WILDLIFE in TOHOKU「北に帰らずにいる白鳥」 hometown_of 2017.04.12 2 2,481 0 生きている限り生き続ける。生きているからここにいる——。そんな声が聞こえて来る。 おそらく北帰行していったのだろう。3月11日の前には陸前高田の空を飛ぶ白鳥の姿は見られなくなっていた。 なのに3月も下旬になったある日、気仙川沿いの国道340号を走っていて、並行するよ
みちのく見語り聞き語り百ばなし~2~ iRyota25 2017.03.02 1 2,478 0 5.ダルトン式(大迫2) 大迫の歴史的建造物で出会ったチャーミングな老婦人の「ダレトモシキ」という呪文のような言葉に引きつけられるように、古い建物の2階に上がっていくと、そこには彼女が「先生」と呼ぶ人物がいた。先生は古いおひな様を見学に来た人たちに、大迫(おお
おかえりなさい故郷へ iRyota25 2016.08.26 4 2,471 0 お盆が過ぎればもう秋、と言われるが、東北では「もうすぐ寒くなる」のが毎年のお決まり。しかし今年は七夕祭りの後も、お盆休みが終わっても残暑が続いている。お盆で里帰りしたひとたちの思いが、真夏日続きの町なかにいまでも残っているかのようだ。 お盆前、大船渡や陸前
【気仙川・松日橋】流れ橋が流される iRyota25 2016.10.05 2 2,468 0 2016年8月17日午前 松日橋が流されていた。 前日からの猛烈な豪雨で気仙川の水位が上昇。橋が流されたのが16日の夜なのか17日なのかは不明だが、17日午前には写真のような状況だった。 4枚ある橋板は2枚ずつ、両岸からワイヤーでつながれているので、濁流にもまれながらも岸に
釜石市鵜住居付近で進められる鉄道工事 iRyota25 2017.02.24 3 2,464 0 素直に「わあスゴイや」と心がときめいてしまった。 最前までパワーショベルからバラス(砕石)を積み込まれていたダンプカーみたいな車両が、すうぅーっとなめらかに鉄道線路の上を走っていく。 滑るように走っていった道は、間違いなく線路に他ならない。ここは釜石市鵜住居
冬には「雪っこ」がよく似合う iRyota25 2017.01.15 2 2,455 0 日が傾くにつれて気温はどんどん下がっていった。今シーズン最大の寒波、数年に一度規模の厳しい冷え込みと気象情報が繰り返していたその日、日没後にはクルマのデジタル外気温計の数値はあっという間に「-6」を示した。 年明けから春のような暖かさが続いてきた東北にも、本
【キャッセン大船渡】オープンまであと10日 hometown_of 2017.04.21 1 2,449 0 大船渡の新しい中心市街地として4月29日にオープンするキャッセン大船渡。開店10日前の様子をご紹介。 キャッセンには全国的な知名度を誇る「黒船」も入店する。でも周囲はご覧の通りの工事中。 ついこの間まで工事中の何かの建物にしか見えなかったが、テナントの看板が設置
今年の春の新入生たちは「校庭」というものを知らないんです iRyota25 2017.01.31 4 2,446 0 陸前高田市立高田東中学校は、東日本大震災で被災した広田中学校、小友中学校、米崎中学校の3校が統合して2013年4月に誕生した。これまで修理した米崎中学校を校舎として利用してきたが、1月16日の3学期の始業式から、新設された校舎で授業を始めている。 1月29日(日曜日)に
【お囃子の練習スタート】祭りの音色がこの町の空に響く iRyota25 2016.07.27 6 2,441 0 町に太鼓が鳴り響く。夏日の落ちた空に鳴り響く。陸前高田の夏祭り「うごく七夕」。いよいよお囃子の練習がはじまった。 予定の開始時刻に先立って、6時前から鳴り出した太鼓。それが呼び太鼓となって、夕暮れの町から若者たちが集まってくる。 練習の最初は中学生を中心に小
陸前高田で開催された国体のビーチバレー iRyota25 2016.09.12 5 2,406 0 青い空にボールが高く上がる。砂浜に選手たちの声が響き渡る。 震災後の被災地ではじめて開催される「希望郷いわて国体・希望郷いわて大会」。10月1日の総合開会式に先立つ8月31日、陸前高田市の特設会場ではデモンストレーション競技「ビーチバレー」が開催された。 ビーチバ
陸前高田「都市計画」住民説明会 iRyota25 2016.07.01 6 2,398 0 陸前高田市役が現在進めている都市計画について、変更事項の住民説明会が開催された。 説明会の主な内容は、沿岸部から高台を結ぶ避難道路でもある「シンボルロード」の規模縮小とかさ上げ工事現場での建物建設開始見込み、さらに湾岸部を走る国道45号線のかさ上げ工事につい
【壊されゆくもの・つくられるもの】幽玄の矢作駅 iRyota25 2016.06.20 4 2,396 0 大船渡市の盛駅から岩手県内陸の一関を結ぶJR線は、盛駅を出発すると陸前高田駅付近まで内湾や半島部を縫うように走った後、海辺を離れ山あいの路線になる。JR矢作(やはぎ)駅は陸前高田から2つ目の駅。 矢作は、仙台藩の時代から陸前高田と一関を結んでいた今泉街道沿いの集
三陸めかぶ冷麺は天才だ!【道の駅やまだ】 iRyota25 2016.10.31 4 2,395 0 岩手と言えば『盛岡三大麺』だ。わんこ蕎麦にジャジャ麺、そして冷麺。いずれも甲乙つけがたいものながら、さわやかな酸味のあるスープに弾力ある麺、さらにキムチなどがあしらわれた冷麺を三大麺の筆頭に推す声も大きい。 山田町の南、船越半島の付け根に位置する道の駅やま
釜石ラーメン「こんとき」が教えてくれたもう1つの味 iRyota25 2016.12.31 4 2,394 0 「こんとき」は釜石ラーメンの名店として知られる。ご主人の紺野時男さんは奥さんと2人で屋台のラーメン店からスタート。その後、飲屋街に店舗を構えた。釜石は新日鉄の起業城下町であり、また漁師町でもある。こんときがオープンした当時は、鉄も漁業も熱気にあふれていた時
みちのく見語り聞き語り百ばなし~1~ iRyota25 2017.03.01 2 2,381 0 1春 おらだちゃ東北の者には、春は特別なんだぁ 今年ゃ早くて、二月の半ばにゃタラの芽が出だとか バッケ(フキノトウ)をめっけだりして みんなが春めいた話、はじめていだぁ 今年は雪も少にゃぁし、春が早っい感じだぁ こないだ、スーパーの売り場にソラマメが並んでだぁ い
市街地工事現場に現れた遊具 iRyota25 2017.02.18 4 2,373 0 陸前高田市のかさ上げされた土地で進められている中心市街地の建築工事。今週末、現場の一角にカラフルな遊具が登場した。 場所は建設中の図書館の近く。グレーや土色ばかりが目立つ建設現場に姿を見せた遊具は、気持ちをぱっと明るくさせてくれる。いまはクレーンや作業車両
被災地での自殺。ある日の新聞から iRyota25 2016.09.24 5 2,364 0 ある日、地方紙の地域面にこんな記事が掲載されていた。 陸前高田消防署が駆けつけた時には意識がなく即死状態で、飛び降り自殺した可能性がある。 震災の年、家も家族も職場も生活の場も失った人たちは、小学校や中学校などの体育館などに設置された避難所で、夏過ぎまでの長
いきなりびっくり。大船渡の新しいまちづくり iRyota25 2016.11.15 5 2,348 0 最近、東京方面からやってきた人たちから「なんだか大船渡は急に変わったね」という言葉をよく聞く。新しい駅舎と美しい商店街ができた女川や、復興工事を短縮化させるとして導入された巨大なベルトコンベアが撤去された陸前高田に比べると、たしかに大船渡の復興工事は『遅々
アバッセたかたがオープン【写真集】 hometown_of 2017.04.28 0 2,328 0 2017年4月27日、陸前高田市高田地区に建設が進められてきた中心市街地の商業施設「アバッセたかた」がオープンした。 高田の人たちが待ちかねたこの日の模様を写真特集でどうぞ。 オープニングイベントは8時15分にスタート。オープニングには陸前高田の「たかたのゆめちゃん」
海辺の地をゆく「陸前高田市・脇之沢」2016年6月12日 iRyota25 2016.06.20 4 2,319 0 陸前高田といえば「奇跡の一本松」のイメージが定着している。一本松の背後には現在、巨大な防潮堤の工事が進められている。気仙川から浜田川に至る約1.9kmの第二線堤と呼ばれる防潮堤の工事はすでに最終盤だ。 一本松を西側、気仙川の対岸から眺めると、一本松の海沿いに高い
大船渡の時計塔との再会 iRyota25 2016.11.08 3 2,298 0 大船渡の町を見下ろす高台にある公園でそのオブジェと再会した。オブジェとは大船渡の時計塔。かつて大船渡駅前の商店街にあったものだ。 被災した後もかなり長い間、被災した時刻を示したまま、時計塔はその独特の姿で大船渡の町に立っていた。姿が見えなくなったのはかさ上
消防隊員の最後の砦 hometown_of 2017.03.11 5 2,293 0 一本松茶屋の駐車場に見慣れない白い箱のようなものが設置されていた。地震の揺れを体験するための起震施設? と思って声をかけてみた。 「すいません、これ何ですか?」 返ってきたのはこんな言葉。「どうぞ、中に入ってみて下さい」 「東日本大震災では多くの消防隊員が命を
萬来食堂の【さんまうめ〜めん】は中華の大発明だ iRyota25 2016.11.16 5 2,267 0 下船渡駅のすぐ近く、国道45号線沿いの萬来食堂は地元で人気の老舗食堂。ラーメンを中心に定食や丼物がメニューにはずらりと並ぶが、大船渡さんまらーめんプロジェクトに最初から参加してきた食堂としても知られている。 ということで、萬来食堂のさんまらーめん、『さんまう
【遺構と記憶】季節のめぐりの中で。陸前高田の米沢商会 iRyota25 2013.06.19 2 2,263 0 旧市役所庁舎も体育館もマイヤも見えなくなって、ランドマークがなくなった陸前高田の町中に立つのは、米沢商会さんのビルです。 町のほぼ中心部、市役所のすぐ近くの東浜街道沿いにあって、パッケージプラザという包装用品のフランチャイズ店として、町並みのなかで営業して
【遺構と記憶】国道45号線沿いに残された高田松原の被災松 iRyota25 2016.01.28 1 2,257 0 震災遺構としての保存が本決まりになっているかつての道の駅「Tapic45」(陸前高田市)。その敷地の片隅に被災した松の根や幹が並べられている。 決して捨て置かれているわけではない。なぜならちゃんと説明パネルも設置されているから(コンパネにカラープリントを貼り付けた