【防災・減災】災害時の非常食として重宝するアルファ米

sKenji

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趣味の山登りをする際に重宝している食料が「アルファ米」です。お湯や水を加えてしばらく置いとくだけで、美味しいご飯を食べることができます。

アルファ米はアウトドアショップやホームセンター等で買うことができますが、一時期、品切れ状態が続き、入手困難な時がありました。

それは、東日本大震災の直後です。地震発生からしばらくの間、どの店に行ってもアルファ米はありませんでした。非常食として多くの人が購入したこともありますが、それに加えて災害派遣された自衛隊が大量に必要として品薄状態になっているといった話も聞きました。アルファ米は災害時の非常食に適した食品でもあります。

アルファ米について

アルファ米は、簡単に言ってしまえば炊いたお米を乾燥させたものです。

一度炊いたご飯をそのまま放っておくと元の生米のような状態に戻ります。これに再度熱と水を加えると、再びふっくらとしたご飯ができるのですが、一度炊いたご飯から水分を取り除いて乾燥させると、改めて煮炊きしなくても水を加えるだけで柔らかいご飯ができるのです。

アルファ米はこのお米の特徴を活かした食品で、炊いたご飯に熱風などをあてて急速に乾燥させて作ります。栄養価は普通に炊いたお米と同じです。脱酸素剤と共に袋に入れて密閉すると長期保存が可能となります。

ちなみに同じような保存食にフリーズドライと呼ばれるものがあります。これは、食品を凍らせて沸点が低い真空状態下に置き、水分を蒸発させて作ります。

アルファ米は、炊いたお米と比較して軽量&コンパクトという長所がありますが、災害用の備蓄食品としてのメリットは、なんと言っても長期保存ができる上に水だけで作ることができる点にあります。消費期限は製品によりますが、5年ほど保存が可能です。

まるで魔法のお米のような便利なアルファ米。NASAが最近開発した食品と言われたらそのまま信じてしまいそうです。しかし、実は今から70年以上前の第二世界大戦中に、日本の食品メーカーなどが軍事食料として開発した歴史があるそうです。

戦後は乳幼児や病人用食品として利用され、今では宇宙飛行士、南極の越冬隊から一般の人まで、多くの人がその恩恵を受けています。

アルファ米の作り方

市販されているアルファ米のほとんどは1食、もしくは2食分ずつ密閉された袋に入っています(※冒頭の写真を参照)。

作り方はとても簡単で、封を切ってお湯または水を注ぎ、しばらくそのままにしておくだけです。待ち時間は製品にもよりますが、熱湯でおよそ15分、水で60~70分ほどです。

唯一、注意が必要なのはアルファ米の中に脱酸素剤(※スプーンが入ってるものも有)が埋もれているので、取り除くことを忘れずに。使い慣れない最初は、取り出さずに注水してしまうことも少なくありません(笑)

現在、アルファ米は味付けのない白いご飯からドライカレー、松茸ご飯、エビピラフなど様々な種類が販売されていますので、備蓄用に買う前に自分の好みにあったものを探してみるといいかと思います。もし見つからない場合は、手を加えて自分好みにアレンジするのも面白そうです。私の友人には、炊いたご飯をレンジで乾燥させて自作のアルファ米を作っている人もいました。

手軽に作ることができ、長期保存ができるアルファ米。災害に備えて備蓄品のひとつに追加されてみてはいかがでしょうか。

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