前回の旅行レポート
フォンニャ‐ケバン国立公園とソンチャック村
ベトナムの中部にあるフォンニャ‐ケバン国立公園。個人的に一押しの観光スポットである。フォンニャ‐ケバンは約4億年前に形成されたアジア最古のカルスト地帯で、複数ある巨大な鍾乳洞が見どころである。
通常、同国立公園の観光はドンホイやフエなどからの日帰りが多い。しかし今回、「天国の洞窟」と「フォンニャ洞窟」の2つを見たかったために、最寄のソンチャック村に泊まることにする。
ソンチャック村はソン川の畔にあるとても小さな村で、ホテルや食堂、食料品店などといった全ての店は、街のメインストリートの両脇数百メートルにかたまっている。
世界で一番美しいとも称される、天国の洞窟
フォンニャ‐ケバン国立公園にある2つの洞窟は現地発のツアーに参加して見てきた。ツアーで最初に訪れたは「天国の洞窟」である。
天国の洞窟は2005年に発見された鍾乳洞である。全長は約31kmあり、アジア最大の洞窟と言われている。
「天国」という名の通り、研究者が「世界で一番」と絶賛するほど美しい鍾乳石が最大の見どころである。
洞窟は2011年に公開されたばかりで、観光客はまだそれほど多くはなかったが、きっと今後増えるに違いない。
天国の洞窟はソンチャック村から車で30分ほどの距離にある。洞窟までは12人乗りのライトバンに乗って行く。
車で行けるのはチケット売り場があるゲートの手前まで。そこから先は森の中を30、40分ほど歩くか、もしくは電動カートに乗って鍾乳洞の入口がある山の麓まで行かなければならない。
私の場合、ツアーだったために選択の余地はなく、カートの利用となってしまったが、森の中を歩くのも気持ち良さそうであった。
5~10分ほどカートに乗って鍾乳洞の入口がある山の麓まで行くと、そこからさらに20分ほど山道を登っていく。
鍾乳洞の入口にたどり着くとまず最初にガイドの説明を受ける。英語だったために何を言っているかよくわからなかったものの、洞窟の規模や歴史などに関する説明をしているようであった。
話が終ると集合時間を告げられて、各自自由に鍾乳洞の中へ。
入口から中に入るといきなり巨大な地下空間が現れる。長い階段があるのでそれを下って洞窟の底へ下りると後はほぼ平坦な道が続いている。
現在、公開されているのは最初の1kmだけである。しかし、それだけでも見ごたえは十分あり、1、2時間があっといまに過ぎてしまう。
日本では見たことがないようなスケールの大きさと見事な鍾乳石に、別の世界にいるような錯覚を感じる。
フォンニャ洞窟
天国の洞窟を見ると昼食を取りフォンニャ洞窟へ。
フォンニャ洞窟は世界遺産に登録されており、全長は約8km。鍾乳石は天国の洞窟の方が美しいと言われているが、この洞窟にはまた別の魅力がある。
それは地底クルーズ。フォンニャ洞窟内には川が流れておりボートで見て周る。世界各地に洞窟は数多くあるものの、ボートで見学するところはそう多くはないと思う。
フォンニャ洞窟ツアーはソンチャック村にあるソン川の船着き場からボートに乗って出発する。
ボートはエンジン付きの木製で、10~15人が乗ることができる。
子供や水牛が水浴びをしているのどかな風景の中、トコトコとエンジン音を響かせながらボートは川をゆっくりと上って行く。
30分ほど遡ったところで川は2つに分かれている。ボートが細い支流の方に入ると、その先には崖があり、フォンニャ洞窟の入口がぽっかりと大きくあいていた。
ボートは洞窟の入口手前まで来るとエンジンを止めて停止した。そして、そこからは二人の漕ぎ手が長い棒を使って船を洞窟の中へと進めて行った。
洞窟内に入ると地下を流れる川を静かに進む。所々にある鍾乳石が美しい。
最終更新:
nezumisenpai
フォンニャケバン…?ニャホニャホタマクローにつぐ素敵な名前です!名前に劣らず素晴らしい鍾乳洞ですね!
sKenji
この鍾乳洞は本当に素晴らしかったです。
この辺りは、鍾乳洞だらけで、次々と新しい鍾乳洞が見つかっています。
2009年には世界最大の洞窟「ソンドン洞」も見つかっています。
この洞窟も良さそうで、いつか行けるものならば行ってみたいです。