雨の前日にはツバメが低く飛ぶという。餌になる羽虫が湿気を帯びて重たくなって低く飛ぶから、それを狙ってツバメも低く飛ぶという話だが、5月10日は久しぶりの雨。

朝からの霧雨のせいで自身の羽根も重たくなったのか、今日は巣の近くで待機しているツバメの姿が多い。たまに飛び立っても、餌を求めてというより自分自身が重たくて低く飛ぶ。素に戻ってくる途中には羽根をばたつかせて雨を払ったりして、いつもみたいなキレキレの飛び方ではない。

ツバメが飛ぶのが遅い分、上手に写真が撮れるかと思ったら、光が足りないせいでシャッター速度が下がってしまい、やはり写真はボケボケなのではあるが。

雨に煙る田んぼでは、田植えが行われていた。

連休前からずっと晴天続きだったから、この雨は農家の人たちにとっては恵みの雨。雨で用水の水位も少しは上がったようで、黒い沃土に水が張られた田んぼがどこか誇らしげに見える。

そしてなにより、今日のこの雨は山火事にみまわれた釜石にとっても恵みの雨。どんなに人の力で頑張ったって、お天道様が降らす雨には遠く及ぶものではない。願わくば、今日のこの雨で山林火災の鎮火がなりますように。