海水浴シーズン真っ盛り、海の危険生物について Vol.1 ~サメ編~

sKenji

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海水浴シーズン真っ盛り、海のレジャーを楽しまれる方も多いかと思います。そこで、海辺で楽しむ際に気を付けるべき海の危険生物をシリーズでご紹介していきます。1回目の今日は「サメ」について調べます。

サメの事故について

海の危険生物と聞いて真っ先に思い浮かぶ生き物のひとつがサメではないでしょうか。しかし、毎年のように海外でサメに襲われたニュースを耳にするものの、確率的にはごく稀のことで、日本だけで考えた場合にはさらに低くなります。

とは言え、ゼロというわけではなく、昨年、愛知県豊橋市でサーファーがサメに襲われたニュースがありました。この時は、岸から30m、深さ1mほどの浅瀬で腕を噛まれ、30針縫う大きなけがを負っています。

また、つい先日も茨城県の海でメジロザメの仲間とみられるサメが16匹確認されたことが報じられていたのは多くの方がご存知かと思います。

 サメにかまれサーフィンの男性重傷 愛知・豊橋の海岸  :日本経済新聞
www.nikkei.com  

サメの感覚器官について

サメは世界中に500種類近くいると言われています。そのうち人を襲うサメは10%以下だそうです。特に獰猛なサメは5、6種類程度で、日本近海にいるのは「ホホジロザメ」、「イタチザメ」、「オオメジロザメ」の3種と言われています。

サメの襲撃を避けるにはサメに見つからない、興味を惹きつけないことに尽きると思います。サメはいったいどのようにして獲物を探すのか、ディスカバリーチャンネルのWEBサイトに詳細が記載されていますのでご紹介します。

サメの感覚は感知距離が長い順に「聴覚」、「嗅覚」、「側線感覚(振動等)」、「視覚」、「電気感覚」、「触覚・味覚」があります。特に発達しているのは聴覚と嗅覚で、音は数km、臭いは数百m先のものを感知することができるそうです。

側線感覚というのは魚類や両生類などに見られる感覚器官で、体の両側に線状にならんでおり、水流や水圧、振動などの変化を感じるとることができます。サメの場合は、数十m先の振動などを感知することができると言われています。

一般的にサメの視覚能力は低いそうです。視力は十数mほどで色の識別能力はあまりなく、明暗を見分ける能力の方が発達していると言われています。しかし、ホホジロザメなど種類によってはかなり高度な視覚を持っているものもいるそうです。

電気感覚は鼻先にあります。「ロレンチー二器官」という感覚器官で、魚の心臓の鼓動などで生じるごく微量な電気も感じとることができるそうです。ちなみに海底ケーブルがサメに噛まれて破損するという事例があったのですが、これはケーブルが発する電流が影響したという説もあります。

 ディスカバリーチャンネル|サメを科学する
japan.discovery.com  

サメに襲われないために

サメに襲われないようにするためにはどうすればいいのか。

まずはサメがいそうな場所を避けます。サメは急に深くなっている場所や潮通しの良い所(※ほぼ常時、海水の流れがある場所)、湾口や水路のように細くなっている箇所を好むと言われています。また、サメの餌となる動物がいる場所や、漁師や釣り人が魚の内臓やエサを撒いている付近にも寄ってきやすいそうです。

荒天時やその後、及び早朝、夕方はサメが盛んに餌を取ろうとすることが多いので
、できるだけ泳ぐのを避けた方がよいと言われています。

泳ぐ場合は、サメの興味をひかない様にします。サメの感覚で最も遠くから感知できるのは聴覚です。サメは一般的に低音で不規則な音を好むそうです。少し前の研究ではありますが、東京都水産試験場が1977年から3年に渡り調査した結果によりますと、サメは一般的な魚類のように音にすぐに反応するわけではなく、衝撃音よりも低い持続音に反応をするそうです。また、打音について、衝撃音として強い音圧を出した時は逃げようとしますが、弱い時には反応せず、軽く連打すると逆に音源に近寄る行動が多く見られたそうです。

サメは嗅覚も発達しており、遠くから血や排泄物などに反応します。特に血液に対しては敏感で100万分の1に薄めても感じ取ることできると言われています。これは50メートルの競泳用プール(幅20メートル、深さ2メートル)に2㏄の血液を入れた量に匹敵するそうです。

そのため、傷口などあり、少量でも出血が見られる場合には泳がない方がよいとされています。また血液だけではなく尿にも反応します。その他、銛などで魚をついて持っているとサメをおびき寄せる要因になります。

振動については、バタバタとした暴れた動きをするとサメを引き寄せてしまうので、悠然とした動作がよいと言われています。

視覚については、キラキラと光を反射する装飾品やコントラストの強い水着などに反応するとされているので、これらの着用は避けた方が無難です。

万が一襲われた時は・・・

サメに襲われるケースなど考えたくはないものの、万が一そのような状況になった時には死んだふりをするのではなく、必死に抵抗した方がいいと言われています。サメは強いものや元気な生き物よりも、弱っている生物を襲う傾向があるそうです。

海の中で巨大なサメに遭遇し、冷静に行動することは難しいと思いますが、サメの弱点は鼻、目、エラなので、抵抗する際はこれらの箇所を攻撃するのが有効と言われています。

例えば硬いものなどでサメの鼻先を叩いたり、足で蹴るなどすると逃げたり一時的にサメの気勢を削ぐ可能性があります。そして、噛まれてしまった場合は眼やエラなどをつかんだり叩くと良い言われています。噛まれた時に無理に引き抜こうとすると傷口がさらに広がるという話も聞いたことがあります。サメに襲われた際の死亡原因は出血死が多いと言われています。

日本でサメに襲われるのは、ごく稀のことです

日本でサメに襲われる可能性はごく稀のことで、宝くじが当たる確率よりも低いと言われています。用心するに越したことはないものの、極度に恐れすぎて海でのレジャーを楽しまないのは、あまりに残念なことだと思います。日常生活にはサメよりも命を脅かす危険性が高いものがいくつもあります。サメの習性などを知った上で、夏の海を満喫したいですね。

<「海水浴シーズン真っ盛り、海の危険生物について Vol.2 ~アカエイ編~」へ続く>

 海水浴シーズン真っ盛り、海の危険生物について Vol.2 ~アカエイ編~
potaru.com

参考WEBサイト

 サメ被害防除対策研究報告書(東京都水産試'験場)
www.ifarc.metro.tokyo.jp  
 日経サイエンス 記事ダウンロード - サメの第六感 獲物をとらえる電気感覚
www.nikkei-science.net  
 サメとヒトの脳に類似点、新たな「サメよけ」開発へ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
www.afpbb.com  

関連WEBサイト

 【ぽたるページ】【まとめ】海水浴シーズン真っ盛り、海の危険生物について - By sKenji - ぽたる
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Text:sKenji

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