夜中に起きてしまう娘が、体内時計を調節してくれるホルモン「メラトニン」と同じ成分のクスリ「メラトベル」を服用するようになって、450日ほどが経ちました。
記録のつけ忘れや間違いも多少ありますが「途中で起きずに7時間以上寝てくれたら合格」という基準での成績は「260勝190敗」ぐらい。だいぶ良くなっています。
長らく経験を積み重ねてきて、娘は「6時間寝ればその日は問題なし」「眠り足りない時は爆睡して取り返す」こともわかってきました。
寝つくのはほとんど20時半から21時半で安定しています。あとは夜中の何時に起きようが、トイレの世話だけ済ませたらわたしたちは寝室に戻ってカギをかけ、娘は好きなように過ごさせています。
開け放題。散らかし放題。
6時間寝たあと二度寝する時もあれば4時間半しか寝ていないのにそのまま学校へ行くことも。起きている間の機嫌はおおむね良く、ずっと歌っていたり、ギャハギャハ笑ったり、iPadや絵本を放り投げたりするのでうるさいです。
中でも気をつけなくてはいけないのが食べ物を求めてありとあらゆる扉を開けてしまうこと。冷蔵庫の扉を開けられないようにストッパーを装着したことは以前にもご紹介しましたね。
当時は冷蔵庫以外の扉を開けることがあまりなかったのですが、最近は廊下にある収納の扉も開けて食べ物を物色するようになりました。
えらいもので食べ物が入っていない扉はほぼ開けなくなります。なので食べ物がある扉だけ対策します。
ただし廊下の収納は白く塗装された木製の扉。冷蔵庫につけるような「強力な粘着力のシール」を貼るのは気が進みません。
そこで、ひとつここはシンプルに「扉の取っ手を布で結んでみたらどうだろう」ということになりました。
ポイントは「見た目」
たったこれだけのことで、娘は扉を開けることができません。でもひとつポイントがあります。それは蝶々むすびをするとき「『輪っか』を大きく作ること」です。
これは「視覚優位」を利用した対策になると思います。
つまり娘は自分の視界の中で「目立つところ」に意識が強く引っ張られるので、蝶々むすびだったら「輪っか」を大きく作って「ひげ」の部分を目立たなくするのです。そうすると娘はひげではなく、輪っかの方を引っ張りたくなります。
輪っかを引っ張りきると「固結び」が残りますよね。こうなると不器用な娘は手も足も出ず、扉を開けることをあきらめます。
細い紐だと「引っ張れそうな候補」が見えやすく、結果「ひげ」に気づいてしまうかも知れません。ですからスカーフやバンダナなど「ひらひらしたもの」にすることによって「幻惑する」のもポイントだと思いますw。
いつか開けられる日は来るのか
最重度の知的障害である娘は、このままゆっくりゆっくり成長していっても、せいぜい「3歳」ぐらいの知的能力しか持てないと思われます。
ひげを引っ張ればほどける蝶々むすび、コインを使えば開けられる寝室や洗面所のカギ。どちらも不器用で知能が低い娘だからこそ成り立つ対策です。
スカーフで蝶々むすびをするところや、コインでカギをかけているところをじっくり見ている娘は、いつの日かこの壁を突破することができるのでしょうか?
そうなったら他にできることも増えてきそうです。夜中の物色が激しくなったり、寝室へ飛び込んできたりしてしまったら困りますが、娘の「成長」というのは別にわたしたち親が楽になるってことではないんだよな、なんて当たり前のことをよく考える今日この頃です。
でも身体の大きさの成長はもうストップして欲しいです。体重がこの1年間で7kgも増えてしまった娘のダイエット作戦はまた後日(^_^;)
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