【世界一周の旅・南米編 Vol.12】ペリトモレノ氷河の崩落に目が釘付け

sKenji

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アルゼンチン南部のパタゴニア地方にある世界自然遺産、ロス・グラシアレス国立公園には47もの氷河があります。世界でも3本の指に入る巨大な氷河地帯で、なかでも有名なのが「ペリトモレノ氷河」です。

ペリトモレノ氷河について

ペリトモレノ氷河の全長は約35キロメートル。アルヘンティーノ湖に流れ込む氷河の末端部は幅約4キロメートル、高さ60メートルもあります。海からの湿った空気がアンデス山脈にぶつかって降る大量の雪が氷河を作りだしています。

大変活発な氷河であり、1日に約2メートルも移動することから「生きている氷河」とも呼ばれています。

数あるパタゴニア地方の氷河のなかでも最も人気があり、多くの観光客が訪れます。観光は近くの展望台から眺めるほかにも、船に乗ってアルヘンティーノの湖上から見たり、氷河を歩いたりするなどのツアーもあります。

轟音を立てて崩れ落ちる巨大な氷塊に釘付けにされる

ペリトモレノ氷河には、エル・カラファテの街から路線バスで見に行ってきました。今はわかりませんが、当時、バスは一日往復2本だけ。朝8時のバスに乗り、氷河を目指します。

氷河はエル・カラファテの西方約80キロメートルのところにあり、バスで1時間ほどです。到着すると氷河の末端の正面に造られた展望台へ向いました。

展望台に立つと大きな大きな氷の河を一望することができます。圧倒的な存在感です!

ペリトモレノの名物といえば、なんと言っても氷河の崩落です。季節にもよりますが、私が訪れた時には1時間に1、2回ほど轟音を立てて巨大な氷の塊が湖へと崩れ落ちていました。

その迫力は実際に目にしないと伝わらないかもしれませが、想像以上に凄まじいものがあります。まるで地の底からわき起こり、空気をビリビリと振動させ、体の芯にまで響いていくるような音をたてて崩れ落ちるのです。崩落した巨大な氷塊は湖面に波を作り、その波が岸辺へと打ち寄せます。自然が生み出すこの一連の壮大なショーに目が釘付けでした。氷河の崩落の規模は様々で、数年に一度、大崩落を起こして津波のような巨大な波が発生することもあるといいます。

氷河の色と言えば、「白」を思い浮かべるかもしれません。しかし、なかにはグレシャーブルーと呼ばれる透き通るような青色をしたものもあります。自然が創りだすこの神秘的なブルーは、いくら見ていても飽きることがなく、いまでも脳裏に焼き付いているほど印象的なものでした。

グレイシャーブルーは大量の雪の重みで圧縮された、気泡の少ない密度の高い氷に見られます。密度の高い氷では太陽光に含まれる赤い光が吸収され、青い光のみが通過するためにこのような色が生み出されるのです。

ペリトモレノ氷河には、帰りのバスがなかったことから夕方遅くまでいました。この日は小雨の降るあいにくの天気。肌に突き刺すような冷たい風が吹くなか、レインウェアーを着用して10時間ほどいました。あまりの寒さに最初の1、2時間で早く帰りたいと思ったものの、それでも楽しむこともできたのは、ときおり発生する氷河の崩落とグレイシャーブルーがあったからこそです。

ペリトモレノ氷河で行われる自然のスペクタクルショーと透き通る青い氷は、一見の価値があります☆

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ペリトモレノ氷河

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