バス事故の減少につながる安全運転支援システム

sKenji

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この週末、先週金曜日に発生した軽井沢でのスキーバスの事故について、各種報道で事故の状況や犠牲になられた方々のことが報じられていました。

命の重さに年齢は関係ないとはいえ、亡くなられた乗客のほとんどが未来への希望と熱意にあふれていた若い方たちであったことはあまりに無念であると同時に、繰り返される同じような事故に対してやりきれなさを感じます。

今回の事故で亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げると共に、現在治療を受けている方々の早期のご回復を心より願います。

バス事故を無くすための技術開発について

ニュース等で今回の状況を知るにつれ、このような事故を無くすことはできないのかと考えずにはいられませんでした。

現在販売されている新車のCM等を見ると、自動ブレーキといった安全装置を謳っているものが少なくありません。これらの技術をバスに利用することはできないのだろか。そう思って調べてみると、どうやら最近のバスにはこれらの安全技術がすでに導入されているようです。

さらに、国土交通省のWEBサイトにある「大型バスの安全対策の現状について」の公表資料によると、事故の軽減につながると思われる安全装置のいくつかについては、装備の義務付けが決まっているとのことです。

 大型バスの安全対策の現状について(国土交通省WEBサイト)
www.mlit.go.jp  

今回の事故の状況について、まだはっきりとしたことはわかっていません。しかし、スピードを出した状態で下りカーブに入り(※片輪が浮くほどの状態になっていたのではないかとのこと)、事故につながったのではないかと現時点では見られているようです。仮にそうであるならば、新たに販売される新車に装着が義務付けられる車両安定性制御装置(EVSC)によって防げた可能性があったかもしれません。

自動車メーカーは2020年までに車の自動運転の実用化を目指していると聞きます。全てを自動化することに不安を感じなくもないものの、もし、実用化されれば、交通事故は激減(※無くなるという意見も)すると考えられています。自動運転ではありませんが、すでに実用化されている自動ブレーキに関して言えば、ある調査によると、同一車種において、装着車は未装着の車に比べて6割ほど事故が少ないというデータがあるそうです。

運転をアシストしてくれるこれらの技術に加え、例えば動きやすく着用の苦痛を感じさせないバス用シートベルトの開発など様々な取り組みによって、事故の軽減につながってほしいと思います。

バスの乗客ができる安全対策について

国やメーカーまかせではなく、乗客側ができる安全対策もあります。まず思い浮かぶものとしてシートベルトの着用があげられます。

その他にできることしては、運行バス会社を調べるのもいいのではないかと思います。次のサイトでは、「事業者のネガティブ情報」として、過去3年間の自動車運送事業者に対する行政処分状況を公表しています。

 事業者の行政処分情報検索 | 自動車総合安全情報
www.mlit.go.jp  

ちなみに今回事故を起こしたバスの運行会社は事故発生の2日前に行政処分を受けていたそうです。

 スキーバス転落:運転手の健康診断なし…運行会社行政処分 - 毎日新聞
mainichi.jp  

現在、高速ツアーバスでは車体の外にツアーを企画する旅行会社名と運行バス会社名を表示することになっているようです。しかし、ネットでの販売においては、いくつかのサイトを見る限り、運行バス会社までは表示されていませんでした。ツアー企画会社に問い合わせることができるかもしれませが、今後、ツアーの詳細情報に運行バス会社の表示を行うようにしてほしいと思います。

国、自動車メーカー、バス運行会社、そして利用する乗客が安全対策に取り組むことによって、今回のような痛ましい事故の減少につながっていってほしいと思います。

参考WEBサイト

 自動車:高速ツアーバスをご利用のみなさまへ - 国土交通省
www.mlit.go.jp  

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