原発から10km。富岡町のいま iRyota25 2013.06.28 5 9,522 0 JR常磐線富岡駅。 たんまりと水がたまった「立入り禁止」の標識。 印刷した紙をパウチしたものらしいが、 虎ロープに括り付けるための小さな穴から入ってきたのだろうか。 原発事故から2年余り、警戒区域に指定され続けていた時間の重さを感じる。 月の下交差点から駅方向へ
海辺の地をゆく「いわき市薄磯・豊間」 2013年6月22日 iRyota25 2013.07.09 3 3,107 0 2013年6月22日(834日目)の福島県いわき市薄磯・豊間 塩屋埼灯台。 美空ひばりファンならきっと訪れたことがあるだろう。「みだれ髪」の歌が流れるスピーカー内蔵の歌碑や、永遠のひばり像が建てられた観光スポット。木下惠介監督の映画「喜びも悲しみも幾歳月」の記念碑もあ
東北の友人たちが言うことには。その12「この鍵の意味」 iRyota25 2013.09.19 4 2,880 0 かつて警戒区域と呼ばれ、現在では居住制限区域や帰還困難区域の2つのエリアに新たに線引きされた土地へ、「はままつ東北交流館」佐藤大さんの案内で出かけてきた。 特別な許可がなければ入れない場所へ行き、 自分の目と耳、鼻、口など、 生身の五感でその土地を感じられた体
富岡町は花の町 iRyota25 2013.06.28 5 2,570 1 原発から約10キロ。今年の3月にようやく警戒区域が解除された富岡町には、 いまもなお震災の爪痕と、原発事故の影響が色濃く残る。 そんな富岡町に初めて入った。 人の姿をほとんど見かけることのない町の中に、色とりどりの花が咲き乱れていた。 富岡駅近くの住宅前に咲いて
東北の友人たちが言うことには。その9「南海トラフ巨大地震」 iRyota25 2013.05.29 5 2,193 1 中央防災会議の作業部会が取りまとめた「南海トラフ巨大地震」対策の最終報告書が公開された。 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ 内閣府のページからダウンロードして全文を読むことができる。 あれっ? と疑問に思う点がいくつかあった。 まだ実際に聞いたわけ
東北の友人たちが言うことには。その11「聞きたくない話」 iRyota25 2013.07.04 5 2,006 0 今年の春、被災地からこども達の受け入れ活動のお手伝いをしていた時のこと。 バスの到着を待つ間、東北から付添で来ていたNさんと、5分間ほど立ち話しした。 いま住んでいる町のこと、商店街の先行きのこと、昔住んでいた町の再開発のこと。話しているうち、震災直後の話にな
東北の友人たちが言うことには。その4「岡目八目で読む漁業」 iRyota25 2013.05.21 2 1,921 2 [最初のひとこと] 女川のマスコット、シーパルちゃんが抱いているのもサンマじゃなかったのです! (女川観光埠頭近くの巡航船待合所の窓に描かれたシーパルちゃん) 「金だけつぎ込んだって何も変わらない。いや、かえって悪くなるだけだ。震災前からこの辺はずっと右肩下が
東北の友人たちが言うことには。その3「ストーブは反射型がいい」 iRyota25 2013.05.21 3 1,913 1 女川町だって、何の備蓄もしていなかったわけじゃないのよ。 ただ、女川は緊急物資を公民館の地下にしまっていたっていうんだ。 公民館は町役場の隣にありました。女川駅や4階建ての生涯教育センターのすぐ近くでした。津波はね、駅も役場も呑み込んで、生涯学習センターの屋
東北の友人たちが言うことには。その10「原発の地元の現実」 iRyota25 2013.06.25 4 1,906 0 被災地では、支援慣れという言葉や、自立をサポートすることが大切といった話を耳にすることが増えてきた。被災地から帰ってそんな話しをすると、「震災は終わった。あとは自助努力だけで十分だ」と勘違いする人がたくさんいる。 簡単に理解できることなどない 早朝のいわき市
【まとめ】東北の友人たちが言うことには。 iRyota25 2014.07.31 2 1,870 0 復興支援ベース アーカイブス4 東北の町で知り合った人たちが教えてくれた話を書き起こした「東北の友人たちが言うことには」。過去記事としてストックの底に沈めておくには惜しい記事を、アーカイブスとしてまとめます。 においの記憶 テレビも新聞もネットメディアでも伝え
東北の友人たちが言うことには。その5「避難所運営のノウハウ」 iRyota25 2013.05.23 4 1,787 0 女川の石田さんの話に続いて、避難所生活について、避難所を管理した側の人からのメッセージをお伝えします。 話してくれたのは松本嘉次さん。2012年の春の甲子園で石巻工業高校を率いた監督さんは、学校では避難所運営を担当する立場でした。学校は海からかなり離れた場所に
東北の友人たちが言うことには。その8「爆心地」 iRyota25 2013.05.28 2 1,775 0 ▼ 石巻2.0の松村豪太さんがいまも書き続けているブログには、タイトルとしてこんな言葉が使われている。 「爆心地から」 石巻2.0の活動の端緒となった小冊子『VOICE VOL.0』のインタビュー記事には、松村さんの中に爆心地という言葉が浮かんだ経緯が次のように記されている。
冬のいわきに咲いた光のさくら yumenoshippo01 2015.12.21 1 1,752 0 JRいわき駅前大通りはいまイルミネーションに輝いています。駅から約400メートルにわたって灯されたLEDの数はなんと14万個。今年で4回目とのことですが、毎年LEDが増えているそうです。この時期になると全国各地でイルミネーションが灯されますが、いわき駅前大通りの光はピン
息子へ。被災地からの手紙(2013年6月29日) iRyota25 2013.07.05 2 1,745 0 こんな人がいるものなのか、と思った。 大曲浜獅子舞保存会の会長、伊藤泰廣さんを紹介された瞬間、その瞳に射抜かれた。 黒いダイヤ。 というと比喩で石炭や黒曜石なんかのことを言うけれど、その瞳は正真正銘、 黒い金剛石そのものだった。 相手の瞳孔を貫いて、心の底まで
東北の友人たちが言うことには。その1「におい」 iRyota25 2013.05.17 3 1,630 1 「あ、また同じ話だ」と感じることがある。頻繁にある。それも、イヤな風に感じるではなく、同じ話を聞くたびに、刻まれた言葉がひと鑿ずつ深くなっていくような感覚。 たとえばこんな話。 「あの時の様子は、写真とか映像とか、あとは直接話したりすることで、いろいろと伝え
東北の友人たちが言うことには。その6「本気で応援する米作り」 iRyota25 2013.05.23 4 1,571 0 初夏。全国で田植えが行われている。 収穫時期や台風の影響を逃れるためなど、いろいろな理由で地域によって田植えの時期は違うが、福島県いわき市北部では5月中旬の土日がピークだったらしい。 水が張られた田んぼに青々としたイネが植えられた光景は、まだ目にしていないが
東北の友人たちの言うことにゃ。その14「避難訓練」 iRyota25 2014.08.06 3 1,555 0 こどもたちが自分で判断して安全を確保する訓練 「小学校なんて、授業中、休み時間、給食時間とか、いろんな時間帯で抜き打ちで避難訓練やっていますから。だって『今日は何時から避難訓練をやります』なんてのじゃ訓練にならない。地震はいつ来るか分からないでしょう。」 「
東北の友人たちが言うことには。その13「仮設を出たら自分たちの問題」 iRyota25 2013.10.08 2 1,529 0 東北の港町の、仮設商店街の文具店にて。 そこはたしかに文具店なのだけれど、スペースの半分くらいは雑誌や単行本が置かれていて、文具店兼書店といった感じだった。 文具と本が置かれているとなれば、学校帰りの少年少女がお客さんとしてやってくるのかな、と思ってレジのと
東北の友人たちが言うことには。その2「このお金は使えない」 iRyota25 2013.05.17 4 1,518 0 陸前高田では、いろいろな意味で孤立無援に思える苦しい状況の中で戦っている人と知り合いになった。 彼女がいまどんな状況におかれているのか、ここで詳しく話すことはできない。約束だから。ただ、ほとんどすべてが破壊された陸前高田の町の、更地と化した最前線のすぐ近く
東北の友人たちが言うことには。その7「淡々となすべきことを」 iRyota25 2013.05.24 2 1,439 2 今回は聞いた話ではなく、知り合いとして見ていて感じることです。 福島の『ほよーん』に込められたもの 2012年6月21日に国会で成立した「原発事故子ども・被災者支援法」(正式名称:東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被