「あいをつなぐ」タピック45の広場でのキャンドルナイト hometown_of 2017.03.12 3 1,855 0 絆はいまも損なわれることなく、ここにある。 震災遺構として保存されることになっているタピック45(陸前高田市)に、キャンドルの灯がともされた。 巨大な防潮堤のすぐ近く。海風が強いこの場所で、夕暮れ前から多くの人たちが灯火の準備を行っていた。 話を聞いてみると、
3月13日、陸前高田で震災写真展が始まる hometown_of 2017.03.17 3 1,453 0 コミュニティホールのエントランスでは、語り部の釘子屋さんによる震災写真展が始まり、訪れる人が写真に見入っていた。 釘子明さんは言う。「陸前高田の人は震災を忘れてしまっている。外の人たちよりもむしろ、被災した人の記憶が風化している」と。 震災当日の写真、避難所
一本松へ向かう人たち hometown_of 2017.03.17 3 1,331 0 3月11日の一本松茶屋は駐車場はほぼ一杯。たくさんの人がここから一本松を目指した。 明くる12日。日曜日ということもあってこの日も一本松に向かう人は多かった。 松の根本のまわりには、ひっきりなしに人がやってきて、松を見上げる。写真を撮る。 遠くからカメラを構える人
ベランダにやってくる小鳥に hometown_of 2017.03.17 3 1,233 0 公営住宅に越してきて本当に安心して生活させてもらっています。ここは建物のきれいだし、いい人ばかりだし、お茶っこの会も時々あるし、一人暮らしだけれど寂しくはないのよ。 ただ、この団地の年配の人たちはみんな車を持っていないの。日中は若い人たちが働きに出ているか
【東北の風の道】(6号)さよなら三月、また来て四月 hometown_of 2017.04.14 2 1,712 0 3月に入ると気が早い人たちはもう春だ、春だと語り合うようになった。伊豆の河津桜のニュースを見た人が、「高田にも河津桜があるのよ」と教えてくれた。「下和野の浄土寺の境内よ」というので何度か探してみたのだが見つからない。 それもそのはず、教えてくれた人は、「早く
「校庭」のない中学校 iRyota25 2017.02.11 3 7,851 0 以前このページで、陸前高田市立高田東中学校の新校舎のことをお伝えした。震災後に合併して誕生した東中が、今年の3学期から新校舎での授業を始めたこと、その竣工式で校長先生が、「この春入学する新中学1年生たちはこれまで校庭というものを知らない子どもたちなのです」と
市道大町線 iRyota25 2017.02.24 3 3,514 0 とっても不案内なタイトルだと思う。だけど、わたしにはこう記すことしかできない。陸前高田市道大町線。その路面に刻まれた何か、その路面にしたたった汗、その路面にもしかしたら突っ伏して流した涙、そんないろんな思い出を、思い出を持つ人たちのために記録させていただき
竹駒第2トンネルのいまとむかし iRyota25 2017.02.13 4 1,952 0 道慶さんの祠のすぐ近くにトンネルがある。いまや草ぼうぼうで、遠目には分かりにくいが、道慶さんの祠の前にはJR大船渡線の線路が走っていた。こちらは道慶さんのように400年もむかしのことではない。わずか6年前のこと。 津波の被害が大きかった場所では、線路はおろか路盤
国道45号線のえびす様 iRyota25 2017.02.13 4 1,758 0 なんとえびす様に出会ってしまった。 えびす様が鎮座されているのは国道45号線の沿線。ほぼ直線の道路が少しカーブした先に赤いガソリンスタンドの看板が見えるくらいだから、ここは引きちぎられた道路案内表示のポールから東に1kmちょい走った場所。 そしてこの場所は、コン
三島から経由してマスターに託したもの hometown_of 2017.04.14 2 1,495 0 3月末に開催された手芸の展覧会で、展示場所を少しだけ借りて、三島の仲間からお預かりしたクラフト作品を飾らせてもらった。 「静岡県三島市の佐野比呂子さんが作ったアイデア小銭入れです。平行四辺形に切った革をスナップで止めて三角形にしています。小銭入れにもいいし、
仮設住宅の人情 hometown_of 2017.03.17 3 955 0 少し前まではたくさん人がいたのっさ。高田で二番目くらいに大きな仮設だからね。いまじゃ夜、玄関から外を見るととおりが全部真っ暗で寂しくなる。人がいなくなったのは分かっているのにな。 あんた、最初に来た時、手芸の集まりにもたくさん人が来てたっぺ。15人前後はいた
今日は喫茶店の日。マスターの笑顔のわけ hometown_of 2017.04.13 2 1,390 0 最近マスターはいつも機嫌がいい。いや、もともと優しい笑顔がトレードマークのマスターなんだが、最近はとくに表情が輝いている感じがする。 マスターがご機嫌なのは、毎朝のラジオ体操の参加者が増え続けているからだ。8月に入居が始まった岩手県内で最大規模の公営住宅、県
今年の春の新入生たちは「校庭」というものを知らないんです iRyota25 2017.01.31 4 2,553 0 陸前高田市立高田東中学校は、東日本大震災で被災した広田中学校、小友中学校、米崎中学校の3校が統合して2013年4月に誕生した。これまで修理した米崎中学校を校舎として利用してきたが、1月16日の3学期の始業式から、新設された校舎で授業を始めている。 1月29日(日曜日)に
日曜日も工事の日 iRyota25 2017.02.05 4 1,829 0 日曜日は工事は休みというのが建設業の常識なのだが、陸前高田の中心市街地付近では、日曜日にも重機の音が響く。 朝一番に道路から見ると、2台の重機で掘削を始めていた。場所は、3月の完成予定目指して複合商業施設の建築が進む、いわばいま一番ホットな現場。厳しい冷え込
陸前高田で「遊び初め」セレモニー hometown_of 2017.05.02 1 2,631 0 アバッセたかたのオープニングレセプションに続いて、おとなりの「まちなか広場」では、市内の子どもたちを招待して「遊び初め」セレモニーが行われた。 遊び初めには保育園の子どもたちのほか、陸前高田、大船渡、住田のキャラクター、たかたのゆめちゃん、おおふなトン、す
空ゆく者たち【2017.3.11】 hometown_of 2017.03.11 2 1,135 0 2017年3月11日。「今日だけではない。今日だけ追悼すればいいというものではないでしょ」と、作業所で働いている青年が切々と語った。少し聞き取りにくかったけれど、思いが伝わってきた。この土地で生きるということは、あの日、突然断ち切られた営みへの思いを抱いて、自ら
【さあ、これからだ】アバッセは花の香りにあふれて hometown_of 2017.04.28 1 2,990 0 アバッセに一歩足を踏み入れると、そこには花の香りが溢れている。お菓子屋さんの店先でも、カフェの入口でも、フードコートでも花の匂いしかしないほど。 そんな様子を、気仙沼の知人がこう言った。 「ほんとうにたくさんのお花ね。いい匂いだわ。きっと6年間の思いが、この
復興工事の現場作業員の思い iRyota25 2017.02.24 2 1,335 0 いまのところ、あまり評価が高くないのだけれど、わたし自身はとてもたいせつなことの「とば口」を見つけたように感じている。というのは、国道45号線沿いの「えびすさま」のこと。 この「えびすさま」、3週間ほど前から国道45号線沿いに、海に向かって立てられている。コンク
【遺構と記憶】国道45号線のポール基部 iRyota25 2017.02.13 2 2,222 0 ここは陸前高田、海沿いを走る国道45号線。津波に引きちぎられた道路案内表示のポールが痛々しい姿のまま残っている。 赤い看板の「オカモト」は、被災したその場所で営業しているガソリンスタンド。看板には「津波到達高さ」の表示がある。三角形の建物は道の駅タピック45。
鈴木旅館の入浴支援終了 hometown_of 2017.04.21 1 2,110 0 陸前高田で被災を免れた宿泊施設は多くない。そのひとつ、矢作温泉元湯鈴木旅館は震災後の陸前高田で、ボランティアや作業員の宿泊場所として貴重な存在だった。 もうひとつ、鈴木旅館は仮設住宅に暮らす人たちにとっても、とても貴重でありがたい存在だった。それは、仮設住
WILDLIFE in TOHOKU「オオハクチョウの編隊飛行」 iRyota25 2017.02.13 2 1,806 0 このごろ陸前高田の町の空をゆく白鳥の群れを見かけることがよくある。 鴎や白鷺とは違って、ゆったりと羽ばたきながら町の上空を旋回して飛ぶオオハクチョウの姿はとても優美だから、いつか写真に撮りたいものだと思っていた。 でも、白鳥が飛んでいるのはいつもたいていかな
【オープン間近】アバッセたかたに潜入 hometown_of 2017.04.14 1 2,783 0 タイトルに誤りあり。建築途中の中心商店街施設に用事があって入れてもらったわけで、決して無断で忍び込んだのではない。 陸前高田のかさ上げ地に建設が進む中心市街地の商業施設「アバッセたかた」。アバッセとは地元の言葉で「一緒に行こう」といった意味。4月27日のオープ
ヤルキタウンのみんなの茶ロン閉店で、名物「タコ丼」はどうなるの? hometown_of 2017.04.14 1 2,357 0 まさに寝耳に水だった。ヤルキタウンのみんなの茶ロンが今日で終了する——。情報が入ってきたのは3月31日の朝のこと。もうタコ丼やヤルキ丼を食べられなくなるのかと悲しい気持ちで訪ねると、特定非営利活動法人再生の里ヤルキタウン理事長の熊谷耕太郎さんが事情を詳しく説明
初めてのお茶会に咲いた笑顔の花 hometown_of 2017.04.15 1 1,744 0 3月30日は旧暦のひな祭り。この日、陸前高田の栃ヶ沢アパートの集会所では、手作りのおひな様を眺めながらのお茶会が開かれた。 おひな様は栃ヶ沢アパートに暮らすお茶の先生が作ったもの。先生のお宅は津波の被害を受け、おひな様もお茶道具もみんな流された。この日飾られた
2016年から2017年へ。陸前高田「うごく七夕」〜被災から変わっていく町が生きる現実であるということ〜 iRyota25 2017.01.07 2 6,194 0 一本松茶屋の交差点を曲がって国道340号線に入る。気仙川に沿うようにぐるっと迂回して走り、奈々切の跨線橋を越えると、目の前に長い坂道が見えてくる。陸前高田市高田町大石の坂道だ。登り切った所には市役所の仮設庁舎がある。今年の夏には県内最大規模の災害公営住宅であ