夏休み。瑞牆山(みずがきやま)に登ってきた。
瑞牆山は、山梨県北杜市にある山で、標高は2230m。秩父連山の西に位置する花崗岩の山だ。
当初、瑞牆山の印象は薄く、登る予定ではなかった。山梨、長野に行くので、登ろうと急遽思いついた山だった。しかし、実際に登ってみると、これが良かった。
何がいいかというと、「山頂からの眺め」の一言に尽きる。奇岩と大展望によって作り出されるスケール感ある光景は、瑞牆山の特徴だろう。
山の頂にたどり着いて、突き上げるような強い感動をこれほど味わうことができる山はそうそうないと思う。久しぶりに登頂時の衝動的ともいえる感動と爽快感を
味わうことができた山だった。
登り口である瑞牆山荘登山口から山頂までは、鬱蒼とした樹林帯を歩く。木々の間に差し込む光が美しい。
森の中を歩くために、特別眺めがいいというわけでもないのだが、緑に癒されて、心が洗われるようだ。途中に富士見平小屋や天鳥川など、ゆっくりと休憩できる場所もある。木々は山のピーク直前まで生い茂っていて、展望の悪さは頂上直前まで続くのだが、これが瑞牆山登頂への伏線だと思う。
瑞牆山の山頂はいきなりやってくる。視界を遮っていた樹林帯を抜けると、そこはもう頂上であり、大パノラマが突然、目の前に現れるのだ。
「おーーっ。」と、おもわず声にしてしまう。
たどり着いた登山者のほぼ全員が、同じような反応を示している。
山頂は、切り立った断崖となっている。崖の縁に立つと、鬱蒼とした森が眼下に広がっている。まるで、美しさを計算したかのように、巨岩、奇岩がところどころに配置されている。遠くには、南アルプス、八ヶ岳の山々が連なっている。
日差しは強いのだが、断崖の上をかけて抜けていく風が汗を通してサッと熱を奪っていき、暑さは感じない。
山頂での時間は、ほんのひと時だったが、久しぶりの爽快感に満たされた時間だった。
瑞牆山。いい意味で想定を裏切ってくれた山だった。
登山コース
「瑞牆山荘登山口」
→→→[徒歩:約50分]→→→
「富士見平小屋」
→→→[徒歩:約35分]→→→
「天鳥川]
→→→[徒歩:約105分]→→→
「瑞牆山山頂」
→→→[徒歩:約70分] →→→
「天鳥川]
→→→[徒歩:約45分] →→→
「富士見平小屋」
→→→[徒歩:約30分] →→→
「瑞牆山荘登山口」
(※記載しているコースタイムは、あくまで一般的な所要時間です。
所要時間は個人差が大きいので、あくまでも目安として、
余裕をもったスケジュールを組んで下さい。)
瑞牆山
Text & Photo:sKenji
最終更新: