避難ルートを実際に歩いてみました。~沼津・狩野川河口付近~

pamapama

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シリーズでご紹介していく「避難ルートを実際に歩いてみました」。今回は沼津の狩野川河口付近、港大橋より少し川上の西岸、住所で言うと「蛇松(じゃまつ)町」です。沼津は古い町名が残っていてすごくいいです。

嫁さんが親しくさせていただいているお店が三島からこちらへ移転したため訪ねてきました。でも娘は初めての建物を警戒し、断固として入ろうとせず。なのでわたしと付近を散歩してママが戻ってくるのを待ちます。

ここ「蛇松緑道(じゃまつりょくどう)」は昭和49年に廃線となった「国鉄沼津港線」の線路敷地あと。沼津駅西側の白銀町(しろがねちょう)から蛇松町まで1.8kmの遊歩道が続きます。ここならクルマの心配がないので、ご機嫌ナナメの娘を放つ(^^)
ここ「蛇松緑道(じゃまつりょくどう)」は昭和49年に廃線となった「国鉄沼津港線」の線路敷地あと。沼津駅西側の白銀町(しろがねちょう)から蛇松町まで1.8kmの遊歩道が続きます。ここならクルマの心配がないので、ご機嫌ナナメの娘を放つ(^^)

このシリーズの同じ沼津の原地区・千本地区編では

「千本地区から富士市五貫島まで延長20kmで整備された防潮堤の高さは、9m~17mあり、県第4次地震被害想定の最大クラスの津波3.6~5.0 mの想定高に比べて高くなっている」

とされていることをご紹介しましたが、この沼津港周辺の地区はどうなのでしょうか。見てみましょう。

津波は高い。深い浸水も想定。

上の図解でわかるとおり、岸が袋状になっている沼津港や狩野川河口付近で想定されている津波の高さは原・千本地区よりやや高くなっています。

港の中には防潮堤もありませんし、想定されている津波の高さ(赤の数字)は狩野川河口付近の堤防の高さ(黒地に白ヌキ数字)よりも高くなっているため、浸水が予想されています。それも深い浸水が。すばやく避難しないといけません。

前にあるのは狩野川の堤防。その向こうに香貫山が見えます。
前にあるのは狩野川の堤防。その向こうに香貫山が見えます。

ということで例によって避難アプリ「高台サーチ」で現在地から最も近い高台(今回は「20m以上」で設定)を検索すると…

上のような結果になりました。アプリが示している高台は橋を渡ってさらに南へ行った我入道(がにゅうどう)公園のあたりです。

当然ここまで走っている時間はないので、現実としてはやはり近辺にあるマンションなどに駆け込むことになります。

上にある図解にも津波避難ビルの位置を示す記号はありますが、実際に大きな揺れが来た時には「とにかく近くにある建物に駆け込む」。これしかありません。

この近辺にはこのマークのある建物をいくつも見かけました。住宅街なのでほぼマンションです。いざという時はマークがなくても駆け込むべきですが、よく行く場所ではどれが津波避難ビルなのか覚えておくのがいいですね。
この近辺にはこのマークのある建物をいくつも見かけました。住宅街なのでほぼマンションです。いざという時はマークがなくても駆け込むべきですが、よく行く場所ではどれが津波避難ビルなのか覚えておくのがいいですね。
なんとなく津波避難ビルのマークを見ているふうの娘。でもこのマンションから漂ってきたカレーの匂いに興味を示している可能性大。寝グセ。
なんとなく津波避難ビルのマークを見ているふうの娘。でもこのマンションから漂ってきたカレーの匂いに興味を示している可能性大。寝グセ。

ただしすべてのビルが避難ビルの要件である

・耐震性
・一定以上の面積・高さ
・スムーズな出入りができること
・原則24時間避難が可能なこと

を満たしているわけではありませんから、海沿いへ出かける場合は、よくいく街なら津波避難ビルの位置を覚えておくこと。初めて行く街なら津波避難ビルのマークを意識しておいた方が良さそうです。

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コメント(8

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  • B

    baikinman

    焼津マラソンに参加した際に、大会の冊子に避難ビルが書かれていました。
    さすがに海沿いでの開催だから、配慮が違うと感心した覚えがあります。
    普段から沿岸部に行く場合は、事前に避難する場所を把握しておくことが必要だと改めて思いました。

    • P

      pamapama

      焼津は津波に対する意識が高そうですね。あのあたりの地理に詳しくないのですが、海と山が近い伊豆と違って高台まで遠いのかも知れません。そういう街では津波避難ビルは絶対要チェックです!

    • C

      cha_chan

      家族と海沿いにある地場産のお店によく行きます。うろ覚えですが、近くには津波避難ビルのような高い建物と津波避難タワーもあったように思います。車で走るときにどこまで走れば津波から逃れられるか意識してはいますが、これらの場所に逃げることを考えていませんでした。津波のスピードを考えると少しでも近く高い場所に逃げる必要があるので、また今度買い物に行く際には場所の確認と距離や時間を測ってみます。

      • P

        pamapama

        わたしも正直なところ建物やタワーは海に近いぶんちょっと不安でして、クルマで遠くへ行きたいという気持ちもわかります。いろんなケースを想定しておく習慣をつけようと思います。

      • J

        jina

        恥ずかしいことですが、避難ビルのマークを見つけたことがありません。

        いざという時に意識を高め、日頃から安全に対する意識を絶やさないこと情報に対する貪欲さが必要だと思います。

        情報収集スキルと判断力が求められるのが防災減災ですので、日頃の生活から決断や判断を鍛えていきます。

        • P

          pamapama

          伊豆の海は山に近いので津波避難ビルは案外少ないのかも知れません(あくまで推測です)。楽しく遊ぶためには不安を取り除きたいので、心の中だけでも出来る限りの準備はしておきたいと思います。

        • A

          akaheru

          >海沿いへ出かける場合は、よくいく街なら津波避難ビルの位置を覚えておくこと。初めて行く街なら津波避難ビルのマークを意識しておいた方が良さそうです。

          地震が発生して高い建物に避難しようとしたらオートロックで中に入れない(最近は災害発生時に自動でロックが解除されるシステムを導入しているところが増えているようですが)、また入り口が分かりづらいため建物の中に入るのに時間がかかってしまう、といったことも考えられ、それが生死を分けるかもしれません。自分も頻繁ではありませんが海沿いに出かけることがありますので、何かあった時、どこに避難するのかは意識して見ていこうと思います。

          • P

            pamapama

            自由に入れるマンションは少なくなってきましたからね…。なので津波避難ビルのマークがあっても「どこから登れるか」まで見ておいた方が良さそうですね。