台風が来た!母島名物・激辛「島カレー」を急いで食べて涙目。(小笠原諸島・台風シリーズその1)【旅レポ】

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(小笠原諸島・台風シリーズ) その1>その2>その3>その4 「小笠原に台風が上陸するらしい。」

 小笠原諸島に滞在中の2009年9月16日、そんなニュースが舞い込んできた。定期船は台風が通過するまで欠航が決定。本州から1000km離れた小笠原の地で、台風をしのぐことになった!

出港時刻が早まった!

 母島を訪れること3度目となった2009年9月。僕は小笠原諸島を訪れると、父島だけでなく母島まで必ず足を伸ばすので、今回も当たり前のように母島で過ごしていた。特に何を目的に母島に訪れるわけでもないが、その時の気が向くままにうろうろするのが好きなのだ。

母島・乳房山より。右側に見えるのが唯一の集落・沖村。

 いつものように、小笠原最高峰・乳房山に登り景色を楽しむのだが、17時ごろに下山すると、島の様子が少し穏やかじゃなくなっていた。なんでもその日、太平洋上にて台風が発生。小笠原も数日すれば暴風域に突入するらしい。お昼ごろまでは、間もなく台風が来るとは思えないほどの快晴。僕自身、海を泳いだり山に登ったりと好き放題遊んでいただけに、この知らせは寝耳に水だった。

 こうなると大変である。台風が上陸すれば、まったく遊べないばかりか、船もまともに動くか怪しいところだ。ヘタをすれば、何もかも予定が狂うのは言うまでもない。内地との距離は1000kmも離れているだけに、「島に閉じ込められてしまう」なんて事態も起こりうるが、観光客として、最悪のケースは誰しもが避けたい。(特に会社勤めのビジネスマンは苦労するとか。) そのため、本来なら翌日のお昼に出港する予定だったははじま丸も、この日の夜、前倒しで母島を出港し、そのまま1000km近く離れた西伊豆まで避難するらしい。これはもちろん、台風が過ぎ去るまでは母島に戻ってこないことを意味している。つまり、この便で父島に行かない限り、しばらく母島から動けなくなるのだ。もっとも、父島に戻ったところで、台風が過ぎ去るまではどうにもならないのだが、どうせ動けないのなら友達が多い父島に戻ろうと決めた。

 前倒し出港となったははじま丸は「19時母島出港、21時10分父島着」という変則的な時間になってしまった。

 僕は、慌てて泊まっていた宿に戻り、宿のオーナーにキャンセルを告げた。時刻は18時10分。19時の出港まであと50分。父島に着く21時ころには、父島の飲食店も商店も閉まっているため、この1時間で食事を済ませる必要がある。僕は同じ宿でともに過ごしていたKさんと大漁寿司へ向かった。

「カレーならすぐに出てくるだろう。」

 大漁寿司とは母島の数少ない飲食店。名前のとおり島寿司がメインの寿司屋だが、店内は気軽な食堂という感じで、お昼には定食のメニューもある。朝は漁に出ているという寡黙なご主人と、その奥さんが切り盛りしている。

 名物はなぜかカツ丼で、注文が入ってから丁寧に仕込みはじめるカツ丼が観光客の間でも人気。僕も訪れるたびカツ丼ばかり食べていた。「さぁ、今回もいつもどおりカツ丼を」と言いたいところだが、丁寧に作られるカツ丼では最悪船に間に合わないかも知れない。一方、「カレーならすぐに出てくるだろう。」というのがKさんのアドバイスだ。 島カレーは、小笠原名産・島唐辛子が入ったカレーだ。鮮烈な辛さが魅力的な唐辛子で、僕はこの島唐辛子が大好きだった。島を代表する唐辛子を使っているだけに、このカレーもある意味、ご当地メニューと言えるはずだ。

数少ない飲食店「大漁寿司」

激辛「島カレー」、味はうまいが・・・

 Kさんのもくろみ通り、島カレーは割とすぐ出てきた。とは言え、すでに時刻は18時25分。あまりのんびり食べている暇はない。ごはんの上にさらさらのカレー。具はたまねぎと肉というシンプルなものだ。しかし、味に定評のある「大漁寿司」だけに美味しそうな香りがただよう。頂きます。 か、辛い!!!

じわじわくる辛さ?とんでもない!口に含んだ瞬間汗が噴き出る辛さである!ただ、それでも風味は良い。しかし、自称・辛党の僕でさえ、活きの良いパンチを食らったと思えるほどの辛さだ。舌がじんじんとしていて、細胞が慌てふためいてるかのような感覚である。旨さと辛さが交互にやってくる。ひー辛い。僕は水を一気飲みした。

み、水・・・

 悶絶しながらも、僕はスプーンを進める。が、ここで思わぬ事態に気付く。水がセルフサービスではなかったのだ!

 お店は、「19時のははじま丸に必ず乗らなくてはいけないお客さん」でごった返していた。そのため、切り盛りするご夫婦も忙しく、とても声を掛けられる状態じゃない。しかし、そのご夫婦のどちらかに頼まなければ注いでもらえないみたいだ。

 「おぉふ、おぉふ。」 僕は悶絶しながら、カレーを頬張る。Kさんはそんな僕を見てケラケラ笑う。(僕にはカレーを勧めておいて、本人はちゃっかり違うものを食べていた)

 一瞬手が空いた隙に、 「すみません、お水下さい!」と叫ぶ。

 注いでもらったお水はすぐに飲み干してしまった。しかし、カレーはまだ残っている。店内は変わらず忙しそうだ。出港時間も迫ってきた。み、水・・・。

 なんとか完食し、慌てて港へ走った僕は、そこの自動販売機で500mlボトルを2本買った。勢い余って一気飲み。お腹もぱんぱんである。ほどなくして19時になり、ははじま丸は父島へ向けて出港した。噴き出た汗に夜風が気持ちよかった。

台風に備え、夜に出港するははじま丸。ある意味、珍しい光景だ。

(次回へ続く)

◇店舗情報◇「大漁寿司」 
◆住   所・・・東京都小笠原村母島字元地
◆電話番号・・・04998-3-2381
◆営業時間・・・11:30~12:30、18:00~23:00 ※お昼の営業は短いので注意!
◆休   み・・・不定休

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