大川小学校校歌より「われらいま きょうの日の 歴史を 刻む」

iRyota25

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石巻市の大川小学校。

日中でも冷え込みの厳しい季節になっても、多くの人が訪れる場所。手を合わせたり、涙を拭ったりする小学校の入口、その右手の壁には、大川小学校の校歌が一文字ずつ木製のブロックで記されたボードが掲示されている。

続く写真で紹介するのは校舎の入口にイルミネーションを設置する作業に参加した時に、許可を得て撮影した校歌のボードの写真。じっくり見つめてほしい。津波がこの場所にやってくるその日の朝まで、登校する子どもたちが目にしていたであろう校歌のボード。

大川小学校校歌のボードは津波によって文字ブロックの多くが失われた。残されたブロックだけから校歌を読み解くことは難しい。

しかし、この校歌を歌い続けてきた子どもたち、そして地域の人たちは、たとえわずかに残された文字ブロックの数片からだけでも、大川小学校校歌を口ずさむことができる。鉄筋コンクリートの建物が破壊されてしまうほどの津波の後、いまもなお残っている文字ブロックの断片が物語るものの意味を思わずにはいられない。

校歌「未来をひらく」作詞 富田博 作曲 曽我道雄 

(一)
風かおる 北上川の
青い空 ふるさとの空
さくら咲く 日本の子ども
胸をはれ 大川小学生
みがく知恵 明るい心
くちびるに 歌ひびかせて
われらいま きょうの日の
歴史を 刻む

(二)
船がゆく 太平洋の
青い波 寄せてくる波
手をつなぎ 世界の友と
輪をつくれ 大川小学生
はげむわざ 鍛えるからだ
心に太陽 かがやかせ
われらこそ あたらしい
未来を ひらく

校歌 - 石巻市立大川小学校

校歌の歌詞テキストは恐懼しつつ石巻市のページから引用した。

大川小学校の子どもたちが歌っていた校歌は、校舎近くに建立された慰霊碑にも刻まれている。

くちびるに 歌ひびかせて
われらいま きょうの日の
歴史を 刻む

心に太陽 かがやかせ
われらこそ あたらしい
未来を ひらく

生き残ったわたしたち、生き残されたわたしたちが伝えていかなければならないことは重い。大きい。そして1人ひとりの人生と同じだけの意味をもっている。

繰り返してお伝えしたい。

心に太陽 かがやかせ
われらこそ あたらしい
未来を ひらく

校歌 - 石巻市立大川小学校

歌詞に記されたこの言葉は、残された私たちの使命に他ならない。

大川小学校のご遺族がつくられた「小さの命の意味を考える会」のWEBページをどうぞご覧下さい。

 小さな命の意味を考える会
311chiisanainochi.org  

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