「校庭」のない中学校 iRyota25 2017.02.11 3 7,467 0 以前このページで、陸前高田市立高田東中学校の新校舎のことをお伝えした。震災後に合併して誕生した東中が、今年の3学期から新校舎での授業を始めたこと、その竣工式で校長先生が、「この春入学する新中学1年生たちはこれまで校庭というものを知らない子どもたちなのです」と
【さあ、これからだ】高校球児たちが咲かせる花 hometown_of 2017.05.04 3 1,673 0 写真を一目見て、「この子たち、野球部員じゃん」と思った方、あなたは鋭い! でも、彼らが何をしているのかまで分かる人はいないだろう。写真だけ見て分かっちゃう人がいたら、それはもう神と言うべきかも。 時間を少しだけ巻き戻そう。陸前高田に新しい複合商業施設アバッセ
輝(ひかり)あふれる場所 hometown_of 2017.03.12 3 1,780 0 陸前高田市内で最初に完成した復興住宅、市営住宅下和野団地では、第4回「高田に輝(ひかり)の花を咲かせよう」が開催された。 7階建ての公共住宅の南側、いずれかさ上げ工事で中心市街地とつながることになる場所に、手作りの光のページェントが繰り広げられた。 北側の駐車
【東北の風の道】まつり・つどい・いのり(第2号) iRyota25 2016.07.23 3 6,268 0 東北の各地が夏の祭りに向けて燃えている。 陸前高田の町でも8月7日の七夕祭りの準備がたけなわだ。お手伝いしている祭り組では、平日22時、23時過ぎまで作業が続けられることもざらだ。それでも祭り組の人たちは「今年はまだ午前0時を回ったことはないんですけどね」と笑う。
気仙川の鮎漁解禁 iRyota25 2016.07.15 3 2,247 1 奇跡の一本松の側で太平洋に注ぐ気仙川は、鮎やヤマメ、イワナの宝庫として全国的に有名だ。7月1日の鮎漁解禁以来、連日多くのアングラーが集まっている。 全長47kmの気仙川は、河口から数キロ遡るだけで荒瀬や大岩が点在する中流域の様相を呈す。陸前高田市横田の川の駅には
東北の知恵「素晴らしき枝箒」 iRyota25 2017.02.24 3 2,886 0 雪が少なめだった今年の東北地方。「どこそこにタラの芽が出てるよ」とか、スーパーの鮮魚コーナーに「春告魚」として知られるメバルが1匹68円で並ぶようになったりとか、このまま春に突入かと思いきや—— とんでもないのです。 しっとりとした空気に淡い小雨が交じるような夜
【けんか七夕】山車の準備が進む iRyota25 2016.07.26 3 2,131 0 7月24日日曜日、陸前高田市気仙町。かさ上げ工事現場に囲まれるように立っている公民館には駐車場から溢れるほどのクルマが集まっていた。川を渡った対岸のけんか七夕会場にもたくさんのクルマが集まっていく。 今年のけんかの会場を見てみると、山車に掛けられていたブルーシ
雲の上への集団移転 iRyota25 2016.07.15 2 1,901 0 陸前高田市の沿岸西部に位置する長部は漁業を中心とする集落だった。津波に大きな被害を受けた集落の背後の山の上に、長部の新しい町の建設が進んでいる。 山を切り開いて造成された土地はいま住宅の建築ラッシュ。新築工事が進められる各区画には色とりどりのハウスメーカー
【岩泉・台風10号被害】流されてしまった橋 hometown_of 2017.04.25 2 2,577 0 国道を走っている時にはまったく気づかなかった。対岸の狭い道路を走りながら、カーブの向こうに何だか大きな人工物が倒れているのに気がついて、よく見てみるとそれはひっくり返った橋だった。 よくよく見てみると、国道の側に橋が掛かっていた土台の部分があった。ぱっと見
WILDLIFE in TOHOKU「ツバメ飛ぶ」 hometown_of 2017.04.27 2 1,249 0 大船渡のショッピングセンターの屋内駐車場で、幼稚園帰りの子どもがお母さんと一緒に天井を見つめて話している。遠くて声は聞こえてこないが、何を話しているのかは分かった。 「ほら、あそこ、ツバメさんの巣」 お母さんが天井の一角を指差す。ツバメがシュッと飛んでいく。
WILDLIFE in TOHOKU「オオハクチョウの編隊飛行」 iRyota25 2017.02.13 2 1,735 0 このごろ陸前高田の町の空をゆく白鳥の群れを見かけることがよくある。 鴎や白鷺とは違って、ゆったりと羽ばたきながら町の上空を旋回して飛ぶオオハクチョウの姿はとても優美だから、いつか写真に撮りたいものだと思っていた。 でも、白鳥が飛んでいるのはいつもたいていかな
桜咲く春の吹雪 hometown_of 2017.04.14 2 1,423 0 大船渡市長が桜の開花宣言というニュースが流れたのは4月7日頃のこと。翌日の新聞にはしっかり写真入りで掲載されていたので、大船渡に行くたびに桜を探して回ったのだが、開花宣言の標本木は見つからず。それどころか、桜の見所として知られる土手沿いも、町に点在する桜の木
【遺構と記憶】国道45号線のポール基部 iRyota25 2017.02.13 2 2,064 0 ここは陸前高田、海沿いを走る国道45号線。津波に引きちぎられた道路案内表示のポールが痛々しい姿のまま残っている。 赤い看板の「オカモト」は、被災したその場所で営業しているガソリンスタンド。看板には「津波到達高さ」の表示がある。三角形の建物は道の駅タピック45。
2016年から2017年へ。「正月早々のいい話」 iRyota25 2017.01.07 2 1,951 0 正月早々いい話を聞いた。お正月だからといって、松竹梅とか一富士二鷹三茄子みたいな縁起ものの話ではない。その話とは、町会費の積み立てでリヤカーを買ったという話。どうしてリヤカーがいい話なのか、少しの間おしゃべりにおつきあいいただけたら幸いだ。 高齢化ニッポン
みちのく見語り聞き語り百ばなし~1~ iRyota25 2017.03.01 2 2,375 0 1春 おらだちゃ東北の者には、春は特別なんだぁ 今年ゃ早くて、二月の半ばにゃタラの芽が出だとか バッケ(フキノトウ)をめっけだりして みんなが春めいた話、はじめていだぁ 今年は雪も少にゃぁし、春が早っい感じだぁ こないだ、スーパーの売り場にソラマメが並んでだぁ い
マルカン大食堂と、私たちの「これから」 iRyota25 2017.02.24 2 1,908 0 かつてデパートだった建物の入口を入ると、そこにはカフェやクラフトショップ、展示ブースやキッズコーナーがある場所に変身していた。デパートというより、誰もが立ち寄れるウェルカムなスペースといった感じ。 マルカン大食堂は日本の未来のリトマス試験紙 マルカン大食堂の
楽しげな閉店セール hometown_of 2017.04.14 2 2,565 0 陸前高田未来商店街にある手芸用品のスタイルさんで閉店セールが始まった時の様子。 営業不振で商売を終えることになった店舗のセールとは、ずいぶん雰囲気が違って見える。「SALE」の小旗なんてまるで万国旗みたいな飾り付け。店頭には閉店のよろこびが溢れ出ていた。 それも
からすや食堂が仮設での営業を終了 hometown_of 2017.04.14 2 1,697 0 東日本大震災の被災地で最初にオープンした仮設商店街は、いわき市久之浜の浜風商店街。震災直後、放射能や人口減少の問題に直面した上、学校敷地内を商店街として利用するための調整に時間がかかったにも関わらず、最速で商店街を開設できたのは、まちを何としても復活させた
山菜の季節になると思い出す理不尽なこと hometown_of 2017.04.21 2 2,496 0 ようやく東北にも春が来て、花の便りとともに聞かれるのが山菜の話。もうそろそろばっけ(ふきのとう)は終わりだが、次はここみだ、わらびだ、しどけ(モミジガサ)だ、そしてタケノコだと地元のお茶っこでも盛んに話題になっている。 そんなある日、岩手県が発行している広
戻ってこない上鹿折駅 hometown_of 2017.04.14 2 2,576 0 線路は雑草に覆われて、続く先を見通すことができない。 ここは津波の被害を受けた場所ではない。気仙沼から陸前高田方面に山越えするJR大船渡線の途中駅「上鹿折駅」。気仙沼と陸前高田、そして大船渡の低地での津波被害が大きかったため、鉄路としての復旧を断念してBRTのバ
仮設商店街の店じまいと復興 iRyota25 2017.02.03 2 2,707 0 中心市街地の建設が進む大船渡。工事の進捗に合わせて、相変わらず道路の付け替えが頻繁に行われている市道丸森権現堂線(海沿いの幹線道路)のファミリーマートがある交差点を山側に曲がると、BRT専用道路のすぐ先に海の星幼稚園の入口があって、そこから100メートルも行けば
冬には「雪っこ」がよく似合う iRyota25 2017.01.15 2 2,450 0 日が傾くにつれて気温はどんどん下がっていった。今シーズン最大の寒波、数年に一度規模の厳しい冷え込みと気象情報が繰り返していたその日、日没後にはクルマのデジタル外気温計の数値はあっという間に「-6」を示した。 年明けから春のような暖かさが続いてきた東北にも、本
復興工事の現場作業員の思い iRyota25 2017.02.24 2 1,262 0 いまのところ、あまり評価が高くないのだけれど、わたし自身はとてもたいせつなことの「とば口」を見つけたように感じている。というのは、国道45号線沿いの「えびすさま」のこと。 この「えびすさま」、3週間ほど前から国道45号線沿いに、海に向かって立てられている。コンク
空ゆく者たち【2017.3.11】 hometown_of 2017.03.11 2 1,094 0 2017年3月11日。「今日だけではない。今日だけ追悼すればいいというものではないでしょ」と、作業所で働いている青年が切々と語った。少し聞き取りにくかったけれど、思いが伝わってきた。この土地で生きるということは、あの日、突然断ち切られた営みへの思いを抱いて、自ら
【さあ、これからだ】ミュージシャン斉藤選手の叫びに泣いた hometown_of 2017.05.03 2 1,765 0 陸前高田、大船渡、住田の気仙三市町を中心に活動するミュージシャン「斉藤選手」に偶然会った。斉藤選手はスピッツが慰問ライブに来た時に前座としてステージに上がり、メインを半分くらい喰っちゃったんじゃないかとまで言わしめたミュージシャン。陸前高田愛を歌わせたら右