【週刊・東北の風(仮称)】はじめます(0号) iRyota25 2016.07.08 7 1,782 1 東北の大震災はもう過去のことだと思っていませんか? 復興は少しずつ、たぶん着実に進んでいます。しかし、一歩前に進めば新しい問題がいくつも現れ、ひとつの課題を何とかクリアすればまた新たな問題に直面する——。その繰り返しというのが実態です。 「ぽたる」にアップされ
ガレキと呼ばないで(2013年4月17日・陸前高田) iRyota25 2013.05.08 4 2,219 0 4月3日の再オープンから「東日本大震災の記録と津波の災害史」という常設展が行われている気仙沼市のリアス・アーク美術館に向かいました。少し早く着きすぎたので、陸前高田まで足をのばしてみると、数か月前まで残っていた市役所やマイヤ(ショッピングセンター)などの建物
「たかたのゆめ」という名のお米 yumenoshippo01 2015.06.05 2 2,197 0 陸前高田の海と山をのぞむ田んぼで生まれた「たかたのゆめ」。しっかりした食感と香りの良さが人気の陸前高田の新たなブランド米です。 たかたのゆめは、あきたこまちやひとめぼれの美味しさと強さを受け継いで生まれたお米です。誕生当初は「いわた13号」と呼ばれていました
2016年から2017年へ。「正月早々のいい話」 iRyota25 2017.01.07 2 2,037 0 正月早々いい話を聞いた。お正月だからといって、松竹梅とか一富士二鷹三茄子みたいな縁起ものの話ではない。その話とは、町会費の積み立てでリヤカーを買ったという話。どうしてリヤカーがいい話なのか、少しの間おしゃべりにおつきあいいただけたら幸いだ。 高齢化ニッポン
松です。元気に育ってほしい松たちです。 yumenoshippo01 2015.05.02 3 1,638 0 松です。陸前高田のまちなかから広田半島方面に走っていったとある坂の途中に植えられている松たちです。 陸前高田の浜辺には約7000本もの松林「高田松原」がありました。みなさんご存知のとおり、そのすべてが津波で倒され、流され、奇跡的に残った一本までも枯死してしまし
【遺構と記憶】季節のめぐりの中で。陸前高田の米沢商会 iRyota25 2013.06.19 2 2,350 0 旧市役所庁舎も体育館もマイヤも見えなくなって、ランドマークがなくなった陸前高田の町中に立つのは、米沢商会さんのビルです。 町のほぼ中心部、市役所のすぐ近くの東浜街道沿いにあって、パッケージプラザという包装用品のフランチャイズ店として、町並みのなかで営業して
「津波てんでんこ」に見る明治三陸地震の蹉跌 iRyota25 2015.06.15 4 2,822 0 繰り返されてはならないことが繰り返された。 東日本大震災の折り、陸前高田の病院に入院していた山下文男さんは、押し寄せる津波の中をスタッフらに抱え上げられるようにして、上階に逃れ命を落とさずにすんだ。しかし、「津波てんでんこ」の著者であり、津波の惨状を訴え続
遠野から東北の空へ昇る龍 yumenoshippo01 2016.07.21 3 3,537 0 民話のふるさと遠野には龍が住む神社がある。 遠野市の西、小友(おとも)集落の巌龍神社。赤い欄干の橋を渡った先にそびえる不動岩には、確かに龍の姿。伝承によると昇り龍と降り龍が住まうとされる。 岩の高さは54メートル。天を突く岩の岩肌の龍の姿は、まるで天と地を行き
大船渡の美しい港の象徴「サン・アンドレス公園」が見つめ続けてきたもの yumenoshippo01 2015.05.19 5 3,268 0 大船渡の港は水産業の一大拠点として、また国際貿易港として、さらには豪華客船もたびたび寄港する東北を代表する天然の良港です。そんな大船渡の海岸沿い、魚市場と埠頭の間にそびえているのが、サン・アンドレス公園の展望タワー。 タワーの上から眺めると、太平洋から深く
【宮沢賢治と歩く】世界がぜんたい幸福にならないうちは yumenoshippo01 2015.08.20 2 7,659 0 初めて大川小学校に行った時から気になって仕方がない壁画があります。 校庭のプール近くにあった円形ステージの壁画です。平成13年度の卒業制作で描かれた壁画の冒頭は、宮沢賢治の「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」。銀河鉄道の絵を挟んで向き合うように描かれた賢治のシルエッ
津波被災地ではたらく「現場の掟」 iRyota25 2015.01.07 6 3,188 0 雪が降ったり、風が強かったり、ただでさえ冬場はとくに屋外作業が大変になる東北の被災地。陸前高田のかつてのメインルートのひとつを歩いていたら、一枚の看板が目に付いた。陸前高田のマスコット「たかたのゆめちゃん」が描かれたボードの近くに立てられていたのは、「津波
【遺構と記憶】高田松原道の駅「タピック45」 iRyota25 2015.02.13 2 5,622 0 国道45号線沿い、陸前高田の高田松原側にあった「道の駅 高田松原」は東北随一、広さ4ヘクタールを誇る道の駅でした。直売所などの店舗やインフォメーションのほか、うごく七夕やけんか七夕の山車も展示されていたそうです。 三角形の建物が印象的な「タピック45」は道のシン
【宮沢賢治と歩く】靴はもう露でぐしゃぐしゃ yumenoshippo01 2015.07.03 1 2,092 0 どっどど どどうど どどうど どどう 青いくるみも吹きとばせ すっぱいかりんも吹きとばせ どっどど どどうど どどうど どどう 「風の又三郎」の舞台は種山ヶ原という高原なのだそうです。種山ヶ原は岩手県南部の海岸地方と内陸地方の間にある北上山地の一部です。東日本大震災
アートなプロジェクトで聞いた農家のおばあちゃまの話 iRyota25 2015.08.21 1 1,840 0 被災地の仮設住宅で行われたアートなプロジェクトのお手伝いに行った時のこと。陸前高田市にあるその仮設住宅は、震災後早い時期に建てられた仮設だったため、住居とは別棟の集会所がなかった。集会所として使用しているのは空き家になった普通の仮設住宅のひとつ。間取りは和
酔仙酒造が震災を越えて繋いでいくもの iRyota25 2015.01.27 3 3,599 0 陸前高田・大石の虎舞の打ち上げ後、御下がり物として頂いたお酒。「遠慮しなくていいのよ、なかなか手に入らないお酒なんだからもらっておかなきゃ」と奨められたので調べてみると、「初酒槽(はつふね)」は年末年始に期間限定、ほとんどが地元で販売されるお酒。出荷数はた
大船渡・越喜来の「潮目」は何度でも立ち上がる! iRyota25 2015.05.08 2 3,127 0 何者かによってドアや窓が壊され、そして内部の展示物等が荒らされた、大船渡市越喜来(おきらい)大津波資料館「潮目」。地元の人たちの協力で修復された潮目は、いつもと変わらない表情で、訪れる人々を出迎えていた。 大型連休の青空のもと、鯉のぼりも元気に泳いでいる。
あらためて津波の高さを考える iRyota25 2015.02.06 2 3,737 0 スマホのカメラを望遠にして撮ったら、すごく恐ろしげな写真になってしまった。どこか昭和の時代のゴジラ映画に出て来そうな雰囲気に見えてしまうのは気のせいか。それは余談として、あらためて津波の高さについて考えたい。 この写真は陸前高田の国道45号線沿いにあるガソリ
奇跡の一本松が見つめる2015年 iRyota25 2015.01.05 3 1,878 0 最初に会った時、一本松はすでに切り株になっていた。 次に会った時には、レプリカとして再生された幹だけが寂しく立っていた。 その後は、枝を設置するために足場が組まれた姿、付け替えのために枝が外された姿、 ようやく完成してライトアップされた姿など、奇跡の一本松が
ロシナンテス東北事業部の大嶋さんが国連防災世界会議でスピーチ iRyota25 2015.03.17 2 1,711 0 スーダンと東北で健康と平和のために活動するロシナンテスの大嶋一馬さんが、14日から仙台で開催されている国連防災世界会議パブリックフォーラムで、スピーチされたそうです。ロシナンテス東北のフェイスブックページから引用させていただきます。 本日、国連防災世界会議パ
ヒロシマからの道「原爆ドームへの道」 iRyota25 2016.05.11 6 9,111 0 2016年5月10日、アメリカのバラク・オバマ大統領が、現職のアメリカ大統領として初めて被爆地ヒロシマを訪れることになったというニュースが世界を駆け巡りました。 ニュースでは「広島平和公園を訪問」と伝えられるだけで、具体的な訪問スケジュールは明らかにされていません
東日本大震災・復興支援リポート 「陸前高田の1年半」 iRyota25 2012.11.15 4 2,847 0 2012年10月25日の陸前高田市 陸前高田市、旧・市役所周辺を歩いた。むき出しになった鉄筋が、虚空を引っ掻いているように見える。 多くの職員や市民が犠牲となった旧庁舎は、2012年度内の解体が決定し、11月10日にはお別れ会が執り行われた。 市役所に隣接していた市民会館の
2010年チリ地震津波の躓き iRyota25 2015.02.26 3 3,269 1 2010年2月27日、チリ中部沿岸部を震源とする巨大地震「2010年チリ地震」が発生。マグニチュードは8.8で、世界の観測史上5番目の規模の大地震。チリでもマグニチュード9.5を記録した1960年の巨大地震に次ぐ地震だった。震源付近では28メートルの遡上高を記録する大津波となり、
東北の復興と震災遺構について sKenji 2015.03.02 2 2,635 2 もうすぐで3月11日。復興に向けて動いている東北で、震災遺構の解体か保存かで意見が分かれているという話を聞きます。以下、先月23日付の河北新報の記事です。 宮城県は1月、東日本大震災の教訓を伝える遺構として保存の是非が焦点となっている南三陸町防災対策庁舎について
神戸市役所で見つけた岩手日報の号外 iRyota25 2016.03.25 2 2,394 0 神戸市役所4号館1階にある防災展示室。大きなガラスには、KOBE防災ポータルサイト「SONAE to U」のロゴマーク。中には防災に関するさまざまな情報やグッズが展示されている、とても役立つスペースですが、入口に置かれたテーブルの上に岩手日報の号外を発見! 号外の日付は201
息子へ。東北からの手紙(2015年1月1日)忘れない人に! iRyota25 2015.01.14 2 1,490 0 忘れない人間になってほしい。思い出せる人間になってほしい。あまり勉強ができなくても、いま頑張っているスポーツで大した成績がおさめられなくてもいい。とにかく、思い出せる人間になってほしい。 そう思い至ったのは、東北へ向かう電車の中、新美南吉の「ごん狐」と、「