地球のステージを初鑑賞

orangeoor18

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「地球のステージ」の御殿場公演を観に行ってきました。

1996年1月15日に始まった、ライブ音楽と大画面の映像、スライドと語りを組み合わせた、全く新しいタイプの非営利コンサートステージです。

「地球のステージ」とは | 地球のステージ

1996年から始まり、これまでの公演回数はなんと3,500回以上。全国各地の学校や地域のイベントホールで行われています。

演奏や語りを担当しているのは心療内科医でありながら、当団体の代表理事も務めている桑山紀彦さんです。神奈川県で医療業務を行いながらも、自然災害にあった地域や紛争地に足を運び、心に傷を負った人々に対して「心のケア」に取り組んでいます。

当イベントはガールスカウト主催のもと、毎年静岡県御殿場市で行われています。今年で11回目ということで、自分のように初めて参加した人よりも、何度も観に来ている人の方が多く、アットホームな雰囲気を感じました。

公演プログラム

地球のステージには1番から7番の演目があり、この日演奏されたのは5番目の「地球のステージ5~久遠の帰還~」というものでした。

まずは、桑山さんが実際に訪れ、国内外の地域で体験したことを写真を使いながら語ってくれます。

そしてそのあとに、現地の映像とあわせてギターを使いながら歌ってくれるという内容です。

・南スーダン難民
・スリランカ(スマトラ沖地震)
・ブータン
・宮城県名取市(東日本大震災)

公演ではこちらの4部構成で語り・演奏をしてくださいました。

詳しい内容は書くことができないのですが、この活動で関わった現地の子供たちはそれぞれ経験した苦しみや痛み、置かれている状況は異なるものの、みな前を向いていてたくましく思いました。

そしてもう一つ印象に残ったのは、辛い経験と向き合いたくなかったり、言葉にできなかったりする子供たちが、その経験を言葉以外の形で表現する(外にはき出すのケアの方法。心のケアというと対話が中心というイメージでしたが、紙粘土や針金を使うという方法は意外でした。

東日本大震災語り部

演奏後は「閖上の記憶」で活動されている大川ゆかりさんによる語り部講話が始まりました。

閖上の記憶は、3.11東日本大震災の翌年2012年4月22日に
旧閖上中学校の入り口に誕生した「津波復興祈念資料館」です。

閖上の記憶とは

震災で亡くされたお子さんへの想いや、震災当時の様子を語ってくださいました。防災の大切さにあらためて気づくことができ、伝えられていたメッセージはとても心に響きました。

津波被害の可能性が低いと思われる御殿場というまちでこのような語り部を開いてくださったことに大きな意味があると思いました。

沿岸部には住んでいなくても、いつか住むことになるかもしれませんし、伝承という意味では、このイベントのように「今は」海から遠い地域で暮らす人にも伝え続けていくことが将来の防災や減災につながっていくと感じました。

世界で起きている様々な問題をテーマにしており、平和について考えさせられる内容でありながらも、語りや音楽の楽しさも味わえ、本当にあっという間の1時間半でした。来年もぜひ開催してほしいと思います。

最終更新:

コメント(4

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  • B

    baikinman

    「閖上の記憶」に訪れて、子ども達の粘土を見ました。
    かわいらしい形状なのに、作られた作品は非常に無残だった記憶があります。
    こうやって形にして、心のケアをするのですね。

  • J

    jina

    > 自分のように初めて参加した人よりも、何度も観に来ている人の方が多く、アットホームな雰囲気を感じました。

    何度も来ていてアットホームなイベントって中々ないですよね。主催者のお気持ちが来場されるみなさまに浸透しまた音楽とお話を聞きたいと思わせてくれるのでしょう。ぜひ聞いてみたいです!

  • C

    cha_chan

    内陸部に住んでいますが、他人事ではないとあらためて実感しました。
    3.11と言うと、どうしても津波被害のことが真っ先に浮かびますが、大きな揺れによる危険もありますもんね。
    また家族で沿岸部に出かけることもあるので、常に防災意識は高く持っておきたいと思います。

  • P

    pamapama

    代表の方は心療内科医でいらっしゃるのですね。日本でも心療内科や精神科で診察を受けたり専門家のカウンセリングを受けたりすることがもっともっと一般的なこととして認識されていくようになれば、と思っています。