海水浴シーズン真っ盛り、海のレジャーを楽しまれる方も多いかと思います。そこで、海辺で楽しむ際に気を付けるべき海の危険生物をシリーズでご紹介していきます。今回は「ウミヘビ」です。
ウミヘビ
ウミヘビは猛毒を持ったコブラの仲間でその名の通り、海で生きることに適応した蛇の一種です。一般的にウミヘビとひとくくりに呼ばれていますが、世界に50種類以上がおり、そのうち9種が日本に生息していると言われています。体長は1~1.5mほどで、日本では主に南西諸島にいます。
国内では沖縄などの暖かい海にしかいないと思っていたのですが、実は暖流に乗って、九州や四国、本州はもとより、北海道の海でも存在が確認されているそうです。
ウミヘビの毒はコブラの数十倍と言われるほどの強い神経毒で、噛まれると呼吸困難や血圧降下、全身麻痺などの症状が表れて最悪、死に至ります。
多くのウミヘビはおとなしい生き物で、いたずらなどをしなければ攻撃してくることはまれだといわれています。しかし、なかにはセグロウミヘビなど比較的、攻撃性の高いウミヘビもいるそうなので注意が必要です。セグロウミヘビは沖縄から北海道までの広い海に生息していることが確認されています。
万が一、噛まれてしまった場合にはすぐに海から上がり、病院へ行きます。応急処置としては、傷口から毒を吸い出します。ちなみに噛まれてから症状がでるまでの時間は、およそ30~120分ほどと言われています。
ウミヘビは以前、慶良間諸島でシュノーケリングやカヌーをしていた際にたくさん見かけました。その時は向こうから襲ってくるようなウミヘビはおらず、刺激をしなければ過剰に恐れる必要はないと思いましたが、注意が必要だと感じたのはウミヘビが浮上するときです。
ウミヘビは肺呼吸をする生き物なので、ときおり息継ぎをするために海面に上がってきます。この際に2、3度、泳いでいる近くに浮上してきたり、カヌーをしている際に上がってきたウミヘビをパドルでたたきそうになったことがあります。
また、聞いた話では陸上に上がるウミヘビもいるとのことですので、海辺付近でも注意が必要です。夜のビーチを歩く際には、ひょっとしたらいるかもしれないと頭の片隅にいれておくといいかもしれません。
本当かどうかはわかりませんが、お酒に酔っ払った若者がビーチに上がっていたウミヘビを振り回して噛まれたという話を聞いたことがあります。多くの人は触ろうとはしないと思いますが、ウミヘビを見かけた時はいたずらなどはせずにそっとしておいてあげてくださいね。
<「海水浴シーズン真っ盛り、海の危険生物について Vol.8 ~ゴンズイ編~」 へ続く>
参考WEBサイト
関連WEBサイト
紹介:sKenji
最終更新: