かれこれ11年以上前の話です。私は世界一周の旅に出ました。

なぜ、出たのか。理由は単純でした。ひとつは子供の頃から漠然とあった「海外を見てみたい」、「世界を一周してみたい」という思い。そして、もうひとつは海外の自然や遺跡の写真を見るにつれ、実際に自分の目で見てみたくなったのです。

とはいえ、世界を一周しようと考え始めて、すぐに出たというわけではありません。さすがにいい歳であったために、会社を辞めて行くことへの迷いもあったのです。周りの友人も、やめておいた方がいいと忠告する人もいます。しばらくの間、悩みました。しかし、行かなければ後悔するのではないかと思ったのと、一度沸き起こった海外への思いを抑えることができずに旅へ出ることにしたのです。

世界を一周する。それは決まったものの、アジアから西へ向かうか、それとも南米から東へ向かうのか。迷いました。どっちを選ぶかで旅の流れが大きく変ります。いろいろ考えた末、一番見てみたいと思っていたマチュピチュを最初に見る東回りを選びました。

こうして、私は南米ペルーの首都・リマへと飛んだのでした。

＜「【世界一周の旅・南米編 Vol.1】ペルーの古都・クスコ」 へ続く＞

Text & Photo：sKenji