船内の風景
夜18時、お邪魔していた宿の食事風景を眺めつつ、父島・二見港へと向かう。小笠原諸島初日、本来ならば初日の夜は他のお客さんや島民の方々と親睦を深める時間だ。一人で島に訪れようと、見ず知らずの誰かと関わらずにはいられないのが小笠原流である。しかし、今回ばかりはそれも我慢する。19時には船が硫黄島へ向けて出発するのだ。
※ 2009年参加です。
★料金
東京からの旅行代金 (2等乗船) 大人 67,000円 / 学生 55,000円 / 小学生 34,000円
※ 東京~父島間(往復)+硫黄3島クルーズ
父島からの旅行代金 (2等乗船) 大人 19,900円 / 学生 17,900円 / 小学生 9,900円
いつもと違うおがさわら丸
今回で小笠原に訪れるのは3度目になる。1度目は集団旅行、2度目は宿のスタッフとして長期滞在したが、一人で気ままに遊ぶ小笠原はこれが初めてだった。 港にはすでに多くの人が集まっていた。お世話になる宿から硫黄島へ向かうのは筆者ひとりだったが、どうも集団で硫黄島に行くツアーを組んでいるグループがいくつかあるようだ。コンパクトデジカメを持って参加した筆者だったが、中にはたいそうな大荷物を持ったお客さんもちらほら見える。中には「有給をすべてつぎ込んで参加したよ~。」という猛者も。彼は「査定に響くよ・・・」とつぶやいたが、その表情は見ているこっちがすがすがしい気持ちになるほど明るかった。添乗員や解説員のボランティアスタッフの紹介と概要が説明され、船に乗り込む。
船内はいつもの「東京竹芝桟橋~父島二見港」航路とはやや違う様子だ。何より2等客室にゆとりがある。これは大きい。普段はもう少し狭いし、繁忙期なんかは本当にゆとりがないのだ。たとえば、この雑魚寝スペースで「横幅の大きい人」が隣になったとしよう。寝返りをうたれると最悪圧死だ。25時間30分の航海だが、2等客室を選んだことを後悔することになる。(座席は並んだ順から乗務員が振り分けてくれる。確実ではないが、ある程度両隣「無難な人」を選ぶことも可能だ。) また、船内ではそして19時、船が出港だ。よほど天候などの事情がない限り、おがさわら丸が夜に出港することはない。そこそこの小笠原好きからすると、それすら貴重な時間に感じてしまう。
順番が前後するが、翌日のクルーズ終了前には「硫黄3島クルーズ」記念グッズの販売も行われていた。ちゃっかりしてるぜ・・・!でも、中にはちょっと欲しいと思わせるものも・・・。(笑)
船内レクチャー
20時過ぎには「船内レクチャー」が行われた。このイベントは「硫黄3島クルーズ」というが、そもそも硫黄島のある硫黄列島(火山列島)は北硫黄島、硫黄島、南硫黄島の3島からなる。それぞれ学術的見地から見ても、非常に貴重な島ということで、特例として学術調査などを理由とした上陸が認められている。大学機関や研究機関の教授や、小笠原村内に居住する陸上ツアーガイドらが調査員となって、キャンプを張った際のレポートがこの「船内レクチャー」だった。親しみやすいスタッフが多かったこともあり、噛み砕いた内容でわかりやすく楽しめた。決して安くないツアーだったが、好きな人ならこれだけでもお金を払う価値があっただろう。(レクチャー内容の一部は小笠原ビジターセンター内の展示で見ることが出来る。)
そうこうしているうちに21時をまわった。明日は明朝5時30分ころには南硫黄島に近づく予定だ。 (次ページに写真あり)
【旅レポ】硫黄島に行く。~硫黄3島クルーズ その1~ 船内の風景
【旅レポ】硫黄島に行く。~硫黄3島クルーズ その3~ 硫黄島の今
※ 随時アップします。
◇参考ページ◇
(小笠原海運公式HP) ※ 2012年は7月9日便にて開催
■硫黄3島クルーズ写真集■
夜に船に乗り込みます。でかい機材を持っている人もちらほら。
夜の出港。小笠原と言えば出港時の派手な見送りが有名なので、ちょっと寂しいかも。
当然ですがいつもと違う営業時間です。
船内レクチャー。世の中こんな仕事もあるんだなぁ・・・って調査員の方々に感心してしまう。
夜のデッキ。360度が海の中で眺める星空も貴重な時間。流れ星も普通に見れます。
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