3月11日、朝の風景 hometown_of 2017.03.11 1 1,611 0 3月10日の次の日は11日。当たり前のことなのだが、気持ちがざわざわするのはなぜだろう。 式典会場の大きなテントの向かい側、コミュニティホールに掲げられる旗が半旗だった。毎朝9時に掲揚される3つの旗。今朝、その旗を掲げた人は何を思ったことだろう。 コミュニティホー
海から見た山田の町 iRyota25 2016.10.31 4 1,618 0 気仙沼で大島行きのフェリーに乗って、海からの気仙沼の景色を眺めて以来、虫眼鏡で何かをさがすように地上を歩くだけではなくて、別の場所から眺めることも大切なんだと思うようになった。 岩手県山田町に行った時にもそう思ったのだが、急に思い立ってのことだったので船に
【気仙川・松日橋】橋をかける。何度でもかける iRyota25 2016.10.05 4 6,019 0 松日橋は岩手県南部を流れる気仙川に掛けられた木造の橋。川が増水した時には、橋そのものが浮き上がって流されるように作られた、いわゆる「流れ橋」だ。 流されるように作られた橋というと奇異に感じられるかもしれないが、頑丈な橋は濁流によって強度の限界を超えると橋そ
第4回「サンタが町にやってくる!」 iRyota25 2016.12.26 2 1,487 0 震災後の大船渡で恒例となった「サンタが町にやってくる!」(サンマチ)。12月24日土曜日、大盛況のうち開催された。 多彩なステージ、一芸に秀でた市民たちの手によるワークショップ、おいしい料理やスナックのブースなど、会場はたいへんな盛り上がり。毎年ワークショップ
2016年秋、電柱だらけの大槌町 iRyota25 2016.10.05 5 2,239 0 大槌町で「希望の灯り」が灯されているのは、大槌川と小鎚川の間にある高台、城山公園。ここからは大槌の町を見渡すことができる。 数カ月前には国道45号線から町に続くメインの道路は工事中。町方と呼ばれる津波被害が大きかった地域では宅地の区画整備が進められていた。 9
陸前高田の新しい町への動きを目の当たりにできる場所 iRyota25 2016.12.16 2 2,255 0 「一本松は恥を知れ」「一本松なんか見たことないもんね」と少々過激な言葉で、「もっと陸前高田の本当のいまを見てほしい」と伝えた人たちが推薦してくれた陸前高田のビューポイント。ひとつは高田の町の背後に聳える氷上山。さすがに標高874メートルの山に登るのは大変だと
大船渡の時計塔との再会 iRyota25 2016.11.08 3 2,395 0 大船渡の町を見下ろす高台にある公園でそのオブジェと再会した。オブジェとは大船渡の時計塔。かつて大船渡駅前の商店街にあったものだ。 被災した後もかなり長い間、被災した時刻を示したまま、時計塔はその独特の姿で大船渡の町に立っていた。姿が見えなくなったのはかさ上
ちいさいおうちの手づくりクリスマス会 iRyota25 2016.12.11 2 2,258 0 「ちいさいおうち」は、盛岡市のNPO法人うれし野こども図書室が陸前高田市に設立した小さな図書室。市内竹駒町にある陸前高田市図書館のお隣にある。 12月11日、ちいさいおうちのクリスマス会が開催された。 音楽あり、影絵あり、プレゼントありのクリスマス会は、ちいさいお
海から見た一本松 iRyota25 2016.12.16 2 1,709 0 被災から復興に向かう町の姿を海から見ると、地上から見たのとはまったく異なる光景を目にすることができる。気仙沼や山田でそのことを学んだが、陸前高田の「奇跡の一本松」の場合、海の方から見てみたいと思うことにもうひとつ別の理由があった。 それは、一本松が立ってい
被災地での自殺。ある日の新聞から iRyota25 2016.09.24 5 2,502 0 ある日、地方紙の地域面にこんな記事が掲載されていた。 陸前高田消防署が駆けつけた時には意識がなく即死状態で、飛び降り自殺した可能性がある。 震災の年、家も家族も職場も生活の場も失った人たちは、小学校や中学校などの体育館などに設置された避難所で、夏過ぎまでの長
かさ上げされた土地で感じた『意外』 iRyota25 2016.10.31 3 2,044 0 御蔵山は山田町の町のほぼ中心、海の近くにある小さな丘。江戸時代にはこの場所に、南部藩の出先機関が置かれていて、米や海産物など年貢として納める品物の蔵があったのだという。お上の蔵が置かれていたから御蔵山。まさにそのままのネーミングなのだが、そんな施設が小高い
【気仙川・松日橋】盛夏の川の風景 iRyota25 2016.10.05 4 2,307 0 いつもは橋の上から眺めていた松日橋。お盆休みの日、初めて川から見上げてみた。 酷暑で火照った身体に川の水の冷たさが心地よい。川から見上げると、増水時に浮き上がって流れる「流れ橋」の構造もよく分かる。 足下を見るとカワトンボ。清流に棲むとされるトンボだ。 木の
まちはどうなる、どうつくる(陸前高田発) iRyota25 2016.12.10 2 1,418 0 夜の神戸で「まちびらきのためにはまずひと起こし、むしろひと起こしがあって初めてまちびらき」と意気投合した彼と、数日後、陸前高田で再会した。 再会したのは陸前高田で活動する主だったNPO団体が主催し、これから新しくつくられていく町にどうしたら「にぎわい」をもたら
陸前高田で開催された国体のビーチバレー iRyota25 2016.09.12 5 2,487 0 青い空にボールが高く上がる。砂浜に選手たちの声が響き渡る。 震災後の被災地ではじめて開催される「希望郷いわて国体・希望郷いわて大会」。10月1日の総合開会式に先立つ8月31日、陸前高田市の特設会場ではデモンストレーション競技「ビーチバレー」が開催された。 ビーチバ
笑顔で快走!ツール・ド・三陸2016 iRyota25 2016.10.05 4 1,580 0 カラフルなバイシクルスーツとヘルメットで身を固めた人たちが、奇跡の一本松を望む気仙大橋、かさ上げ工事が進む町を走っていく。 町全体が工事現場のような埃っぽい景色に見慣れた目には、ロードバイクの集団はかなりのインパクト。写真は秋晴れの9月25日、陸前高田市と大船
5年6カ月後の空にそびえる「奇跡の一本松」 iRyota25 2016.09.13 4 4,992 0 樹脂で固定されたその松はいつ見ても変わることはないはずなのに、一本松の表情は一日として同じことはない。 震災からもう5年6カ月。9月10日と11日、陸前高田の奇跡の一本松に行ってきた。 晴れているか曇っているか雪空か、風は強いか、ツバメが飛んでいるか、野に花が揺れ
8月6日と8月9日 iRyota25 2016.08.09 7 2,315 0 今年の8月6日午前8時15分は、移動中の車中だった。ハンドルを握りながらでは黙祷もできないので、原爆記念公園のあの場所がたくさんの人たちと、白い花で埋められている様子を想像しながら、平和公園の碑文の言葉を思う。 「過ちは 繰返しませぬから」 しかし、どうやって? 8
夏を彩る「みつわ」の冷やし中華 iRyota25 2016.09.12 4 2,241 0 今年の東北の夏の暑さは異常なほどだった。8月から9月にかけて4つも接近・上陸した台風が過ぎ去って秋空がようやく見られるようにはなったものの、晴れた日中はまだまだ暑い。お盆を過ぎればもう秋、と言われる東北地方では冷やし中華の季節は短いが、今年ばかりはまだまだ続
行列のできる「やぶ屋」の天ざる iRyota25 2016.09.12 4 2,037 0 4人がけの座卓に5つも並んだ天ざる蕎麦が壮観だ。いつもなら冷やしたぬき蕎麦とミニカツ丼といったボリューム満点の組み合わせに走りがちな若者たちも、夏祭り前の景気付けにと揃って天ざるを注文。お隣と肘がぶつかるのを気にしながらも美味しくいただいた。 蒸篭から蕎麦が
加茂神社の津波警報塔 iRyota25 2016.11.08 2 1,981 0 大船渡駅前の時計塔が仮置きされた公民館前の公園から数100メートルしか離れていない加茂神社の境内からは、新しくつくられていく町がよく見える。津波に襲われた平地に突き出す半島のような高台にあるから、かさ上げされた新しい市街地や、先行してオープンしたショッピング
待ち遠しい今年の実り「たかたのゆめ」 iRyota25 2016.09.12 4 1,547 0 この8月以降、台風や大雨に繰り返し見舞われてきた東北で、お米の実りが始まっている。陸前高田市横田の水田でも、震災後に生まれたブランド米「たかたのゆめ」が、粒ぞろいの実のたくさん詰まった穂を垂らすようになってきた。 「たかたのゆめ」は震災後、陸前高田の気候に合
『ハドソン川の奇跡』と震災を経験した自治会長さんの願い iRyota25 2016.09.29 3 1,864 0 写真はハドソン川の奇跡とは関係ない。ニューヨークの街が「奇跡」を経験することになる約3年前のウェストサイドの冬の風景。ストレットリムジンが写っているのはご愛嬌。僥倖あって、高級ワイン付きのリムジンに15分ほど乗せてもらった記念写真みたいなもの。 ハドソン川の奇
おかえりなさい故郷へ iRyota25 2016.08.26 4 2,557 0 お盆が過ぎればもう秋、と言われるが、東北では「もうすぐ寒くなる」のが毎年のお決まり。しかし今年は七夕祭りの後も、お盆休みが終わっても残暑が続いている。お盆で里帰りしたひとたちの思いが、真夏日続きの町なかにいまでも残っているかのようだ。 お盆前、大船渡や陸前
【お囃子の練習スタート】祭りの音色がこの町の空に響く iRyota25 2016.07.27 6 2,529 0 町に太鼓が鳴り響く。夏日の落ちた空に鳴り響く。陸前高田の夏祭り「うごく七夕」。いよいよお囃子の練習がはじまった。 予定の開始時刻に先立って、6時前から鳴り出した太鼓。それが呼び太鼓となって、夕暮れの町から若者たちが集まってくる。 練習の最初は中学生を中心に小
4枚の「クマ注意」 iRyota25 2016.08.04 5 3,204 0 震災以降、継続して活動を続けているトヨタグループのボランティアに参加させてもらった時のこと。その日の活動は蕎麦の種まき。種まき自体は子どもたちと一緒にあっという間に完了したのだが、その後、シカの害を防ぐための電線を張る作業がなかなかどうして大変だった。 ク