【今週の一冊】目の見えない人は世界をどう見ているのか_伊藤 亜紗 Vermeer 2022.01.06 1 2,648 0 目が見えないということは、必要なものが欠けているという捉え方だったのだけれどその認識は間違っていたようだ。 著者が見えない人を椅子で例えた表現、「目の見えない人は4本の脚のある椅子を3本にしたのではなく、最初から3本の脚の椅子」というのはなるほどと思った。 お
【今週の一冊】ペスト_カミュ Vermeer 2021.11.08 0 2,506 0 伝染病のペストという人間の力を超えた大きなものに襲われた時に、どう向き合って生きていくかが書かれた本です。 外界から遮断された都市で、人々は様々に振舞います。 そんな中で印象的だったのが下記。 「われわれは人を死なせる恐れなしにはこの世で身ぶり一つもなしえな
【今週の一冊】恐るべき子供たち_ジャン・コクトー Vermeer 2021.08.30 1 3,136 0 この小説には終始「死」の匂いを感じてしまう。 小説を説明しようとして「孤児」「同性愛」「近親愛」「毒殺」「自殺」という言葉を使っても、この小説の退廃的な雰囲気は一切伝わらない。 単語は枠組みを作ってしまう。 説明するほど子どもたちの世界から遠ざかってしまう。
【今週の一冊】哲学的な何か、あと科学とか_飲茶 Vermeer 2021.08.02 3 2,697 0 自分が固定された思考の中で生きていることに気付ける本です。 不完全性定理の説明では、すべての理論が証明不可能で、公理をもとに理論的思考が作らるとのことでした。平行線も交わるなんて考えたこともありませんでした。私が絶対だと思っていたことが証明されていない法則
【今週の一冊】ピダハン_ダニエル・L・エヴェレット Vermeer 2021.07.05 1 1,805 0 自分の中の常識をことごとく壊されました。 途上国だからと簡単に切り離して読んでしまうと情報がないから仕方がないで終わってしまうのですが、そんなふうにを考えずに概念が違う世界で生きている人間だと思って読むと非常に面白いです。 情報社会を生きた人が思考を駆使して
【今週の一冊】禅百題_鈴木 大拙 Vermeer 2021.06.17 3 1,548 0 様々な公案が書かれた本です。 このやり取りにどんな意図があるかというような解説はほとんどないので、ひたすら目の前に広がる世界に目を向けるしかありません。 2 禅宗で、参禅者に考える対象や手がかりにさせるために示す、祖師の言葉・行動。 鈴木大拙氏の本の中でも比較
【今週の一冊】人はなぜ「死ぬのが怖い」のか_前野隆司 Vermeer 2021.05.30 1 1,204 0 哲学、倫理学、心理学、認知科学、物理学、システム論、幸福学、倫理学、宗教学など様々な視点から死について考えた本です。 特に脳神経化学からの「私達が感じるこの意識全てが幻想である」という見解は衝撃的でした。 自分に心があってやっているのではなく、そうだと思い込
【今週の一冊】幸福について_ショーペンハウアー Vermeer 2021.05.10 2 1,258 0 幸福についての思想が論理的に書かれています。 面白かったのが、他人のイメージにおいて自分がいかなるものかを求めることが人を不幸にするということ。 殺人で死刑に処せられた人が、野次馬にいかなる印象を与えることしか考えていなかった記事を例に上げて、これを本能に根
【今週の一冊】アランの幸福論_アラン (著), 齋藤慎子 (翻訳) Vermeer 2021.04.19 1 1,235 0 世界の三大幸福論のひとつ、アランの幸福論から選出された便箋2枚ほどの短編が集められた本です。 面白いと思ったのは、過去と未来が存在するのは人がそれについて考えたときだけで両方とも印象で実態がなく、不安はわざわざ自分で作っているということです。 全体を通して感
【今週の一冊】読書について_ショーペンハウアー Vermeer 2021.04.12 2 1,393 0 私は根拠もなく本を多く読めばいいと思っていました。 でも最近違うんじゃないかと思ったんです。 「こうやったら良い」「上手くいく」などが書かれた本は、ほぼ自分の思考がなく意味がないんじゃないか。 そんな時に、この本を教えてもらいました。 読書についての著者の見解
【今週の一冊】教養として学んでおきたい哲学_岡本裕一朗 Vermeer 2021.03.29 3 1,275 0 漠然としていた「哲学」が何かを感じることができる本です。 哲学とは「常識を疑う学問」といえる。 哲学の目的は答えを出すことではなく「問」を出すことが重要である。 今まで自分が正しいと思っていたことを疑うことで「問」を出すことができる。 哲学は言葉で書かれている
【今週の一冊】考える教室 大人のための哲学入門_若松 英輔 Vermeer 2021.03.22 1 1,321 0 ソクラテス(プラトン)、デカルト、アレント、吉本隆明の言葉から、「哲学は何か」を考えた本です。 他人が何年もかけて考えたことを、読んだだけで分かった気になっているけれど果たして本当に分かっているのか。 例えば、杖が必要な老人の前で老いについて分かったように語
【今週の一冊】はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内_野矢 茂樹 Vermeer 2021.03.15 1 1,389 0 「考える」ことを考える本です。 「考える」ことと「考えない」ことの違いは、生活が変わることではないようです。 見ただけでは「考える」ことと「考えない」ことの区別はつきませせん。 では何が違うのでしょうか。 生活をしている中で、考えの候補が現れた時につかまえられ
【今週の一冊】4コマ哲学教室_南部 ヤスヒロ Vermeer 2021.03.08 1 930 0 哲学を知りたい! でも難しそう・・・。 ということで、限りなく読みやすそうな本を探してこの本を選びました。 「俺はなんのために生きているのか?」というテーマで主人公が次々と答えらしきものを出していきます。 実在主義・幸福論・宗教・アイデンティティ・愛・自由など
【今週の一冊】わいるどらいふっ! 身近な生きもの観察図鑑 _一日一種 Vermeer 2021.03.01 2 926 0 生き物がぐっと身近に感じるいきもの図鑑! 可愛らしい絵と、ほのぼのエピソードがGOOD!! 蝶だと思って捕まえたら蛾だったというエピソード。 蝶だと良くて蛾だと駄目なのは何故だろう・・・。 蝶と蛾の境は何だろうと考えてしまう。 そしてアマガエルの皮膚に毒があるとい
【今週の一冊】「死」とは何か_ シェリー・ケーガン Vermeer 2021.02.15 1 1,008 0 イェール大学の哲学教授シェリー・ケーガン氏が、「死」をテーマにした講義をまとめた本です。 宗教的な視点ではなく、論理的に死を紐解いていきます。 宗教に頼らずに死を語るというのは非常に面白いです。 説明がつかないことを宗教のせいにせずに、事象を一つづつ考えてい
【今週の一冊】死の美術大全_ジョアンナ・エーベンシュタイン (編集) Vermeer 2021.02.01 0 1,008 0 この本では絵画から写真まで、白骨からミイラ、死後の世界まであります。 絵画はぞくぞくするだけですが、写真はかなり不気味でグロテスクです。 19世紀末の遺体と一緒にカメラでポーズを撮っている写真の数々。 死の捉え方が私の感覚とあまりにもかけ離れていて困惑します。
【今週の一冊】メメント・モリ_藤原 新也 Vermeer 2021.01.25 1 991 0 メメント・モリは「死を想え」という意味のラテン語だそうです。 ニンゲンは犬に食われるほど自由だ。 この言葉は、本の中で犬に食われる人間の写真とともに書かれた言葉です。 視界の衝撃とともに、恐怖を覚えました。 でも、自然界ではこの光景が自然なんだと思いました。
【今週の一冊】人生の勝算_前田 裕二 Vermeer 2021.01.18 2 1,077 0 仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げた前田 裕二氏の本です。 オモシロイと思ったのは路上弾き語りの話です。 私が今まで見た弾き語りの方は、多くの方が通行人に素通りされていました。 前田氏も最初はそうだったようですが、ここでどうしたら自分の曲を聞いてもらいおひね
【今週の一冊】線一本からはじめる伝わる絵の描き方_OCHABI Institute Vermeer 2021.01.12 1 1,184 0 絵には正解はありませんが、どう描いたら自分の見えているものと同じように描くことが出来るかというルールはあります。 そのルールをこの本では学ぶことができます。 どうやって描けばよいか分からないから、絵がかけないと思うのかもしれません。 描くものを分解して捉えた
【今週の一冊】一生使える 見やすい資料のデザイン入門_森重 湧太 Vermeer 2021.01.06 2 1,368 0 プレゼン資料のレイアウトがいまいち見にくくても、具体的にどこが悪いか分からないことがあります。 これを読むと、格段に読みやすい資料が出来ると思います。 私の場合は箇条書きだよりなことが多かったのですが、箇条書きが万能ではないことが分かります。 また、フォント
【今週の一冊】小学生の絵画 とっておきレッスン_ミノオカ・リョウスケ Vermeer 2020.12.22 2 1,450 0 絵はいろんな道具で描いていいんだ! いろんな道具があるんだ! こんなふうにやったら思い通りになるんだ! が分かる本です。 自由に描くというのは案外難しいものです。 絵は沢山描けばある程度思うように描けるようになりますが、上手くいかなければ描くのが嫌になってしま
【今週の一冊】ラブという薬_いとう せいこう, 星野 概念 Vermeer 2020.12.15 2 1,461 0 芸人のいとうさんと主治医の星野先生(精神科医)との診療の様子が書かれています。 精神科というと心に大きな病を抱えて行くという印象を持ってしまうけれど、深刻な話なんかではなくてもっと普段の話をしています。 ちょっとした悩みだけどやっぱり本人には生きづらくって。
【今週の一冊】隣のサイコパス_名越康文(監修) Vermeer 2020.12.07 1 1,594 0 サイコパスというとハンニバルのレクター博士など、凶悪犯罪者のイメージがあるのですが、反社会性ではない向社会性のサイコパスもいるそうです。 向社会性サイコパスは問題行動はあるものの、普通に社会生活を送っており、サイコパスならではの特徴を生かして外科医や弁護士
【今週の一冊】バビロン大富豪の教え_ジョージ・S・クレイソン Vermeer 2020.12.01 3 1,666 0 『お金持ち』とは『お金の増やし方を知っている人』。 お金がある人がお金持ちということではなく、お金を『貯める』『守る』『増やす』事ができる人がお金持ちなのだそうです。 この本では貧乏人のバンシルが人に騙されたり挫折しながら、大富豪のアルカドに教えてもらった「