硫黄島に行く。
硫黄島と書いて何と読むか。日本には「いおうじま」、「いおうとう」と、それぞれ同じ漢字で呼ばれ方の違う2つの島がある。ただ、おそらく多くの方が知っている『硫黄島からの手紙』で有名な硫黄島、これは正式には「いおうとう」だ。(この呼び方にまつわる話題だけでも色々あるのですが、今回は別の話・・・。) 硫黄島は、一般人の上陸は基本的に禁止されている。小笠原村民や硫黄島での戦没者の遺族を対象にした訪島事業により、特例で硫黄島に上陸される人はいるものの、ごくわずか。『硫黄島からの手紙』の影響で問い合わせが殺到したそうだが、通常一般人には行くことが出来ない島なのだ。激戦は「地獄の中の悪夢」と言われるほどの激しさだったそうで、戦争を知らない人間の想像など、はるかに超えているだろう。硫黄島では今なお、戦争の跡が随所に見られるらしい。その歴史を鑑みると近づくことさえためらわれる。
そんな硫黄島であるが、小笠原唯一の航路(東京竹芝桟橋~父島二見港)を結ぶおがさわら丸(小笠原海運)が、年に一度、硫黄島3島をぐるっとまわるツアー「硫黄島3島クルーズ」を開催している。普段は父島で折り返すおがさわら丸に乗り、解説員のレクチャーを受けながら1日かけて硫黄島の雰囲気を眺め、島周辺の海鳥を観察するという内容だ。何といっても絶海の孤島。貴重な生物や固有種がたくさんいる。父島、母島同様、この硫黄島も自然に恵まれた「楽園」とも呼べるのだ。 好奇心を掻き立てずにはいられないほどの自然を持ちながら、一方で気軽に語れないほどの歴史も抱えるのが硫黄島だ。ただ、硫黄島の歴史を重んじつつ、一方で親しみやすい硫黄島の姿があっても良いと思う。歴史も自然も知るきっかけがなければ、ただの島である。そう思いこのツアーに参加した。2009年9月のことである。
【旅レポ】硫黄島に行く。~硫黄3島クルーズ~
【旅レポ】硫黄島に行く。~硫黄3島クルーズ その3~ 硫黄島の今
※ 随時アップします。
硫黄島3島クルーズ航路
最終更新:
Rinoue125R
続編、おおいに期待してお待ちしております!