【世界一周の旅・南米編 Vol.4】標高約3,800メートルの高地にある海のような「チチカカ湖」

sKenji

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ペルーとボリビアの2つの国にまたがるチチカカ湖は、定期汽船が航行する湖では世界で最も高い場所にあることで知られています。その標高はなんと3,810メートル!さらにそのような高地にあるにも関わらず、広さは琵琶湖の約12倍!南米大陸最大の淡水湖なのです。

チチカカ湖には大小40以上の島があります。なかでも「太陽の島」はインカ帝国発祥の地とされている神聖な島。言い伝えによると、初代のインカ皇帝マンコ・カパクはこの島に降り立ち、肥沃な大地を探し求めた結果、クスコに街を作ったといいます。

クスコから汽車に乗ってチチカカ湖の畔の街・プーノについた私は、現地発着のツアーに申し込み、湖に浮かぶウロス島とタキーレ島を訪れてきました。

ウロス島は「島」とは言うものの、湖に浮かぶ人工の島。しかも、トトラと呼ばれる葦の一種で造ったというのですから驚きです。

島はトトラを積み重ねて造られるのですが、当然、天然の植物であるために次第に腐ってきます。そこで住人は新しいトトラを継ぎ足しながら島を維持しているのだそうです。この人工の浮き島には住宅だけではなく、病院や学校まで存在します。

なぜ、このようなユニークな環境で生活をしているのか。とても気になりますが、それには悲しい歴史があります。

ウロス島で暮らしているウル族は昔、チチカカ湖の畔に住んでいました。しかし、スペインの侵略によりインカ帝国が崩壊すると迫害をうけ、それから逃れるために湖に島を作って住むようになったそうです。

少し前のことですが、ウロス島を特集したテレビ番組が放映されていました。それによると島に住む子どもたちの中には、トトラで作った小舟を1、2時間も漕いで学校に通っている子もいるそうです。湖とはいえ広大なチチカカ湖。風が吹けば波も立ち転覆して命を落とす危険性があるのでまさに命がけの通学です。

朝、息子を送り出し、無事に帰ってきた我が子をほっと安心して見る母親。そして、学校帰り、罠を使って晩ごはん用の鳥を捕まえて帰宅する息子。テレビに写っていた二人の姿が印象的でした。

ウロス島に寄った後はタキーレ島へ移動です。傾斜のきつい島の土地には段々畑が造られており、その上部から見る景色はまるで海のようです。

タキーレはユネスコの世界無形文化遺産に登録された織物技術が伝えられている島でもあります。普段、織物にはあまり関心のない私でもほしいと思った一品がありました。残念ながら、この時は長期旅行が始まったばかりで購入を断念してしまったのですが、タキーレ島の織物はぜひチェックしておきたい特産品です。

アンデスの高地に広がるまるで海のようなチチカカ湖は、他にはない魅力を持った湖です☆

<「【世界一周の旅・南米編 Vol.5】個性豊かな動物たちの楽園・ガラパゴス諸島」 へ続く>

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