関東屈指のパワースポットとも言われる埼玉県の三峯神社とその奥宮。先日、雲取山を登りに行った際に訪れてきたのでご紹介します!
三峯神社について
三峯神社は埼玉県西部、奥秩父の標高約1,100メートルの山深い場所にあります。神社の東に雲取山、白岩山、妙法ヶ岳の三つの峰が美しく連なって見えることからこの名がついたといいます。
神社の歴史は古く、社伝によれば日本武尊(やまとたけるのみこと)が東国征伐の際に三峯山に立ち寄り、イザナギノミコトとイザナミノミコトの二神を祀ったことに始まるそうです。
奈良時代、修験道の祖・役の小角(おづぬ)が三峯山で修行をした頃から修験道が始まったと考えられています。その後、仏教色が増して神仏習合のお社になりましたが、明治の神仏分離の際に寺院を廃止して、三峯神社となり今に至っています。
厳かな境内のなかにある豪華絢爛な拝殿
三峯神社の境内の入口にある鳥居は、全国的にも大変珍しい3つの鳥居を組み合わせた「三ッ鳥居」があります。鳥居をくぐって境内へと入ります。
参道を歩いて行くと、大きな「随身門」が現れます。1691年に仁王門として建立されましたが、明治に仁王像が鴻巣の勝願寺へ移されて随身門となりました。昭和40年に改修されています。
随身門をくぐり、参道を歩いて行くと拝殿が見えてきます。
厳かな雰囲気が漂う境内にひときわ目立つ豪華絢爛な拝殿です。1800年に建立され、1962年に改修されています。
太陽がかなり傾いた遅い時間に訪れたにも関わらず、参拝する方が列を作って並んでいました。
拝殿の近くには神楽殿があります。きらびやかな拝殿とは対照的な建物で、木の質感と素朴な造りが歴史を感じさせます。今から100年以上前の1908年に造られたそうです。
吉川英治の著書・宮本武蔵では、武蔵が三峯神社の神楽での巧妙な撥(ばち)さばきから二刀流を開眼したと書かれています。
神社では、1894年から三峯神代神楽が奉納されてきましたが、今年4月、後継者不足からこの神楽殿で最後の奉納を行い、126年間の歴史に幕を閉じたそうです。
拝殿を後にして駐車場に向かっていると、遥拝殿へ続く階段がありました。登ってみると・・・
遠くに秩父市街が見えます!
なんでもここは神社内で唯一、下界を一望できる場所なのだとか。拝殿とともに三峯神社における必見ポイントです。
遥拝殿という名の通り、ここから妙法ヶ岳山頂に建つ奥宮を望むことができます。
奥宮は写真手前の山の右側、突き出ている場所に建てられています。
険しい峰の上に建つ「三峯神社奥宮」への登拝
もし、時間と体力があるようでしたら、奥宮への登拝もおすすめです。三峯神社からは1時間半ほどの距離です。
ただし、奥宮が建つ妙法ヶ岳は山頂直下で急な階段等を上る必要があるために、小さなお子様や年配の方は注意が必要です。また途中は舗装されていない山道ですので、歩きやすい靴と服装も必要です。
三峯神社から奥宮までの道をご紹介します。
三峯神社から奥宮へは、途中まで雲取山への登山道と同じ道を歩いて行きます。
三峯神社の三ッ鳥居から10分ほど歩くと雲取山への登山口でもある最初の鳥居が見えてきます。
最初の鳥居をくぐり、杉林の中の山道を登っていきます。危険もなく、歩きやすい道です。
最初の鳥居から40分ほど歩くと、2つ目の鳥居が見えてきます。ここで妙法ヶ岳と雲取山への登山道が分岐しています。
鳥居をくぐって、奥宮がある妙法ヶ岳へと向かいます。
2つ目の鳥居から坂道を20分ほど登ると、3つ目の鳥居が現れます。鳥居の手前にはあづまやがあり、ベンチで休憩することができます。
ここから先の山道は、所々で少し歩きづらく感じるかもしれない場所がでてきます。
3つ目の鳥居から20分ほど歩くと、妙法ヶ岳の山頂直下にたどり着きます。ここから急な階段、さらに鎖をつかんで傾斜のきつい岩場を5メートルほど登る必要があります。
急傾斜の岩場を登りきった山頂に奥宮が鎮座しています。
頂上からは、三峯神社がある三峯山もよく見えます。
奥宮は三峯神社から往復3時間近くかかるため、手軽に行くことはできません。しかし、苦労しての参拝はきっと御利益があるでしょうし、山頂からの眺めも素晴らしいのでおすすめです。
奥宮に行かれる際には、事前に遥拝殿から妙法ヶ岳を見ておくと、さらに達成感もあっていいですよ!
三峯神社
参考WEBサイト
Text & Photo:sKenji
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