国道6号線、帰還困難区域からはまだ距離がある東京電力福島第二原発の近くで車外に出てみると、第二原発に続く高架橋の下のJR常磐線に軌陸両用車の姿を見つけた。
軌陸両用車とは、鉄道用の車輪とキャタピラの両方を持つ鉄道工事の専用車両。ある時は鉄道のレールの上を走り、ある時は線路外に下りてバラス(砂利)を整えたり、枕木を設置したりする。
この鉄道工事専用車両がいるということは、常磐線再開に向けての工事がこの場所でも勧められているということだ。
4月1日、事故を起こした東京電力福島第一原発の北側、南相馬市の小高駅と浪江駅の間でJR常磐線は運転を再開したが、事故原発の南側でも復旧工事は進められていて、楢葉町にある竜田駅(現在、東京方面から常磐線の線路で行ける北限の駅)から富岡駅までの区間は、2017年10月頃の開通予定だという。
避難指示が解除されたのを受けてのこととはいえ、6年にわたって使われなかった線路の安全と、放射能への対策を十分に施してもらいたいものだ。
JRの資料によると、富岡駅と浪江駅の区間、つまり事故原発の近くを通り、いまも帰還困難区域に指定されている区間でも、2019年度中には運転を再開する予定になっている。ドアの開閉や空調をどうするのか気になってしまう。
最終更新: