【今週の一冊】怖い絵_中野 京子

Vermeer

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絵画って面白い!

一見何の変哲もない絵が、時代背景や隠された画家のメッセージなどを知ると実は怖い作品だということが分かる本です。

本の中で特に印象に残っているのが、エドガー・ドガの「エトワール」 です。

『踊りの花形(エトワール、あるいは舞台の踊り子とも呼ばれる)』(1878年頃) オルセー美術館
 『踊りの花形(エトワール、あるいは舞台の踊り子とも呼ばれる)』(1878年頃) オルセー美術館
www.artmuseum.jpn.org  

今でこそ芸術的に評価されてお嬢様のお稽古という印象のあるバレエですが、実は絵が描かれた頃の踊り子は身分が低く娼婦のような存在だったそうです。

絵の中の舞台袖から踊り子を見ている男性は一見支配人のようにも見えますが、踊り子のパトロンではないかと言われています。

パトロンについてもらうこととで、踊り子は豊かな暮らしができました。

美しい踊り子を描いた作品に、こんな背景があると知ると見え方が変わってくるのもこの本の面白いところです。

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  • A

    akaheru

    NHK「みんなのうた」のメトロポリタンミュージアムの最後に出てくる絵だ!と思ったらちょっと違うのですね。作者が一緒なんだ。