被害状況
今月14日の夜に発生した平成28年熊本地震は余震が続いており、気象庁の発表資料では、今日10時の時点で震度1以上の揺れが603回発生しています。
地震の被害について、今朝の時事通信によると一連の地震で亡くなられた方は44名、負傷者が約1100人、行方不明者は8名で、避難されている方も18日時点で約9万3000人いるとのことです。
今朝、ニュースを見ている時に驚いたのが、比較的新しいと思われる家屋が倒壊していたことです。
住宅の耐震設計基準は大きな地震などを契機にして、度々改正されてきています。特に1981年には大きく変更(※新耐震設計基準)されており、これ以降に建てられた家はかなり安全だと思っていました。(※新耐震設計基準にもとづいて造られた住宅は震度6や7といった阪神淡路大震災クラスでも倒壊・崩壊しないことになっています)
しかし、今朝のニュースで見た倒壊住宅は恐らく築10年も経っていないのではないかというものです。新耐震設計基準の住宅だからといって油断は禁物であることを痛感させられました。
復旧情報
JR九州のWEBサイトによると、鉄道は通常よりも本数は少ないものの、在来線の一部で運転が再開され、博多と熊本がつながっています。新幹線については、復旧にまだ時間がかかるそうです(※ゴールデンウィーク前の復旧は困難という情報あり)。
道路について、高速道路の再開はめどがたっていないとのことです。一般道路は、熊本県防災情報ホームページによると全面通行止になっている箇所も多数あります。通行の可否について、トヨタが道路通行実績マップを公開しているとのことです。
(※国道3号などで道路渋滞が発生しており、支援物資の輸送の遅れにつながっているという指摘もあります。しばらくの間はできるだけ自動車の利用を控えるようにしたほうがいいかと思われます。)
空路は今日、熊本に到着する便が一部再開されたとのことですが、熊本からの出発についてはないそうです(ターミナルビルが復旧作業中で、手荷物検査や保安検査ができないために到着便のみとのことです)
エコノミークラス症候群の予防策について
ニュースや新聞で大きく報じられており、ご存知の方も多いかもしれませんが、エコノミークラス症候群を発症されている方が多くいるようです。今日の昼の毎日新聞によると1名が亡くなったほか、23人の方が同症候群の疑いで病院へ搬送、そのうち複数の方が重体であるとのことです。
エコノミークラス症候群は正式には「深部静脈血栓症」といいます。長時間、椅子に座ったままなどでいると足の静脈が圧迫され、血の塊ができることがあります。それが立ち上がった際に血液に乗って肺へ運ばれて詰まり、呼吸困難・心肺停止などを引き起こして最悪の場合は死に至るという恐ろしい疾患です。初期症状としては、足のしびれ、むくみ、そして軽い痛みなどがあるそうです。
今回発症した方のほとんどは車で避難し、車中泊をされていたといいます。プライバシーの問題や建物の倒壊への不安など、実際に避難していないとわからないこともあるかもしれませんが、多くの方がエコノミークラス症候群を起こし、なかには亡くなられた方もいることを考えると、できることならば避難所での宿泊が良さそうにも思えてしまいます。それでも、もし車内で寝泊まりする場合には、次の予防策があるといいます。
・水分を十分に取る(※血液の粘度が弱まり、血栓ができにくくなります)。
・定期的(※目安として2~3時間ごと。できれば1~2時間が望ましい)に体を動かす。
・ゆったりとした服を着る。
・時々深呼吸をする。
以上がよく言われていることですが、そのほかにも「医療用弾性ストッキング」の着用も有効かもしれません。
医療用弾性ストッキングは、足首の部分が最も圧迫され、上にいくにつれ除々に締め付ける力が弱くなっているそうです。この作りにより、足の血液が下から上に流れやすくなり、血行を良くする効果が期待されるそうです。
通常のストッキングと比べると高価なものの、命を失う危険性を考えれば利用する価値は十分あるように思います。一部の病院のほか、インターネットの通販サイトなどでも売られています。
熊本市
参考WEBサイト
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