モン・サン・ミッシェルの次に行きたいのは、スペインのサグラダ・ファミリアです!世の中には数えきれないほどの建物がありますが、なかでもサグラダ・ファミリアは最も見てみたい建築物のひとつ。天を突くような尖塔、複雑な装飾が施されたファザードや内装は独創的で、魅了されます。
サグラダ・ファミリアについて
サグラダ・ファミリアはアントニ・ガウディも手がけたスペインのバルセロナにある大聖堂です。
ガウディは1852年にスペインのレウス市で生まれた同国を代表する建築家。16歳の時にバルセロナへ移住して建築を学び、31歳の若さでサグラダ・ファミリアの2代目主任建築家に就きました。
サグラダ・ファミリアは1882年に工事が始まり、現在も建設が続いている壮大な聖堂です。当初、完成まで300年程度かかるとされたことから、「未完の教会」とも呼ばれていましたが、IT技術の駆使により工期が短縮。現在、2026年に完成予定です。
サグラダ・ファミリアの独特な建築様式は、モデルニスモ建築と呼ばれ、19世紀~20世紀、バルセロナを中心にスペインのカタルーニャ地方で流行った建築様式です。曲線の多様と華やかな装飾に特徴があるといいます。
現在完成しているのは、2つのファサードと8本の塔、地下聖堂などです。最終的には3つのファサードと18本の塔からなる巨大聖堂となり、高さは170メートル以上にもなります。ユニークな外観が目を引きますが、内部の装飾やステンドグラスも見応えがあることで知られています。
ちなみにアントニ・ガウディはこのサグラダ・ファミリアの地下に眠っているそうです。
モデルニスモ建築の宝庫、バルセロナ
バルセロナには、サグラダ・ファミリア以外にも必見の建築物が目白押し。ほかにもガウディが設計した建物がいくつも残されています。
グエル邸はガウディ初期の傑作。グエル氏はスペインの実業家で、ガウディの最大の理解者でありスポンサーでした。ガウディはこのグエル邸により建築家として成功したといいます。
グエル邸と共にガウディが手がけたグエル氏ゆかりの建築物がグエル公園です。
当初は都市開発としてプロジェクトが始まったものの、グエル氏の死去に伴い資金面などの問題が発生。工事が中断され、その後公園になっています。
色とりどりのタイルとトカゲの噴水やベンチが有名で、園内にはガウディが実際に住んでいたという住居もあります。
ガウディが手がけた建築物は他にも街に残っていますが、なかでもカサ・ミラは現在、その一部がアパートして使われているそうです。ガウディ設計の建物に住めるなんて羨ましい限りですが、あまりの素敵な造りに引きこもりになってしまいそうです(笑)
ガウディ建築と共に見逃せないのがカタルーニャ音楽堂です。ドメイク・イ・モンタネールが設計したモデルニスモ建築の最高傑作とされる建物です。
ドメイクはガウディと双璧をなす建築家で、当時はガウディ以上の高い評価を得ていたといいます。音楽堂はそのドメイクの代表作とされ、内部のステンドグラスや彫刻、タイルなどは息を呑む美しさです。
旅行費用&アクセス
前回ご紹介したモン・サン・ミッシェル(※レンヌ)からは鉄道での移動です。途中1回乗り換えでバルセロナへ着くことができます。
日本から直接行く場合、オランダ航空で乗り継ぎ1回、所要時間16時間、運賃13万円(※目安です。最新の情報は下記リンクで確認できます)ほどです。その他の航空会社もフライトがあります。
【主な旅行費用】
■交通費
・フランス・レンヌ → スペイン・バルセロナ:鉄道(10時間。途中1回乗換え)[29,000円]
■宿泊費
バルセロナのエコノミーなホテル(※1つ星):6,800円(1泊 )× 1日間
■食費等:
・5,500円(1日)× 1日間
※朝、昼は食堂で軽食。夜はレストランでディナーを想定。
■観光費用
・入場料合計:6,300円
(サグラダ・ファミリア、グエル邸、グエル公園、カタルーニャ音楽堂)
《フランス・レンヌからの目安費用:5万円程度(※概算)》
※金額、及び時間は参考情報であり、あくまでもひとつの目安です。
※金額は2016年6月27日現在のレートで計算。1ユーロ≒113円。
※鉄道運賃は「RAIL EUROPE(http://www.raileurope-japan.com/)」の「フレキシー料金2等」を参考
サグラダ・ファミリア
参考文献
「地球の歩き方 A20 スペイン 2015~2016年版」(著作編集:『地球の歩き方』編集室、発行所:株式会社 ダイヤモンド・ビック社、発行元:株式会社 ダイヤモンド社)
「まっぷるマガジン E08 スペイン」(発行所:昭文社)
前回の話
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