手芸用品のスタイルさんで閉店セールが始まった時の様子。 営業不振で商売を終えることになった店舗のセールとは、ずいぶん雰囲気が違って見える。「SALE」の小旗なんてまるで万国旗みたいな飾り付け。店頭には閉店のよろこびが溢れ出ていた。 それも
海から見た一本松 iRyota25 2016.12.16 2 1,621 0 被災から復興に向かう町の姿を海から見ると、地上から見たのとはまったく異なる光景を目にすることができる。気仙沼や山田でそのことを学んだが、陸前高田の「奇跡の一本松」の場合、海の方から見てみたいと思うことにもうひとつ別の理由があった。 それは、一本松が立ってい
ちいさいおうちの手づくりクリスマス会 iRyota25 2016.12.11 2 2,173 0 「ちいさいおうち」は、盛岡市のNPO法人うれし野こども図書室が陸前高田市に設立した小さな図書室。市内竹駒町にある陸前高田市図書館のお隣にある。 12月11日、ちいさいおうちのクリスマス会が開催された。 音楽あり、影絵あり、プレゼントありのクリスマス会は、ちいさいお
津波警報発令。その時わたしはどう行動したか iRyota25 2016.12.24 2 6,689 0 その朝、わたしは仙台市の隣の多賀城市にいた。前の日に鹿島神宮で「どうかこれ以上、地震や天災で人々が苦しみませんように」と願をかけた後、歌枕として有名な「末の松山」の写真を撮影するために、多賀城で夜明けを待っていた。 三十六歌仙の一人清原元輔が詠んだ「契りき
「こどもは大人、大人もこども」陸前高田のこどもの日 hometown_of 2017.05.06 2 4,584 0 5月5日、こどもの日。陸前高田のかさ上げ地にオープンして1週間あまりのアバッセたかたでは、朝9時の開店早々、入口近くの広場にカラフルなエレキギターが並んだ。ん、エレキギター?? 餅まきという名のお菓子まき 広場(正式にはパブリックスペースという名称)には「餅まき
2016年から2017年へ。陸前高田「うごく七夕」〜被災から変わっていく町が生きる現実であるということ〜 iRyota25 2017.01.07 2 5,954 0 一本松茶屋の交差点を曲がって国道340号線に入る。気仙川に沿うようにぐるっと迂回して走り、奈々切の跨線橋を越えると、目の前に長い坂道が見えてくる。陸前高田市高田町大石の坂道だ。登り切った所には市役所の仮設庁舎がある。今年の夏には県内最大規模の災害公営住宅であ
浄土寺の河津桜 hometown_of 2018.05.09 2 1,575 0 3.11が近づいて心ここにあらずな状態になるということはあるが、3月の声を聞くと、このまちの人たちは別の意味でもそわそわしてくる。庭先のスイセンが咲いた。どこそこの梅が満開だ。そろそろバッケも出て来るかなあ。春を恋いこがれる思いが募るのだろう。そんな言葉をあち
【遺構と記憶】陸前高田の集合住宅 iRyota25 2015.01.20 2 4,844 0 国道45号線の沿線にたっていた5階建ての集合住宅2棟。海側の1棟は4階までが、ベランダから玄関まで津波でうち抜かれていた。人の姿がほとんど見られない高田の町で、津波の威力と想像を絶する恐ろしさを静かに物語り続けている。 震災後の陸前高田に残された衝撃的な建物は「
【遺構と記憶】高田松原道の駅「タピック45」 iRyota25 2015.02.13 2 5,337 0 国道45号線沿い、陸前高田の高田松原側にあった「道の駅 高田松原」は東北随一、広さ4ヘクタールを誇る道の駅でした。直売所などの店舗やインフォメーションのほか、うごく七夕やけんか七夕の山車も展示されていたそうです。 三角形の建物が印象的な「タピック45」は道のシン
高みへみちびく街路樹は hometown_of 2018.05.15 2 1,789 0 カーネーションが供えられていたスズラン通りは、陸前高田で建設中のシンボルロードの原型にあたる。シンボルロードは、かつてキャピタルホテル1000がたっていた高田松原付近から、川原川という小河川に沿うように北の山の方に向かってほぼ真っすぐに伸びる道。津波からの避難
【遺構と記憶】被災地を目指す人たち(2)奇跡の一本松 iRyota25 2016.06.22 2 2,235 0 復興工事がおおむねお休みの日曜日でも、陸前高田の海沿いは砂埃が風に舞う。それでも今日もたくさんの人たちが、一本だけ残った奇跡の一本松目指して歩いていく。 団体の人も、家族連れも、仲好さそうなカップルも。むき出しの造成地に日差しが照りつけ、砂埃が舞う中を、あ
【遺構と記憶】小さな震災遺構を探して iRyota25 2016.02.17 1 2,490 0 少し前のことですが、大川小学校の校舎保存をめぐる意見交換会が行われたそうです。遺族の人たちによる小さな命の意味を考える会のホームページから一部を引用させていただきます。 12月13日に、校舎保存についての意見交換会が行われました。 校舎を保存するかどうかは、校舎
初めてのお茶会に咲いた笑顔の花 hometown_of 2017.04.15 1 1,668 0 3月30日は旧暦のひな祭り。この日、陸前高田の栃ヶ沢アパートの集会所では、手作りのおひな様を眺めながらのお茶会が開かれた。 おひな様は栃ヶ沢アパートに暮らすお茶の先生が作ったもの。先生のお宅は津波の被害を受け、おひな様もお茶道具もみんな流された。この日飾られた
生きているということ hometown_of 2017.04.11 1 1,195 0 ここに写っているの、たぶん私なのよ。 陸前高田のコミュニティホールのエントランスで行われた津波写真展で、避難所となった体育館の写真を指差しながらAさんは話し始めた。数えきれないほどの人がいる体育館の写真の片隅。Aさんとはとても判らない小さな人影を指差しながら
WILDLIFE in TOHOKU「キツネの落とし物」 hometown_of 2018.05.09 1 1,244 0 夕方も夕方、もう黄昏どきになった頃、この辺りではよくキツネの姿を見かけた。2年くらい前のことだ。その頃にはまだこの辺りの宅地造成は進んでいなくて、無造作な盛り土のハゲ山が連なる暮れがかった世界を、すたすたと走り去っていくキツネの姿は、さみしくもあり、また野