大自然の中ですっぱだか!開放感抜群の平内海中温泉【旅レポ】

tanoshimasan

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平内海中温泉(ひらうちかいちゅうおんせん)に行ってみることにした。なんでも、海沿いの岩場に湧いた天然の露天風呂。広がる海を見わたせる景色、開放感は抜群ときたら、温泉好きとして見過ごすわけにはいかない。

宮之浦港から片道約70分!天然の露天風呂を目指す

縄文杉やウィルソン株といった、山の名所ばかりが注目されがちな屋久島だが、実は温泉も見逃せない。特に平内海中温泉は、潮の満ち引きの影響を大きく受ける。1日2度の干潮時刻の前後2時間しか入浴できないという、ちょっと特殊な温泉なのだ。

屋久島の玄関口であり、中心地の宮之浦港。
ここでレンタバイクを借り、いざ平内海中温泉へ向けて出発!

宮之浦の集落はしっかり栄えた町という印象。
島では数少ない信号機もある。

ぶーーーーーん

ぶーーーーーん

もうひとつの玄関口・屋久島空港

杉の木の香りがする車道。
バイクに乗りながら杉の香りが楽しめるなんて盲点だった!車やバスだったなら、香りを楽しむことはできなかったはず。

ぶーーーーーん

ぶーーーーーん

ぶーーーーーん

ぶーーーーーん

すっかり集落らしい集落も見かけなくなり、風景も木々の色が濃くなってきた気がする。

(温泉はまだかなぁ……)

ぶーーーーーん

あっ!!

着いたーーー!!

……と、いうわけで、宮之浦港からバイクで約70分ほどかかった。平内海中温泉は、屋久島の南側にあり、賑わっている地区からだとかなり遠い。

周辺も観光地的要素は感じられず、どちらかと言うと「昔ながらの屋久島の風景」なのかも知れない。平内海中温泉を案内する看板に従えば、車道から脇道に逸れ、木々とアスファルトしかない道を進んでいく。そんな場所だからか、あまり人けも感じないし、この先に温泉があるような気もしない。

でも、それが逆に秘境感を高めている気もするから、ワクワクせずにはいられない。

超・開放的!豪快な岩場の温泉へ

徒歩に切り替えてさらにズンズン進む。少しずつ海の音が聞こえてきた。

木々に囲まれた景色から、ちらっと海が見える。もう少し。

おっ、

おおおーーーーーっ!

なんだか思っていたのと違っていた。いくら開放的とはいえ、遮る建物のひとつくらいあると思っていたのだが、そんなものは一切ない!

遠目には、浸かっている人が見える。

「こんな温泉があるのか……」

料金箱。入浴料は無料とされているが「こころざし(協力金)」として100円払う

料金箱。入浴料は無料とされているが「こころざし(協力金)」として100円払う

温泉は単純硫黄泉。もう7000年近く噴火をしていないらしいが、屋久島が火山島だということを実感する。硫黄の香りと共に湧き出る温泉は、屋久島の息吹のように思えた。

しかし、こうやって看板でもあれば、ここが立派な温泉だとわかるのだが、初めてここが温泉だと気づいた人はスゴいなぁと感じた。どういうきっかけだったのだろうか……。

足もとに、インパクトのある注意書きが!

この平内海中温泉は【水着、下着着用禁止の混浴露天風呂】。

この開放感抜群の景色のなか、“すっぽんぽん”にならなくてはいけないのだ!

近年、女性に限り、キャミソールやパレオといった薄手の柄付き着衣が許可されるようになったようで、ようやく名実ともに「混浴」となったらしい(笑)

それにしても、岩が大きい。誰が詠んだのだろうか、短歌が書かれていた。後ろには烏帽子岳(えぼしだけ)が見える。

さぁ、服を脱ごう!

ということで、脱衣所はこの岩陰(笑)

これまた開放的な脱衣所なのだけど、一応、きっちりと隠れている。ただ、この開放感のなか、どうせ温泉ではハダカなのだ。隠したところで意味も無い気がした。
(…と、思ったのだが、やはり女性には必要か)

大自然のなかの温泉に、老若男女

さて、脱衣完了!

ここから先、さすがにカメラは持ちこめない。すでに老若男女20人くらいが、浸かっていた。

それにしても、海の景色がたまらなくイイのだ!イメージとしては、東映の映画のオープニングのような、波が岩にあたって飛沫をあげるような。ただ、それだけの景色なのに、見ているだけでどうしてこんなに心地いいのだろうか。

この時間は完全に曇り空。「晴れていたら気持ち良いだろうな~」と思いつつ、しかし曇っている景色だからと言って微妙かと言えばそんなこともない。屋久島のずっしりとした大自然には重い天候くらいの方がちょうど似合う気もした。
(さすがに雨に降られると困るが)

浸かろうとして、洗面器を探すと、「これ、使ってください」と、キャミソール姿の女性に声を掛けられた。女性は着衣だが、男の僕は当然裸であり、妙にうろたえてしまった。

「あ、ありがとうございます」

と、返事をしたが声が裏返ったかも知れない。恥ずかしいと思いつつも、女性の方は慣れた様子で、おじさんと談笑している。話を聞くに2人とも島民のようだ。

ゆったり浸かっていると、色々な光景が目に入ってくる。

走り回って注意されている子供たち。卒業旅行か何かで屋久島に来たのだろう大学生くらいの男集団。並んで湯船に浸かり、談笑している熟年夫婦。僕と同じく、一人で屋久島を訪れたのだろう人たち。

光景が何だか妙に良いなぁと思えた。

大きな岩に囲まれ、北側には分厚い雲がかかった山、南側はどこまでも続きそうな海と水平線。ここは世界自然遺産に選ばれた屋久島。そこの温泉でくつろぐ人々……。こんな素晴らしいお湯に浸かっていると、「人間はやっぱり自然があってこそ生きていけるんだ」としみじみ思ってしまう。

裸で恥ずかしがっていた自分が、ちっぽけに感じた(笑)

平内海中温泉

無休、干潮前後の2~3時間入浴可、入浴料(100円の志)宮之浦港より車で約60分、屋久島空港より車で約40分【源泉掛け流し:硫黄泉】※混浴露天風呂(女性のみパレオなどの着用可)

まだまだ「島記事」あります。

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