1日目
5月29日。いよいよ、東北旅行に出発!
当初、計画していた予定では、昼過ぎに岩手県・二戸駅到着予定でしたが、新緑に輝く奥入瀬の写真を少しでも綺麗に撮りたく、急遽、前日、東京在住の友人宅に泊まり、07:36東京発の東北新幹線に乗り、東北へ向かいました。
岩手県の二戸駅に、10:20に到着。駅前でレンタカーを借り、奥入瀬渓流へ。十和田湖経由で行ったのですが、十和田湖の新緑の美しさに何度も車を降りて写真撮影。おかげで、奥入瀬渓流の子ノ口到着が、13時になってしまいました。
奥入瀬渓流とは、十和田湖畔の子ノ口から焼山までの14kmの区間のことを指すのですが、私は、このうち子ノ口から石ヶ戸までの約9㎞を歩きました。
奥入瀬渓流の美しさについつい立ち止まって見入ってしまい、当初の予定よりも時間を要してしまいました。詳細は、下記のぽたるページで!
石ヶ戸まで歩いた後、十和田湖・休屋地区のホテルに、チェックイン。
復興支援ツアーの旅程を考え始めた当初は、八戸など、太平洋沿岸に泊まることを考えていました。しかし、震災による風評被害で、十和田湖の観光産業が大きなダメージを受け、宿泊客の落ち込みが激しいということを知り、十和田湖畔に宿泊することにした経緯がありました。
チェックインの後、十和田湖・休屋地区を見て回りました。多くのホテルやお店のシャッターが閉まり、通りには、人もほとんどいませんでした。異様な光景に正直、衝撃を受けました。十和田湖の観光は、考えていた以上に深刻な状況でした。
十和田湖で宿泊した宿は、1泊2食付きで、なんと7700円。ロケーション、部屋、食事の内容など全てが良く、コストパフォーマンスの高さに大満足でした。
美しい十和田湖、奥入瀬を見た後だっただけに、いったいなぜ、人が来ないのだろうと、いまの状況が不思議でなりませんでした。
宿の温泉、食事を楽しみ、夜はおひとりさまビールを楽しんで素敵な第1日目が終わりました。
2日目
予定では、十和田湖から直接、八戸に向かう予定だったのですが、朝の奥入瀬の写真を撮りたく、再び奥入瀬渓流に行きました。
昨日、阿修羅の流れなど、奥入瀬でも最も美しいと言われている区間を歩いた時には、日が傾き、光量が少なかったのですが、この日は、強い太陽の光で、前日とは別の奥入瀬の写真を撮ることができ、大満足でした。
しかし、あまりに美しい奥入瀬を目の前にし、ついつい写真撮影に熱中し、奥入瀬を出発したのが10時半過ぎになってしまいました。
奥入瀬から、八戸へ向かいました。八戸は太平洋沿岸にあり、津波の被害をうけています。港に行ってみると工事をしていました。何の工事をしているか尋ねてみると、港の護岸のかさ上げ工事だということでした。八戸の港も1mほど(※聞き間違いかもしれません。市の公表資料では、八戸港で6.2mの津波が観測されています)浸水したそうです。教えてくださった方は近くにあった倉庫のシャッターを指差して、「あれも津波のあとですよ」と教えてくれました。
八戸の後、普代村を目指して南下を開始しました。当初の考えでは、ずっと海岸沿いの道を走るつもりでいたのですが、時間の関係で、国道45号線を南下しました。途中、久慈市、野田村など、いくつかの町によって、普代村まで南下しました。
普代村からは、内陸に入り、龍泉洞へ向かいました。
龍泉洞は日本三大鍾乳洞のひとつとされ、世界一の透明度を誇る地底湖で有名です。吸い込まれそうな美しい地底湖に、ここでも写真撮影に力が入り、結局2時間も滞在してしまいました・・・。詳細は、後日、ぽたるページで紹介します!!
龍泉洞のあとは、田老町へ。田老町には、今回、どうしても見てみたかったもののひとつである巨大堤防があります。万里の長城とも形容された立派なものでしたが、津波により、その一部が破壊されてしまいました。
田老町に着いた時は、かなり日が傾いていましたが、堤防の上を歩き、その後、付近を歩いてみました。
田老町のあとは、この日の宿泊地、宮古市へ。
宮古市では、ホテル近江屋に泊まりました。港のすぐ近くにあり、ホテルの裏側には、木材の加工工場もあります。震災時、この木材が津波で流され、凶器のようにホテル近江屋や宮古市の街を襲い、大きな被害が出てたということです。
バイキング形式の食事を終え、お風呂に入った後、この日の夜も、おひとりさまビールの会を催しました。
3日目
3日目は、釜石まで海沿いに南下したのち、西へ向かい、遠野に宿泊予定ですが、朝一番で、浄土ヶ浜に行ってきました。浄土ヶ浜も震災当時に津波により、大きな被害を受けています。
予定では、30分ほど浜を見るつもりでいました。しかし、浄土ヶ浜で交通整理をしていた男性と話す機会があり、震災時の話や、当時の被害がいまでも残っている場所がすぐ近くにあることを聞き、見に行っていたら、あっという間に4時間が経過してしまいました。
交通整理をしていた男性とは、再会を約束して、釜石を目指して南下を開始しました。
釜石へ向かう途中には、山田町、大槌町などの町があります。
いずれも、津波の大きな被害を受けた町です。町は、被災物が撤去された状態であり、建物などの復興は手付かずのようでした。復興が進んでいないと、これまで話には聞いていたことを、目の当たりにしました。大槌町では、先日、取り壊しが始まった震災遺構・大槌町役場も訪れました。
釜石市にあった堤防を見たいと思ったものの、いずれの道でも近づくことはできませんでした。現地の人に聞くと、堤防を見る(近づく)のは無理とのことだったので断念し、遠野市に向かい、この日は同市に泊まりました。
この日は、最後の晩餐おひとりさまビールを楽しみました。
4日目
旅行最終日。チェックアウトして、ホテルの裏側にある、なべくら公園に行ってみました。なべくら公園は、城跡を整備した公園で、山の上にあります。ここから、遠野市を一望できるという話を聞き、登ってみたくなったのでした。
本丸跡の山頂は、10分ほどの登りで着きました。本丸下の三の丸付近からの眺めがよく、遠野市の街並みを見ることができました。
下山すると、遠野観光出発です。
遠野は、柳田國男が書いた「遠野物語」の舞台であることから「民話の里」と言われ、古き良き日本の田園風景と生活を今に伝える場所です。
東日本大震災の際には、三陸地域の後方支援活動の拠点となった街でもあります。
まず、最初に向かったのは、「遠野ふるさと村」。昔、遠野にあった農村を再現した場所です。個人的に遠野で一押しの場所です。ふるさと村のあとは、「福泉寺」、「伝承園」、「カッパ淵」、「山口の水車」、「高清水展望台」、「千葉家の曲り家」を見て回りました。詳細は、後日、ぽたるページで紹介したいと思います!
遠野観光をした後、夕方に岩手県・北上駅へ向かい、駅でレンタカーを返却して、三島に帰ってきました。
費用
【費用合計】102,850円
---費用詳細---------------
■ 宿泊 [29,950円]
1泊目 7,700円
2泊目 8,150円
3泊目 14,100円
■食費(昼食代) [4,200円]
1日目:600円
2日目:1,600円
3日目:800円
4日目:1,200円
■ 乗車券&特急券 [35,350円]
○往き [18,530円]
乗車券:10,480円
特急券:三島⇒東京 1,730円
東京⇒二戸 6,320円
○帰り [16,820円]
乗車券:9,610円
特急券:北上⇒東京 5,480円
東京⇒三島 1,730円
■レンタカー等 [30,840円]
4日間レンタル:24,840円
ガソリン代:約6,000円
■入場料 [2,510円]
・龍泉洞:1,000円
・遠野ふるさと村:540円
・福泉寺:300円
・伝承園入場料:320円
・千葉家の曲り家:350円
東北を旅行して
東北旅行に行く前、「復興はまだ始まったばかりで、何も進んでいない」という話を聞いていました。実際に東北に行ってみると、3年以上経った今でも、手付かずに近い被災地があり、現地で声をかけて話を聞いた方々が、「復興と言うには、ほど遠い」と、みなさん口をそろえるように言っていました。実際に東北を見て、話を聞くことにより、被災された方々にとっては、今でも震災は過去のものとはなっていないということを、自分なりに感じることができたと思っています。特に、遠野で出会った仮設住宅に住んでいる方の話は、印象的でした。
震災発生から時間が経過して、被災地以外では、関心の薄れも指摘されるなか、実際に地震や津波で被害を受けた方々や、風評に苦しんでいる地域について、少しでも伝えていくことができればと思いました。
Text & Photo:sKenji
最終更新:
onagawa986
十和田湖、龍泉洞、浄土ヶ浜、遠野カッパ淵…改めてレポートを読み東北の良さを再認識!東北人で良かった~!
近いと逆に行く機会が無かったりするんですよね。
三陸沿線、行けるとこまで北上したいな~!
またぜひ東北へお越しくださいね!素敵なお写真で東北の素晴らしさを切り取って、私たちにも見せてくださいね♪
sKenji
改めて見てくださり、ありがとうございます!
東北は素敵な場所がいっぱいありますよね。奥入瀬以外にも、有名でなくとも素晴らしい渓流がたくさんあると聞きますし、山も美しいし♪
いつかテントを持っていって東北でキャンプもしてみたいです♪