わが家の息子(8歳)はASD(自閉症スペクトラム)です。
今では使いませんがより分かりやすくということで、心理療法士の先生は「アスペルガー」という言葉で息子を表現されていました。
3年生になって問題なく学校に行っていた息子。
しかしここ最近何かおかしいぞ??
学校をお休みしたい息子
ある日の月曜日、「頭が痛い」といって息子が学校をお休みしました。
2日お休みして、水曜日からは何とか登校。
次の週の月曜日も「頭が痛い」と言って泣き出しました。
(なんかおかしいぞ・・・。)
朝のあわただしい時間だったので、「どうした??」と聞くと、息子からは「不安」との答えが。
とりあえず今すぐに話を聞くのは難しいので、「今日はお休みしよう」ということになりました。
息子からのヒアリング
ゆっくり落ち着いて話ができるときに、夫と私と息子で話をしました。
彼からのヒアリングで、どうやら学校で下記を不安に思うようでした。
・先生に慣れないから話をするのが緊張する
・先生にどう言ったらいいか分からない
・発表の時の自分の言葉遣いが気になる
・女の先生は緊張する(先生に慣れるのは10月ころ)
・保健室に行くと落ち着く
・教室は落ち着かない
・考えると頭が熱くなる
・教室が熱い
・書いていると先生の話が聞けない
・国語と算数の授業で、ノートを書くのが間に合わない
・頭が痛くてボーっとする
・授業は冒頭部分を聞き逃し、想像しながら内容を考えている
・先生とママが言うことが違う(先生:保健室は病気の人が行く。母:いつでも保健室に行ってよい)
息子の話について改めて考えてみると
息子の話してくれたことで、まだ親が把握していないことがあるのではないかと、4月からの息子の様子を思い出しました。
・先生に言葉遣いをほめられてうれしい
・学級委員長になった
・小さい時から熱さに異常に弱い
・保険の先生は女の先生だが、1年から一緒で慣れている
・1、2年の担任の先生が転任されて、息子のことをよくわかっている先生が少ない
ヒアリングでは3年生の今の担任の先生が嫌だという話も出てきませんでした。
では何が不安なのか考えてみて、一つの可能性が出てきました。
「暑くてしんどくて頑張れない。そんな自分の姿やギャップを先生にどう思われるか気になる」です。
先生に嫌われたらどうしようという不安ではないかと思いました。
ケース会議
すぐに担任の先生に連絡をして、ケース会議をしていただきたいことを伝えました。
〇ケース会議とは
子どもの様子を学校と家庭で共有して、担任の先生だけでなく他の先生方や保護者で意見を出しながら、具体的な支援について検討するために行われる会議です。
ケース会議で息子からのヒヤリングや、学校での様子を共有します。
そこでは、息子の勘違いも分かりました。
息子の勘違い例
息子の話:
・書いていると先生の話が聞けない
・国語と算数の授業で、ノートを書くのが間に合わない
・頭が痛くてボーっとする
・授業は冒頭部分を聞き逃し、想像しながら内容を考えている
先生の話:
・ノートを書いた人は鉛筆を置いてもらう
・全員が書き終わる(鉛筆を置く)のを待ってから説明
息子からのヒアリングと、担任の先生のお話
おそらく息子は「ノートを書いたら鉛筆を置く。ノートを書き終わるまで待っていてくれる。」というルールを理解できていないのではないか。
そのため、周りの人が鉛筆を置いたら途中でも自分も置いていたのではないか。
そして、書けなかった部分は先生の説明時に書いたのではないか。
息子の特性と性格から、上記結論が出てきました。
ではどうやって支援するかですが、まずはルールを伝えて、「書き終わるまで待っているから大丈夫」と伝えることで、様子を見ることにしました。
ケース会議で話し合ったこと
2時間程お時間をとっていただき、下記について話し合いが行われました。
・息子の特性について改めて共有
・今後の支援について検討
・家庭での様子を共有
・学校での様子を共有
・成長したことの共有
・上手くいっていることの共有
・上手くいかなかったことの共有
・今後の目標を設定
担任の先生だけでなく、そのほかの先生も3年間息子を見ていて下さり、彼についての変化などをお話をしてくださいました。
多くの先生に見守っていただき、支援について一緒に考えてくださることに、本当に感謝でいっぱいです。
上手くいかなかったら、またみんなで考えるという学校の取り組みも、とてもありがたく思います。
まとめ
今回の出来事で、私は情報共有と方向性の一致の重要性を感じました。
いくら前年からの引継ぎがあったとしても、子供も成長して変わっていることもありますし、細かなニュアンスが伝わりにくいこともあります。
何よりも、親と先生が同じことを言っているかが、子供が安心して学校に通うためには必要だと思いました。
息子にはケース会議で先生と話した内容を、言える範囲で伝えました。
明らかにほっとした表情をしたので、おそらく安心したのではないかと思います。
まだまだ何が起こるか分かりませんが、発達障害の有無にかかわらず、子ども達のサインに気づき、行動出来る親でありたいと思います。
最終更新:
cha_chan
自分が小学生の頃を思い出すと色々と悩みも抱えていましたが、我慢してしまい解決のために自分の親に相談しようとは思えませんでした。こちらの記事を読んで、子供がどんなことでも話してくれる親でいたいと思いました。また子供の様子を普段からしっかり見て、変化に気づけるようにしていきたいです。
baikinman
子どもがなかなか親に悩みを言うのは難しいですよね。
ただ、言ってきてくれた時にはしっかり耳を傾けたいと常々思っています。
私は気づかないことも多いので、それこそ周りの人(夫、おばあちゃん、先生など)の気づきも、とてもありがたいです。
pamapama
同じASDという括りに入ってはいても、言葉が話せずできることが少ないウチの娘と違い、言葉がわかってできることが多いからこそ悩んでしまうこともあるんですよね。とにかくこどもひとりひとりに違いがあるので、とても丁寧で良いフォローだと思います!お互い頑張りましょう!
baikinman
「丁寧」と言っていただけると本当にうれしいです。
「どうすればいいんだ・・・。」と悩むこともありますが、そこは周りの知恵も借りつつ、丁寧に子育てをしていきたいです。
akaheru
いちばん大切なことは、本人が心から安心して学校生活を送れることですよね。
先生たちと協力しつつ、今後もみんなで見守っていければきっと大丈夫です!
baikinman
何かあったら学校に相談して、解決する方法を先生方やそのほかの方と探そう。
という気持ちがあるだけで、親も随分と余裕ができます。
そして親の気持ちは子供にも伝わるようで、最近は息子も落ち着いて過ごしています。
これからも、学校と協力しつつやっていきたいです。
jina
子と親の連携と親と学校の連携がとても適切だと思います!同じようにお子さんが学校で行きづらさを感じている家庭の方に非常に参考になる記事です。一番不安なのはお子様だと思うので、今までどおりお子様の気持ちになって接していればなんの問題もないと思います!
baikinman
今まで周りの多くの人に助けてもらって、ようやく「連携」の大切さを認識できてきました。
連携するだけで、周りの認識も変わって、子どもが生きやすくなる。
本当に大切なことだと思います。