今日はツバメも低く飛ぶ hometown_of 2017.05.10 3 2,005 0 雨の前日にはツバメが低く飛ぶという。餌になる羽虫が湿気を帯びて重たくなって低く飛ぶから、それを狙ってツバメも低く飛ぶという話だが、5月10日は久しぶりの雨。 朝からの霧雨のせいで自身の羽根も重たくなったのか、今日は巣の近くで待機しているツバメの姿が多い。たまに
【岩泉・台風10号被害】見たこともない謎の物体 hometown_of 2017.04.24 3 1,878 0 被災物が集積されていた場所から橋を渡って中里の集落に入って、ふたたび言葉を失った。橋を渡るとそこは広々とした土地。明らかに農地だった場所なのだが、荒涼たる不毛の平面。そして、その広がりの片隅に、見たこともない巨大な物体が目に入った。これは何なのか? 一体こ
気仙沼の床屋さん「鹿折軒」で聞いた意外な話 hometown_of 2017.04.21 3 3,784 0 不屈の床屋さん。鹿折軒さんはそんな形容が似合う床屋さんだ。震災当日は家族全員が命からがらで生き延びた。店はもとより商売道具もすべて失ってしまったが、理容業界の仲間からの支援を受けて、避難所でいち早く理容のボランティアを始めた。店があった場所は津波浸水域で、
ここまで来る人はほとんどいないよ hometown_of 2017.03.17 3 1,563 0 岩手大学の学生と教員による陸前高田市応援チーム「岩大E_code」が発行しているガイドブック「だいぶそこまで秋号」にはおもしろい記述がある。 このまちにはいわゆるただの「そば屋」はない。でも「やぶ屋」や「かもん」はある。「本屋」はなくて「伊東文具店」がある。 その
輝(ひかり)あふれる場所 hometown_of 2017.03.12 3 1,784 0 陸前高田市内で最初に完成した復興住宅、市営住宅下和野団地では、第4回「高田に輝(ひかり)の花を咲かせよう」が開催された。 7階建ての公共住宅の南側、いずれかさ上げ工事で中心市街地とつながることになる場所に、手作りの光のページェントが繰り広げられた。 北側の駐車
2016年のクリスマスに寄せて iRyota25 2016.12.26 3 1,359 0 ごく内輪で開いたクリスマス会に、こんな一品が登場した。 赤や緑のクリスマスカラーが映えるこの料理は柿なます。岩手県産の赤かぶに宮城県産の雪菜の緑、そして柿酢の柿は福島県産。 ぱっと見た目はクリスマスらしい色鮮やかな料理に見えるが、実は地元の食材を使った普段な
6年目の卒園式 hometown_of 2017.03.29 3 1,221 0 神戸からのお客さんが言うのである。旅先では必ずスーパーマーケットに立ち寄ることにしていると。地元スーパーのマイヤを案内した後、イオンスーパーセンターにも行って産直コーナーの棚にリンゴがたくさん並んでいるのを見て回っていると顔見知りの人。 「緒川さん!」と声
釜石市鵜住居付近で進められる鉄道工事 iRyota25 2017.02.24 3 2,466 0 素直に「わあスゴイや」と心がときめいてしまった。 最前までパワーショベルからバラス(砕石)を積み込まれていたダンプカーみたいな車両が、すうぅーっとなめらかに鉄道線路の上を走っていく。 滑るように走っていった道は、間違いなく線路に他ならない。ここは釜石市鵜住居
お茶の小谷園からのメッセージ iRyota25 2016.12.18 3 1,775 0 かさ上げ工事が進む陸前高田の町なかの、まさに工事現場のすぐ近く、そして本丸公園に向かう神社への入口近くで、こんなメッセージを見つけた。 今年もあとわずか 健康で笑って 新年を迎えられますように メッセージが貼り出されているのは、創業80年以上、高田の町で唯一のお
大きな勿来火力発電所と小さなわたし iRyota25 2017.02.18 3 3,113 0 渋滞しがちな国道6号線バイパスを、小浜漁港入口の交差点で南東方向に向かう。ファッションホテルや資材置き場があったり、途中で舗装道路がでこぼこ道になったり、本当に海の方へ出られるのかと不安に思いながらも、県道239号線を走っていくと、小さな集落の先の下り坂の向こ
2016年から2017年へ。一葉に愛を込めて。 iRyota25 2017.01.01 3 1,697 0 除夜の鐘が聞こえる。年に一度、世界の平和を祈る鐘の音を聞いていると、まるで世界が平和であるかのように感じられる。 旅に出ていると黒田三郎の言葉を思い出す。ちょっと読んでほしい。 久しぶりに旅に出て 車窓の景色を僕は見る 山なみははるかに 田や畑は豊かに 破綻のし
3月13日、陸前高田で震災写真展が始まる hometown_of 2017.03.17 3 1,393 0 コミュニティホールのエントランスでは、語り部の釘子屋さんによる震災写真展が始まり、訪れる人が写真に見入っていた。 釘子明さんは言う。「陸前高田の人は震災を忘れてしまっている。外の人たちよりもむしろ、被災した人の記憶が風化している」と。 震災当日の写真、避難所
何の変哲もない田舎道の風景? iRyota25 2016.12.20 3 2,074 0 いえいえこの世にありふれた場所なんてないのです。 南相馬市原町区大甕(おおみか)。ここは長い間ゲートがあった町。震災の翌年冬の写真には、通行規制のゲートと、詰めている機動隊員の姿が写っている。歩道のガードレールや路面など、周囲の状況は少し変わっているものの
【さあ、これからだ】高校球児たちが咲かせる花 hometown_of 2017.05.04 3 1,678 0 写真を一目見て、「この子たち、野球部員じゃん」と思った方、あなたは鋭い! でも、彼らが何をしているのかまで分かる人はいないだろう。写真だけ見て分かっちゃう人がいたら、それはもう神と言うべきかも。 時間を少しだけ巻き戻そう。陸前高田に新しい複合商業施設アバッセ
2016年から2017年へ。今年の成人式の日。この空を飛びゆく者たち iRyota25 2017.01.09 3 1,609 0 田舎の方の公民館に行くと、部屋の長押(壁の上の方に渡された横木)の上に、ずら〜っと額縁入りの写真や賞状が飾られていたりする。明治のころの初代村長以下歴代村長の写真だったり、官公庁から贈られた感謝状だったり、町民運動会で「右の成績をおさめましたので」との表彰
市道大町線 iRyota25 2017.02.24 3 3,281 0 とっても不案内なタイトルだと思う。だけど、わたしにはこう記すことしかできない。陸前高田市道大町線。その路面に刻まれた何か、その路面にしたたった汗、その路面にもしかしたら突っ伏して流した涙、そんないろんな思い出を、思い出を持つ人たちのために記録させていただき
東北の知恵「素晴らしき枝箒」 iRyota25 2017.02.24 3 2,912 0 雪が少なめだった今年の東北地方。「どこそこにタラの芽が出てるよ」とか、スーパーの鮮魚コーナーに「春告魚」として知られるメバルが1匹68円で並ぶようになったりとか、このまま春に突入かと思いきや—— とんでもないのです。 しっとりとした空気に淡い小雨が交じるような夜
イオン広野店に行ってみた iRyota25 2016.12.07 3 3,908 0 今年3月、福島県の広野町にイオン広野店が開店した。いわき市に暮らす友人たちの間でも、オープン前から話題になっていた。 Jヴィレッジがあることで知られる広野町は、福島第一原発事故で町全域が緊急時避難準備区域に指定され町全体が避難した。避難指示は事故翌年の4月1日
「校庭」のない中学校 iRyota25 2017.02.11 3 7,496 0 以前このページで、陸前高田市立高田東中学校の新校舎のことをお伝えした。震災後に合併して誕生した東中が、今年の3学期から新校舎での授業を始めたこと、その竣工式で校長先生が、「この春入学する新中学1年生たちはこれまで校庭というものを知らない子どもたちなのです」と
雪の朝の一本松 iRyota25 2016.12.19 3 2,064 0 陸前高田の町なかに、今年初めて雪らしい雪が積もった朝、久しぶりに一本松に行ってみた。積雪は日が昇るにつれてどんどん融けていき一本松への道はシャーベット状のぬかるみ道になった。 それでも、べちょべちょの雪の上には足跡がついていた。寒くても、雪が降っても、雪が
寒風に負けない、ヤルキタウンの感謝デー iRyota25 2016.12.11 3 1,977 0 12月10日土曜日、陸前高田市米崎町の仮設商店街ヤルキタウンで「市民の交流イベント・お客様感謝デー」が開催された。 数日前には積雪を見た陸前高田だが、この日の天気は晴れ。しかし、海の近くのヤルキタウン。冷たい風が吹き付ける中でのお祭りとなった。冷たい風、なんて
「あいをつなぐ」タピック45の広場でのキャンドルナイト hometown_of 2017.03.12 3 1,735 0 絆はいまも損なわれることなく、ここにある。 震災遺構として保存されることになっているタピック45(陸前高田市)に、キャンドルの灯がともされた。 巨大な防潮堤のすぐ近く。海風が強いこの場所で、夕暮れ前から多くの人たちが灯火の準備を行っていた。 話を聞いてみると、
閑話休題「東北の湘南」ってどこ? iRyota25 2016.12.18 3 4,632 0 他意のない軽いジョークみたいなお話しなので、あまり深く考えられませぬように。 岩手県沿岸で最も南、陸前高田でお茶っこにはまらせて(参加させて)もらっていた時のこと。いまどこに泊まってるのか聞かれて、住田町だと答えると、 「んまあ、そんなチベットみてえなとこか
にじのライブラリーのほっこりひなまつり iRyota25 2017.03.03 3 2,844 0 どうしよう、頬の筋肉がゆるみっぱなしで元に戻らない。うつくしくて、かわいらしいおひな様や人形に囲まれて桃の節句を楽しんだ。 当たり前ですが、作品はぜんぶ手作りです ここは陸前高田市気仙町のにじのライブラリー。被災した今泉天満宮の境内に設置された図書室だ。今日
【岩泉・台風10号被害】ゴールデンウィークのボランティア募集 hometown_of 2017.04.25 3 1,333 0 台風10号で大きな被害を受けた岩泉町では、ボランティアセンターを年度末で終了したが、4月からは体制を再編して、土日を中心に活動を再開している。 岩泉町ボランティアセンターホーム | Facebook ボランティアセンターのFacebookを見ると、ニーズは家屋からの泥出しが中心の