しばらく見ることができなかった海 hometown_of 2017.04.11 3 1,021 0 のんきなことに、ここに来ると「きれいな海」とつぶやいてしまう。ここは高田高校仮設。津波で失われた校舎よりも高台にあった第2グラウンドにつくられた仮設団地。6年前の3月11日、たくさんの人が避難してきた場所。町が津波に吞み込まれていくのをなすすべもなく見るよりほ
生きているということ hometown_of 2017.04.11 1 1,270 0 ここに写っているの、たぶん私なのよ。 陸前高田のコミュニティホールのエントランスで行われた津波写真展で、避難所となった体育館の写真を指差しながらAさんは話し始めた。数えきれないほどの人がいる体育館の写真の片隅。Aさんとはとても判らない小さな人影を指差しながら
さくらを植える。花は咲く hometown_of 2017.03.30 10 2,551 0 いわき市久之浜の河津桜が見事に咲いた。諏訪神社境内の桜は3月18日にはすでに満開。同じ頃、川沿いや高台の桜にはまだ固いツボミのものもあったから、ちょうど今頃、久之浜は花盛りかも。 久之浜に桜を植える活動を行っているのは、静岡県三島市と富士市の有志による「Team
3月30日は旧暦のひな祭り hometown_of 2017.03.30 5 1,619 0 自治会の運営で利用ができるようになったばかりの県営栃ヶ沢アパート(岩手県陸前高田市)。その事務室のホワイトボードに、「3月30日、ひな祭りお茶会」と予定が書き込まれていた。朝のラジオ体操の後には、お茶道具を運ぶから手伝ってねという呼びかけもあった。 お茶会の先
タコ焼き2800個! hometown_of 2017.03.30 5 1,682 0 焼きに焼いたものだ。びっくりだ。 2016年8月に入居が始まっていたのに、2017年の3月も末になってようやく住民主体の利用ができるようになった県営栃ヶ沢アパート集会所。 3月28日、この集会所でタコ焼きパーティが開かれ、たくさんの住民でにぎわった。 タコ焼きパーティは3
6年を経て、ようやく動き始めた町 hometown_of 2017.03.30 5 1,669 0 ほんの数カ月の間に町の姿は一変する。とくに被災地では。 いわき市久之浜を訪れたのはほぼ3カ月ぶりなのに、まるで別世界に思えるほど景色は変わっていた。旧浜街道沿いにお店や民家が建ち並んでいたのは、震災前の景色として見せてもらった写真の中にある記憶。実体験をとお
3月17日の予定変更【復興支援ツアー】 hometown_of 2017.03.30 3 1,284 0 JR女川駅前から海に向かう通り沿いの商店街には、雨の日も雪の日も多くの人が集まって来る。第二期工事で新規開店したお店も含め、かつて女川にあった有名店のほとんどすべてが駅前に集まっているかのようにも思えるほど。 しかし、震災後にオープンして、町の中心地でかさ上
縁というもの【復興支援ツアー】 hometown_of 2017.03.30 5 1,416 0 その日、大川小学校ではカメラがずっと回されていた。この山道を逃げればよかったのにと、悲しさ悔しさ申し訳なさでいっぱいになった坂道の上からも、カメラの前で話し続ける人たちの姿があった。 大川小学校。冷たい風にさらされるこの場所に「いる」ということだけが、かろ
どうして山に逃げなかった?【復興支援ツアー】 hometown_of 2017.03.30 6 1,816 0 大川小学校の裏山に登ってみた。途中に白い表示があったのが津波到達点なのかと思ったが、それより少し高いところまで津波は襲っていたきたのかもしれない。縦長の小さな窪地のような獣道に沿って、ゴミが点在していた。それが津波の時のものなのか、その後誰かが捨てたものな
親子、いや孫子ほどの歳の差を超えた友情【復興支援ツアー】 hometown_of 2017.03.30 9 2,064 0 3月17日、株式会社ジェーピーツーワンの被災地支援ツアーに参加させていただいた。待ち合わせは宮城・女川の新名所「おかせい」。まるで竜宮城みたいな海鮮丼で全国的にも有名な鮮魚店が経営する海鮮食堂。 お店の前にたくさんの人たちが列を連ねる中に、昨年まで同僚だったな
6年目の卒園式 hometown_of 2017.03.29 3 1,269 0 神戸からのお客さんが言うのである。旅先では必ずスーパーマーケットに立ち寄ることにしていると。地元スーパーのマイヤを案内した後、イオンスーパーセンターにも行って産直コーナーの棚にリンゴがたくさん並んでいるのを見て回っていると顔見知りの人。 「緒川さん!」と声
「なんかええわ〜」と言わしめるバイク軍団 hometown_of 2017.03.29 5 1,913 0 神戸からのお客さんの到着は朝の6時過ぎ。夜行バスで陸前高田までやってきたからだ。そんな早朝にやってる店もなく、イベントが始まるまでの間、被災した町の様子を見て回ることに。 震災遺構として残される道の駅タピック45の駐車場に入ると、ずらりとバイクが並んでいた。そ
ドキッとするポスター hometown_of 2017.03.25 2 2,028 0 夕暮れ時の道の駅相馬で、ドキリとした。道の駅のガラス窓に張り出されていた文字、「来て」というのは、たぶん「待ってるから来てね」とか「遊びに来てね」といった文章を、道の駅の人が数枚のA3サイズにプリントアウトした文字を並べたものの一部かと思ったら違っていた。
広野イオンでスキップ♪ hometown_of 2017.03.25 2 1,442 0 昨年オープンした広野のイオンに立ち寄ったら、パパと手をつないで駐車場からスキップしてお店に入っていく姿が目に入った。春の日差しを浴びたその景色はとても鮮やかなものだった。 開店当初から、広野町にイオンができたのことは地域の人たちの間では大きな話題だった。「
作業員や警備の警察官が頼りの商店街 hometown_of 2017.03.25 2 1,115 0 楢葉町の町役場前に仮設商店街が開店していた。 もしかしたら少し前にはオープンしていたのかもしれない。でも、営業しているのを見たのは今回が初めてだった。 楢葉町の町役場近くの高台で半壊していた住宅はとうのむかしに撤去され、ホールボディカウンターを搭載した被爆線
陽光が差し込む教室 hometown_of 2017.03.17 6 1,474 0 午後の大川小学校、彼岸の入りの日、教室の壁を春の日差しが照らしている。 この時間帯ならまだ小学生たちは教室や校庭にいるかもしれない。走り回ったり、笑い合ったり、けんかしたり、また走り回ったり、笑い合ったり、歌ったり。 そんな声が聞こえてくるような気がする。壁
コンサバな町の危うさ hometown_of 2017.03.17 8 1,839 0 シーパルピア女川で仲間たちとの待ち合わせまでに少し時間があったので、女川みらい創造株式会社の事務所を覗いてみたら、近江さんの姿がちらっと見えたので立ち寄ると、「おう久しぶり」と迎え入れてくれた。 近江弘一さん。株式会社石巻日日新聞社代表取締役社長で、有限会
ここまで来る人はほとんどいないよ hometown_of 2017.03.17 3 1,627 0 岩手大学の学生と教員による陸前高田市応援チーム「岩大E_code」が発行しているガイドブック「だいぶそこまで秋号」にはおもしろい記述がある。 このまちにはいわゆるただの「そば屋」はない。でも「やぶ屋」や「かもん」はある。「本屋」はなくて「伊東文具店」がある。 その
仮設住宅の人情 hometown_of 2017.03.17 3 956 0 少し前まではたくさん人がいたのっさ。高田で二番目くらいに大きな仮設だからね。いまじゃ夜、玄関から外を見るととおりが全部真っ暗で寂しくなる。人がいなくなったのは分かっているのにな。 あんた、最初に来た時、手芸の集まりにもたくさん人が来てたっぺ。15人前後はいた
ベランダにやってくる小鳥に hometown_of 2017.03.17 3 1,240 0 公営住宅に越してきて本当に安心して生活させてもらっています。ここは建物のきれいだし、いい人ばかりだし、お茶っこの会も時々あるし、一人暮らしだけれど寂しくはないのよ。 ただ、この団地の年配の人たちはみんな車を持っていないの。日中は若い人たちが働きに出ているか
モアイ像の視線の先に hometown_of 2017.03.17 3 1,911 0 南三陸のモアイ像が何かを見つめている。 モアイ像はチリ地震をきっかけに生まれた南三陸とチリ国の友好から、東日本大震災後に贈られたもの。これまでは、仮設のさんさん商店街をじっと見つめてきた。 そう、モアイ像が見つめているのは、かつてさんさん商店街があった場所。
伊里前福幸商店街もオープン間近 hometown_of 2017.03.17 1 1,481 0 南三陸の志津川地区にあるさんさん商店街のオープンは大きく報じられたが、歌津地区の伊里前福幸商店街も、4月23日のオープン目指して作業が進められている。 さんさん商店街が被災地の観光スポットとして、多くの来場者を集めるのに比べて、伊里前福幸商店街はかなり地味な存
化粧直しを終えた南三陸町防災対策庁舎 hometown_of 2017.03.17 2 1,863 0 防災庁舎を震災遺構として保存するのかどうか、まだ正式には決まっていない。南三陸町民の意見が分かれる中、決まっているのは、宮城県が一定期間預かる形で保存することだけだ。その期間は震災から20年。つまり、2031年3月まで。 長期間にわたって保存するため、腐食が進んで
3月3日、南三陸さんさん商店街がオープン hometown_of 2017.03.17 1 1,321 0 ショップリストはスミを吐き出すタコのデザイン。なんとも可愛らしい。 仮設での営業を終えた南三陸さんさん商店街が、3月3日、防災対策庁舎近くのかさ上げ土地に本設店舗としてオープンした。翌4日にも、商店街はたくさんの来場者の熱気に溢れていた。 マーチングバンドの演
町を浸した黒い水に映った月 hometown_of 2017.03.17 1 1,007 0 あの日は満月ではなく三日月だったんだ。気仙沼の自分が住んでいた辺りは、直撃こそ逃れたが津波で浸水した。ただただ逃げるのに懸命だった。腰まで水に浸かりながら、近所のアパートに逃げ込んだ。2階の部屋の女性が引っぱり上げてくれた。その人の部屋の玄関先でその晩は過