【東北の風の道】(第5号)2016年を振り返る「あの道のいま」 iRyota25 2016.12.23 5 3,578 0 しばらく休止状態だった「東北の風の道」を再開します。これから年内にお届けするページのテーマは「2016年の振り返り」。その最初の1本は、福島県の沿岸部を南北に結ぶあの道、国道6号線沿線を巡る旅です。 変わったこと、あの日のままのこと 詩人の黒田三郎は「道」という詩
年度を越えても帰れない。残された帰還困難区域 hometown_of 2017.04.21 1 4,425 0 3月31日から4月1日の年度末年度始めの慌ただしい中、東京電力福島第一原子力発電所事故で、避難指示の対象となっていた地域の避難指示解除が行われた。3月31日には福島県浪江町、飯舘村、川俣町山木屋地区、4月1日には富岡町の居住制限区域と、避難指示解除準備区域の避難指示
国道6号線で起きた事故 hometown_of 2017.04.21 1 3,268 0 富岡町から帰還困難区域に向かう途中の道で、サイレンを鳴らして急行する消防車に出会った。写真には撮れなかったが警察のパトカーも同じ方向に走っていった。 そこから少し北上して帰還困難区域の入口近く、国道に設置された線量計には「1時間当たり2.505マイクロシーベルト
「復興が進んでいると言いたくても言えない」国道6号線の風景(2016年11月) iRyota25 2016.12.23 3 7,376 0 道は必ずどこかにつながっている。どこかに続いているからこそ道だともいえる。どこかとどこかを結ぶ道は別の道ともつながっているから、大げさな言い方をすれば、道をたどっていけば日本中どこへでも行けるということになる。海路や空路も考慮に入れれば、世界中が道でつなが
福島第二原発の近くで軌陸両用車を目撃 hometown_of 2017.04.21 1 2,310 0 国道6号線、帰還困難区域からはまだ距離がある東京電力福島第二原発の近くで車外に出てみると、第二原発に続く高架橋の下のJR常磐線に軌陸両用車の姿を見つけた。 軌陸両用車とは、鉄道用の車輪とキャタピラの両方を持つ鉄道工事の専用車両。ある時は鉄道のレールの上を走り、
2016年初冬、紅葉の意味 iRyota25 2016.11.25 4 1,968 0 この季節になって、以前所属していた会社の社長が、「うん、紅葉いいね」と言った言葉を時々思い出す。2012年の11月、被災した東北の状況を取材しに行くときのことだ。 それは震災の翌年の秋だった。彼が言った「いいね」とは、人々の暮らしがずたずたに破壊されながらも、何
「どこがどう変わった?」2016年末の富岡町 iRyota25 2016.12.23 2 4,701 0 北から南まで、事故原発のすぐ近くを通って通り抜けできるようになった国道6号線。南相馬方面から南下していわき市に向かう途中、帰還困難区域を抜けた先の富岡町南部を歩いた。 歩道橋に括り付けられた「富岡は負けん!」という横断幕は、これまで何度も付け替えられて来たも
人が帰ってきた富岡町 iRyota25 2016.12.07 2 1,391 0 福島県の富岡町、国道6号線のそばで、親子連れの姿を目にした。驚くようなことではないかもしれないが驚いた。 赤ちゃんを背負い、小さな女の子の手を引いて歩く男性。女の子は、パパと思しきその男性の周りを楽しそうに、飛び跳ねるようにして歩いていた。 いまから3年ほど前
東北の友人たちが言うことには。その12「この鍵の意味」 iRyota25 2013.09.19 4 2,866 0 かつて警戒区域と呼ばれ、現在では居住制限区域や帰還困難区域の2つのエリアに新たに線引きされた土地へ、「はままつ東北交流館」佐藤大さんの案内で出かけてきた。 特別な許可がなければ入れない場所へ行き、 自分の目と耳、鼻、口など、 生身の五感でその土地を感じられた体
原発から10km。富岡町のいま iRyota25 2013.06.28 5 9,487 0 JR常磐線富岡駅。 たんまりと水がたまった「立入り禁止」の標識。 印刷した紙をパウチしたものらしいが、 虎ロープに括り付けるための小さな穴から入ってきたのだろうか。 原発事故から2年余り、警戒区域に指定され続けていた時間の重さを感じる。 月の下交差点から駅方向へ
富岡町は花の町 iRyota25 2013.06.28 5 2,561 1 原発から約10キロ。今年の3月にようやく警戒区域が解除された富岡町には、 いまもなお震災の爪痕と、原発事故の影響が色濃く残る。 そんな富岡町に初めて入った。 人の姿をほとんど見かけることのない町の中に、色とりどりの花が咲き乱れていた。 富岡駅近くの住宅前に咲いて
ガレキと呼ばないで(富岡町のクルマたち) iRyota25 2013.07.11 3 5,949 0 震災から約2年間、立ち入りが制限されてきた福島県双葉郡富岡町。 避難指示解除準備区域として昼間の限られた時間の立入が可能になった町には、 津波で被害を受けたクルマが多数残されていた。 もしも、自分が運転している時にクルマが津波に巻き込まれたら…。 青い初夏の空の
息子へ。被災地からの手紙(2013年6月22日) iRyota25 2013.07.01 4 2,572 0 2013年6月22日 福島県いわき市久之浜~富岡町 伊豆への短期ツアーに出かけるこども達を乗せたバスを見送った後、久ノ浜の駅前広場で佐藤大さんと長く話した。 大さんは第一原発の5・6号機がある双葉町の出身で、彼自身も原発で働いていて、巨大地震の瞬間は敷地内の事務棟にい
東北の友人たちが言うことには。その10「原発の地元の現実」 iRyota25 2013.06.25 4 1,896 0 被災地では、支援慣れという言葉や、自立をサポートすることが大切といった話を耳にすることが増えてきた。被災地から帰ってそんな話しをすると、「震災は終わった。あとは自助努力だけで十分だ」と勘違いする人がたくさんいる。 簡単に理解できることなどない 早朝のいわき市
ガレキと呼ばないで(富岡町の町なかで見たもの) iRyota25 2013.07.10 2 2,763 0 がらんとした住宅造成地の真新しい道の先に、ガレキの仮置き場がありました。 富岡町は、今年の3月まで警戒区域として立入が厳しく制限されてきたため、被災した建物やクルマなどの撤去はまだほとんど手付かずです。 津波の被害を受けた建物が点在するだけの平面的な空間には