今年一番の思い残し

akaheru

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今日は2022年の最終日、12月31日です。

振り返ってみると、今年もいろいろありました。

細かいことに後悔していたらキリがないのですが一つだけ、いまだに心に大きく残っている思い残しというかどうしたらよかったんだろうという葛藤があります。

今年秋に癌で亡くなったある人の願いについてです。

治ったらUSJへ・・・

その人は2年前から闘病生活を送っていて、定期的に治療のために入院しては不死鳥のごとく復活をし仕事を再開し、を繰り返していたのですが徐々に癌の進行は続き、今年の夏にホスピスへと転院。その後も復活を最後まで疑うことなく戦い続けたのち、ある秋の日に天国へと旅立っていきました。

中咽頭がんの影響で首の周りが腫れてしまい、食事が喉を通らないため液状のもののみで栄養を取っていた時、その人が「治ったらみんなでUSJに行きたい」と言ってきました(意識ははっきりしていたし本人いわく元気いっぱいでしたが、これまた癌の影響でしゃべることができなかったのでスマホを介してしゃべってました)。

その場にいたみんなで、「いいね!行こうよ!」と盛り上がりました。畳みかけるようにだれかが「今、行っちゃってもいいんじゃない?!それで英気を養って癌を克服だ!」と続けましたが、本人はあくまでも治ったら、と言って聞きません。今行っても何も食べられないしつまんないんだ、だから治ったらね!と。

じゃあちょっとでもよくなったら行こうね、などと話をしていたのですが、その後再び容体が悪化し外出自体ができなくなり、最後の最後まで治ることを信じて戦っていましたが我々との約束は果たすことができず、天国へと行ってしまいました。

小さな子供たちを残して。

後悔しない、という選択

その人がUSJに行きたいという思いを語ってくれた後、自由に動けた期間はとても短かったため、あの時「よし、行こう」となったとしても結局は行けなかったかもしれません。それでもやっぱり今でも考えてしまいます。あの時になにか無理やり理由を付けてでも連れて行ったならば、どうなっていただろうと。帰ってきた後は旅の思い出話に花を咲かせたのか、やっぱり食べれないことが苦痛でひたすら愚痴を聞くことになったのか、それとも次の出かけ先の話をしていたのか・・・。

その後の闘病生活で、「あの時USJに行くことができてよかったな」と思いながら最後の時を過ごすことができたかもしれない。

そんなことを考え始めるとキリがありません。

でも、上記のような後悔に近い思いがある一方で、とことん本人に向き合って自分なりにできたというところもあります。医師がほぼ匙を投げ出し、ホスピスへの転院を余儀なくされた後も決して諦めない姿勢を貫いたその人を最後まで応援し続け治ると信じて声をかけ続けたことはできたと思っています。(もしかしたらちょっとうっとおしいくらいに思われていたかもしれません)

いろいろな思いが今なお頭の中でぐるぐる回っていて、書きながらもあれこれ考えてしまうので心の中に落とし込むことができるのはもう少し先になりそうですが、あせらずに向き合っていこうと思います。

2023年の目標はいろいろありますが、一つは「その人に教わったことを忘れずに、後悔のない1年を過ごすこと」です。

来年も頑張っていくので、見守っててください。

納骨の日は最高の天気でしたね。
納骨の日は最高の天気でしたね。

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