【遺構と記憶】気仙沼に打ち上げた大型漁船 iRyota25 2014.12.26 4 8,496 0 その船を最初に見た時の衝撃を忘れない。気仙沼の港沿いから鹿折駅方面へのカーブを左に曲がってほどなく、その船が見えてきた。津波被害を受けた建物の片づけが進み、残されたコンクリートの基礎くらいしか町の痕跡が分からない荒涼とした風景。コスモスと、あとはたぶん塩害
2代目「がんばろう!石巻」看板(2016年7月) iRyota25 2016.07.08 4 3,335 0 「新しい看板が、被災者を励ますという当初の思いを踏襲しつつ、次の世代の子どもに震災を伝える存在になればいい」(河北新報2016年04月12日) これは震災の1カ月後の2011年4月11日、石巻市の高台から見下ろせる自宅跡地に「がんばろう!石巻」の看板を設置した、石巻市の黒
復興を目指すお店リポート 「津波被災地に生まれた“ 海 ”という名のカフェ」 iRyota25 2012.12.12 4 4,964 0 [プロローグ]住民の約5分の1にあたる97人もの犠牲者が出たという石巻市渡波(わたのは)地区。 かつては民家や水産加工場が軒を連ねていた場所は、いまでは一面の更地。ぽつりぽつりと残っているのは「全撤去」とか暗号のような数字(たぶん解体の手順や、境界線を保護するた
仙台空港の近くに個人が残した震災遺構 iRyota25 2016.12.07 4 5,223 0 仙台空港から「千年希望の丘」に向かう途中、半壊した1軒の家が見えてくる。震災から5年8カ月、津波で大きな被害を受けたこの辺りの住宅はほぼすべて解体撤去されている。そんな中に立つ1軒は、まるで荒れ地に残されたかのように見える。 建物の周囲を廻ってみると、建物の一
仙石東北ライン、仙台駅では乗り場に注意 iRyota25 2016.09.28 4 9,451 0 2015年5月、地元の熱烈な期待を受けて全線で運転を再開したJR仙石線。仙石線の仙台駅での乗り場は、石巻まで最速52分の特快や快速を使う際には、従来の仙石線ホームとは異なるのでご注意を。 仙台駅の仙石線ホームといえば、その他の在来線ホームから長い連絡通路を通った先の
仙北平野の秋 iRyota25 2016.09.28 3 1,324 0 遮るもののない仙北の平原に太陽がゆっくりと傾いていく。空に広がる雲はもう秋の装い。9月ひと月で日暮れが急に早くなったのを痛感する。 車を運転しながら聞くFMでは、森山直太朗の「夏の終わり」が繰り返しかけられている。コンサートの告知らしいのだが、耳にするたびに季
【海と生きる】気仙沼漁港マグロ水揚げ iRyota25 2016.09.16 3 1,869 0 ゴンゴン、ゴン、ゴンゴンここは気仙沼魚市場。市場の屋根の下に設えられた見学用の回廊を歩いていたら、聞いたことのないと不思議な音が鳴り響いた。 もう昼前で、接岸している船は1艘しかない。小走りでその船の前を目指す。 船の前には大きなステージのようなものが置かれ
[21世紀 日本の風景]南三陸防災庁舎のいま iRyota25 2015.08.06 3 2,636 0 かさ上げ工事が急ピッチで進められ、土地がどんどん高くなっていく南三陸町志津川地区。写真の片隅に写るのが何だかわかりますか? かさ上げされた土地の向こうに見えているのは南三陸町の防災庁舎。高台にある志津川幼稚園から撮影したので、上から見下ろす角度になっていま
長須賀つながりビーチ子ども海広場で安全祈願祭 iRyota25 2016.07.20 3 2,203 0 7月18日の海の日、南三陸町歌津の長須賀つながりビーチ子ども海広場で安全祈願祭が行われた。祈願祭前数日間のビーチクリーンですっかりきれいになった砂浜に、子どもたちの歓声と潮騒、そして導師を務めてくれた山伏の祝詞の声が響き渡った。 祈願祭までにはと、つながりビー
陸から見た気仙沼港 iRyota25 2016.09.21 3 2,277 0 気仙沼市朝日町、港に面したエリアの様子。 この建物には「気仙沼総合庁舎」の看板が掲げられているが、同じ名前の建物は震災の翌年解体され、より内陸部の東浜街道沿いで新築工事が進められているらしい。 建物の最上階には「津波避難ビル」の表示。そして2階の窓の上の青い
【遺構と記憶】旧・野蒜駅ホームが震災遺構に iRyota25 2015.07.31 3 6,606 0 5月30日に全線で運行が再開されたJR仙石線。とくに津波被害が大きかった野蒜(のびる)駅と東名(とうな)駅は、500m~600mも山側に移動し、該当区間の線路も移設された。もう二度と列車がやってくることがなくなった旧・野蒜駅だが、東松島市はこの駅のプラットホームを震災
2016年のクリスマスに寄せて iRyota25 2016.12.26 3 1,419 0 ごく内輪で開いたクリスマス会に、こんな一品が登場した。 赤や緑のクリスマスカラーが映えるこの料理は柿なます。岩手県産の赤かぶに宮城県産の雪菜の緑、そして柿酢の柿は福島県産。 ぱっと見た目はクリスマスらしい色鮮やかな料理に見えるが、実は地元の食材を使った普段な
ほや塩ソフトの濃厚でパンチの効いた味わい iRyota25 2016.09.12 3 2,016 0 とれ立てのホヤからつくった味わい深い塩がふりかけられたソフトクリームが、めちゃくちゃ美味い。 産地・東北以外の方には、ちょっとクセのある食べ物というイメージもあるかもしれないホヤ。しかしホヤは海のミネラルをそのまま凝縮する仕組みを備えたきわめて稀な海の生物
神戸→気仙沼「絵ふうとう」に込められた中学生たちの思い iRyota25 2016.09.16 3 2,041 0 気仙沼の海の観光スポット「海の市」。魚市場に隣接し、たくさんの海の幸の物販やシャークミュージアムがある施設の一角に、神戸市の中学生たちが気仙沼に寄せた絵ふうとうが展示されている。 絵ふうとうとは、「封筒に絵を描き、切手を工夫して貼ったりする手紙遊びでイギリ
東日本大震災・復興支援リポート 「復興は進んでいるか?――女川」 iRyota25 2012.11.07 3 2,381 1 少しずつ「兆し」は見えるのもの 女川漁港・市場前のかさ上げが終わった岸壁で、サンマの積み下ろしが行われていた。しかし、接岸できる船は1~2隻。悪天候時の避難施設も不足。震災前のキャパシティにはまだ遠く及ばない。 かさ上げが完了した岩壁。海面近くの古びている部分
大川小学校校歌より「われらいま きょうの日の 歴史を 刻む」 iRyota25 2016.12.27 3 3,053 0 石巻市の大川小学校。 日中でも冷え込みの厳しい季節になっても、多くの人が訪れる場所。手を合わせたり、涙を拭ったりする小学校の入口、その右手の壁には、大川小学校の校歌が一文字ずつ木製のブロックで記されたボードが掲示されている。 続く写真で紹介するのは校舎の入口
東日本大震災・復興支援リポート 「ここで何を感じるのか――南三陸」 iRyota25 2012.11.08 3 3,420 0 2012年10月24日の防災対策庁舎 大型観光バスで、貸切のマイクロバスで、そして自動車やバイクで、今日もここに人々が集まってくる。 南三陸町、旧・志津川市街地に残る鉄骨の骨組み。周辺では建物残骸の撤去が進み、防災対策庁舎は廃墟の中で孤立しているように見える。 町の
冬の東北のイルミネーション三題(宮城県) iRyota25 2016.12.30 3 2,668 0 東北の冬のイルミネーションとして有名どころと言えば、まずは「SENDAI光のページェント」 今年も定禅寺通のケヤキ並木にたくさんの光が灯された。第31回目となる今年のSENDAI光のページェント、テーマは「未来へつなげる愛の光!」。灯された電球はすべてLEDで60万球だという
気仙沼の床屋さん「鹿折軒」で聞いた意外な話 hometown_of 2017.04.21 3 3,916 0 不屈の床屋さん。鹿折軒さんはそんな形容が似合う床屋さんだ。震災当日は家族全員が命からがらで生き延びた。店はもとより商売道具もすべて失ってしまったが、理容業界の仲間からの支援を受けて、避難所でいち早く理容のボランティアを始めた。店があった場所は津波浸水域で、
今年の鳴瀬流灯花火大会は8月16日に開催 yumenoshippo01 2016.07.25 3 2,571 0 東松島市を流れる一級河川、鳴瀬川で江戸時代から続く流灯。今年の開催は8月16日(火曜日)です。 鳴瀬流灯花火大会は、約1,000発の豪快な花火と灯籠流しをまとめて楽しめる、宮城県で大人気の花火大会。特設ステージでは太鼓や三味線、カラオケ大会などの芸能ショーが楽しめ
モアイ像の視線の先に hometown_of 2017.03.17 3 1,911 0 南三陸のモアイ像が何かを見つめている。 モアイ像はチリ地震をきっかけに生まれた南三陸とチリ国の友好から、東日本大震災後に贈られたもの。これまでは、仮設のさんさん商店街をじっと見つめてきた。 そう、モアイ像が見つめているのは、かつてさんさん商店街があった場所。
商売で一番大切なのは「ひと」がいること iRyota25 2016.07.31 3 2,669 0 これは、とある仮設商店街での話。仮設としてオープンした後、町の再建のための工事で道路が通りにくくなるために、もう一度、仮設として移転してこの5月末に再オープンした仮設商店街で聞いた話。 そのお店、トレーラーハウスの商店の窓から外にはラジカセがぶら下げられてい
小さい町のあったかいクリスマス会から iRyota25 2016.12.26 3 1,844 0 12月24日、25日のクリスマス本番の2週間前の日曜日、陸前高田や大船渡に接する内陸の町、住田町で開催されたクリスマス会。イベントに町の名前を入れこんだ「メリークリスミタ!」は熱気にあふれていた。 町民や町に関わりのある人たちによる音蔵(こちらも蔵の町住田にちなむ
笹かまぼこだけじゃない老舗「粟野蒲鉾店」(石巻) yumenoshippo01 2016.07.08 3 3,836 0 活きのいい魚がたくさん水揚げされる石巻市や女川町には、笹かまぼこの名店は数々あれど、地元の人たちが「おいしい」と口を揃えるお店のひとつが石巻市中央町の粟野蒲鉾店。 もちろん笹かまぼこが旨いのは言うまでもありませんが、揚げ蒲鉾やカステラ蒲鉾もおすすめです。 昭
3月17日の予定変更【復興支援ツアー】 hometown_of 2017.03.30 3 1,284 0 JR女川駅前から海に向かう通り沿いの商店街には、雨の日も雪の日も多くの人が集まって来る。第二期工事で新規開店したお店も含め、かつて女川にあった有名店のほとんどすべてが駅前に集まっているかのようにも思えるほど。 しかし、震災後にオープンして、町の中心地でかさ上