大腸内視鏡検査のしおり(2)

medomedocci

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大腸内視鏡検査のしおり(1) by medomedocci
 大腸内視鏡検査のしおり(1) by medomedocci
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のつづき。

内視鏡検査を前に、食べもので気をつけることがある。

といっても↑の右側を見ればわかるように、米も食べれればうどんも食える、パンも食える。焼き魚だって食える。えーと肉は…、そぼろが食える。これならぜんぜん不自由はない。

ちょっとだけ困るのは「食べちゃダメ」の中に豆類と葉野菜、海藻があること。食物繊維がダメなんだろう。

あと先生曰く「小さいネギとかがへばりついてたりするんですよ。そうすると『なんだこの黒いの』ってことで検査を邪魔しちゃうんで、完全に大腸がきれいでないとダメなんです」。

そうか、毎朝ネギたっぷりの納豆ごはんやワカメふりかけごはん、地のりごはんなどを食べてる身としては楽しみが減るけど、検査のやり直しなんてことになったら悲しすぎる。オレには卵かけご飯があるじゃないか。

大屋政子ゆかりの下剤

夕食時に酒はいつもどおり飲んだ。人間ドックの前日も21時までは飲んでるし、いいんですよ適量なら。

人間ドック前日と違うのは、このあと下剤を飲まなきゃいけないということ。

このとおり、便をやわらかくする下剤を飲むのだ。

へー帝人って下剤も作ってるんだ。大屋政子の顔が浮かんできた(あの方はただの声がカン高いおばちゃんではなく、かつての帝人社長夫人)。

この、夜の下剤は飲んですぐトイレに行きたくなるものではなく、夜中の3時ごろに2回トイレへ行ったかな…どっちみち毎晩トイレに起きてるし、しょっちゅう下痢をしているわたしにとって、夜中3時に2回の軟便なんかふつうのことである。

現役時代の重圧から解放されて柔和なベン
現役時代の重圧から解放されて柔和なベン

そして内視鏡検査当日の朝がやってきた。やけに目覚めがさわやかで、ひょっとして寝酒を飲まない方が眠りが深い?…なんて思いつつ、いよいよコイツの出番である。

真打ち登場

アルミ袋の中身がこれ。

キャップを開け、★印のラインまで水を入れてキャップをしっかり締め、力でにゅうう、と押し込んでいくと、水がAの部屋とBの部屋の仕切りを破って、B内の怪しい白い粉と水が混ざり始める。

白い粉がある程度溶けたら「2リットルのライン(この写真では裏面にある)」まで水を入れ、キャップを締めてさらにシェイク!

これで2リットルの下剤のできあがり。でけえなあ、詰め替え用の洗剤かよ、と思ったらちゃんと袋に「経口腸管洗浄剤」と書いてある。そうか、これは洗剤なのだ。

飲む。出す。撮る。

コップに注いでひと口飲んでみると「水道水がまずい国の水で作ったポカリスエット」みたいな感じ。これでも昔のそれよりだいぶマシな味になったと聞いている。

上の写真では読みづらいが、20分毎にこの洗浄剤をコップに2杯と水をコップ1杯飲むのが目安。てことはぜんぶで3リットル、マジか…。

個人的には、この量の洗浄剤を飲むことについて、つらくてつらくてしょうがないというほどではなかった。ただ、ひたすら「つまんない」。

味がつまんない。こんなつまんないものを飲む作業が続くと、テレビでやってる朝の情報番組がなおさらつまんない。DAYDAYの山ちゃんも武田アナもつまんない。モーニングショーの羽鳥つまんない。玉川徹いちばんつまんない。大昔ディレクターとして現場レポートもの作ってた頃から大キライ薄っぺらいから。

とにかくこの味と量。ひと口を大きく飲むのとチビチビ飲むのとどっちが楽かな…両方試してみたがとにかくどっちもつまんない。紙に書いてあるペースを守るなんてとても無理で、飲み終わった時は11時半をまわっていた。

その間、トイレには10回ぐらい行ったと思う。お腹が痛くなるというよりは「やばい、なんか出そう」とトイレへ走ることの繰り返し。

そしてその度に便の状態をチェックする。便が完全に液体のみ、かつほぼ透明になって初めて検査ができるので、病院に着いてからトイレへ行って、出たら看護師さんを呼び、便の状態をチェックしてもらうのが決まり。

でも出た便を流さないまま看護師さんを呼ぶってどうやるんだろ?出たものを「どれどれ」って判定されるなんて超恥ずかしいんですけど…

しかしあれだ、これから肛門に管を突っ込まれようという人間がそこを恥ずかしがるのも順番が違う(←違わない)。

ただし「家を出る前に、最後の便をスマホで撮ってきてください。それを見てOKということもありますので」とも言われている。そこに一縷の望みはある。

さあ、洗浄剤もあと少しだ。

便はとっくに透明になっている。ただし洗浄剤を飲み切らないのは男としてどうだろうと思い、意地で飲み切った。

「もう出ないだろ、これが最後っぽい」と思ってからもトイレに駆け込むこと3回。ようやく打ち止め的な感触を得ることができた。

写真も撮った。よし、病院へ行こう。

(つづく)

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