海水浴シーズン真っ盛り、海のレジャーを楽しまれる方も多いかと思います。そこで、海辺で楽しむ際に気を付けるべき海の危険生物をシリーズでご紹介していきます。今回は「ゴンズイ」です。
ゴンズイ
ゴンズイはナマズの仲間で成魚の体長はおよそ20~30cmほどになります。本州中部以南の浅い海の岩礁に生息しており、背びれと胸びれに毒を持ったトゲがあります。
刺されると赤く腫れて火傷のようなズキズキとした激しい痛みに襲われます。重傷の場合は患部が壊死したり、意識を失ったりするほか、亡くなられた方もいるそうです。
ゴンズイの方から襲ってくることはなく、つかんでしまった際などに刺されると言われています。ゴンズイは夜行性のため、夜間に釣り人が釣り上げて刺されるケースが特に多いそうです。
ゴンズイを釣ってしまった際は、触らずにラインを切ってしまうのが安全です。もし釣り針をはずす場合には、直接触れない様にする必要があります。その際、ゴンズイのトゲはマリンブーツや靴底も貫くとのことですので、注意が必要です。
毒はゴンズイが死んだ後もしばらく残っており、たとえ生きていなくても危険性に変わりはありません。また、釣ってしまった場合には他の人が誤って触れてしまう恐れがあるので、陸上に放置しないようにします。
万が一ゴンズイに刺されてしまった場合、トゲが残っているならば取り除いて傷口から毒を絞り出し、病院へ行きます。毒は熱に弱いので45度ほどの熱いお湯に30~90分ほど傷口を浸すのも効果的と言われています。
ゴンズイによる被害は釣り人に多いようですが、シュノーケリングをする方も注意が必要です。
と言うのも、ゴンズイは集合フェロモンを出して「ゴンズイ玉」と呼ばれる団子状に群れる習性があります。この傾向は幼魚に強くあると言われています。
私もハンドボールやサッカーボールほどの大きさのゴンズイ玉を何度か見たことがあるのですが、体長5cmほど小さな幼魚が無数に集まり、球状の形をほぼを崩すことなく移動していく姿はとても目を引き、好奇心をそそられます。危険生物と知らなければ思わず触りたくなってしまうほどです。
ゴンズイ玉は手出しをしなければ問題ないので、もし海中で遭遇した場合には少し離れた所から、この愛くるしい集団を眺めて楽しむといいと思います☆
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紹介:sKenji
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