噴火に備えて
今回の避難計画案は、原則として富士山ハザードマップ検討委員会による報告書を元に作られている。報告書は、過去3200年間に発生した噴火についてを検討対象とし、そのうち最大規模の噴火である、1707年(宝永4年)宝永噴火のデータを元に作成されている。そのため、宝永噴火以上の規模のものが発生した際には、今回策定された計画案に基づいて行動しても安全だとは言えないことを留意しておきたい。東日本大震災においても「想定外」の規模で発生し、被害を大きくしていることを忘れてはいけない。
今回の決まった避難計画案では、避難先や避難の方法についての具体的な案などは示されず、今後、それぞれの自治体で検討するという。
今年の10月19日(日)、今回の広域避難計画も踏まえて、富士山近隣の3県及び関係市町村の主催による「富士山火山三県合同防災訓練2014」が開催される予定だという。
参考WEBサイト
Text:sKenji
最終更新:
Rinoue125R
ほんの数十年前までは観光地でもある富士山に避難想定はなじまないとされていたことを思えば、格段の進歩でしょう。しかし、被害拡大の時間軸に関する表記があいまいなど、作業に参加した火山学者の間では「物足りない」との意見もあるようです。
Rinoue125R
たとえば噴火の初期にいきなり火砕サージが発生して半径数十キロが一瞬にして壊滅という確率は低いにしても、可能性はゼロではありません。どんな現象が起きたときにどう逃げるか、さらに切迫感のある避難計画が求められると思います。
sKenji
今回、避難計画案が作られましたが、今後、見直しが入って、修正されていくことと思います。今後も富士山の火山災害についても注視していきたいと思います。