山登りのススメ Vol.27 ~甲武信ヶ岳~

sKenji

公開:

2 なるほど
4,199 VIEW
0 コメント

奥秩父のヘソとも呼ばれる甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)は、山梨、埼玉、長野の県境に鎮座している。山名の由来については諸説あるものの、甲州、武州、信州の3国の境に位置することからつけられたと言われている。

千曲川(信濃川)、荒川、笛吹川(富士川)の源流にそびえる山で、甲武信ヶ岳の頂に降った雨が日本一長い信濃川などの大河となり、海へ注がれていると考えると、それだけで感慨深いものがある。

その甲武信ヶ岳に先日9月20日、登って来た。

甲武信ヶ岳登山レポート

甲武信ヶ岳の主な登山口は、山梨県の西沢渓谷と長野県の毛木平(もうきだいら)の2ヶ所がある。最短コースは長野県側からのルートで日帰り登山も可能である。

私は登山口までのアクセスの良さから山梨県側から登ることにした。西沢渓谷からのコースは健脚者ならば日帰りも可能ではあるものの、通常は1泊2日での登山が推奨されている。

 甲武信ヶ岳登山(山梨県側)の簡易地図
www.city.yamanashi.yamanashi.jp  

スタート地点は西沢渓谷入口から。近くの駐車場に車を停め、一般車両進入禁止のゲートを越えて登山口を目指す。

登山口までは西沢渓谷に沿って造られた舗装道路を歩く。

駐車場から渓谷沿いの道路を20分ほど歩くと「近丸新道」入口に到着する。

さらに道路を10分ほど歩いた場所には「徳ちゃん新道」入口がある。2つの登山道は途中で合流し、山頂へと続いている。上りは近丸新道を歩くことにする。

登山口から歩き始めて約10分ほど傾斜のある山道を登ると、その後はなだらかな登山道となる。

かつて、西沢渓谷には伐採した木材を搬出するために「三塩軌道」と呼ばれる森林鉄道が造られ、昭和43年までトロッコが走っていた。現在はもう使われていないが、当時のレールがまだ一部残っている。

近丸新道を歩いているとその森林鉄道のものと思われるレールがあった。恐らくこの登山道はトロッコ道を利用して造られたのだろう。

途中には廃屋もあった。木材を伐採していた時に使われていた小屋と思われる。

近丸新道の入口から1時間ほど歩くと、砂防ダムが見えてくる。

登山道は沢を横切って造られているので、渡渉する必要がある。

この日は少し水量が多く、顔を出している岩の上をジャンプして渡ろうとしたのだが、途中で滑って小川にザブン・・・。片足を沢に突っ込んでしまった。

対岸で靴下を絞った後に登山再開。

危険なレベルの増水が予想されるときは、徳ちゃん新道から登ったほうがいい。

沢を渡った後は徳ちゃん新道との合流地点まで尾根上の坂道を登って行く。

合流ポイントまでの途中に巨大なキノコが落ちていた。大きさは20センチ近くあっただろうか。

砂防ダムから1時間半ほど歩くと、徳ちゃん新道との合流地点に出る。

山梨県側の登山道はそのほとんどが樹林帯のなかにあるが、一か所、開けた場所があった。この日はガスっていたが、晴れていれば眺望が期待できそうである。

2つの登山道の合流地点から2時間ほど歩くと、標高2,469メートルの木賊山(とくさやま)の頂に出る。

登り始める前、西沢渓谷から見上げた時にあれが甲武信ヶ岳だろうかと思っていた峰があったのだが、どうやらそれはこの木賊山であったようだ。

最終更新:

コメント(0

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン