屋久島(やくしま)「屋久島には“日本で唯一”が3つもある!」【この島、日本で唯一】

tanoshimasan

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国内には6,000を越す島々が存在します。それだけたくさん島があれば、中には一風変わった面白い島もちらほら見かけたりします。このシリーズでは、そんな島々の中でも「日本で唯一、●●な島」だけを取り上げて紹介していきたいと思います!話のネタに、島旅の参考にどうぞ!

水資源が豊富な屋久島(写真は千尋の滝)、近くに水力発電所がある
水資源が豊富な屋久島(写真は千尋の滝)、近くに水力発電所がある

世界自然遺産の島として有名な屋久島。世界遺産登録の理由としては、杉の木や固有動植物に代表されるように、その自然の美しさや生態系の重要性などが挙げられます。屋久島の観光地として人気の秘訣も、間違いなくここにあると思います。

そして、そんな屋久島だから、他の地域、他の島々には無い、面白い個性がいくつかあったりします。

ここでは、日本で唯一、屋久島だけにしかない面白い見どころを、3つ並べて紹介したいと思います!

ココに注目!~日本で唯一たるポイント~

■1.日本で唯一、日本各地の気候を体感できる屋久島

宮之浦岳の森林限界、高い木々を見なくなり、夏でも肌寒い

宮之浦岳の森林限界、高い木々を見なくなり、夏でも肌寒い

個人的に、もっとも面白いと思うのがこの部分。屋久島では、亜寒帯から亜熱帯まですべての気候を味わうことが出来ると言われています。

そもそも屋久島は、鹿児島市内から南へ130km程度離れた離島です。この位置からもわかるように、おそらくほとんどの人が南国のイメージを抱くでしょう。実際、船を降りて屋久島に到着すると、少し気温が上がったと感じるはずです。ところが、ここで重要になってくるのが、宮之浦岳という山の存在。この宮之浦岳は標高が1,936mあり、離島でありながら九州最高峰の存在なのです。

調べてみたところ、例えば気温の高いふもと付近では、南の島ならではのハイビスカスやガジュマルといった植物が見られるとありました。特にガジュマルは屋久島が分布における北限なのだそうです。

ふもと付近は南国様相の屋久島も、宮之浦岳を登るほどに気温が下がっていきます。一般的には標高が100m上がるごとに、気温は0.6℃下がるなんて言われますが、屋久島の標高は1,936m。つまり、山頂付近でおよそ11.6℃下がる計算になります。つまり、標高が上がれば上がるほど植生にも変化が出てくるようで、南国らしからぬ植物も育つということだそうです。登山の際はこのあたりを意識してみると、なお楽しめそうですね!

ちなみに、国内で毎年のように積雪が観測される場所としては、屋久島が最南端とも言われています。登山なんかをすると感じますが、登り始めが暑いだけに、山頂付近で雪を見かけたりすると、ちょっと感動モノ。

■2.日本で唯一、現役の森林鉄道が走る屋久島

森林鉄道が通る屋久島

森林鉄道が通る屋久島

屋久島では、森林から生産される木材を搬出するための安房森林鉄道が走っています。これは、日本で唯一現役で稼働している森林鉄道。登山道の途中には線路があり、珍しさから写真を撮る人も多いです。

森林鉄道そのものに関して言えば、かつてはそれほど珍しいものでもなかったそうです。しかし、全国的に木材の生産の衰退が進み、運搬技術も向上したことで、その姿は徐々に見られなくなり、屋久島の森林鉄道を残し、全て廃止になってしまいました。しかし屋久島では、登山道における物資の運搬や、例外的に伐採の認められた古木や古い切株の運搬に役立てるため、現在もなお、現役で稼働しているのだそうです。

とは言え、そう頻繁に運行しているわけではないとのこと。登山中にその姿を見られると、ちょっとラッキーかも知れませんね!

■3.日本で唯一、電力会社に発電を依存しない屋久島

日本には、電気事業法というものがあり、通常は「○○電力」といった電力会社には、それぞれの地域における独占供給権というものを持っています。本来日本では、発電から送電まですべて電力会社が行うもの。ただ、屋久島に限っては唯一例外的な状況が続いているようです。

膨大な雨量と滝に恵まれた屋久島では、島の電気のほぼ全てを水力発電で賄っているのですが、これを行っているのが屋久島電工という地場の企業になります。そして、屋久島で発電された電気は、そのまま島内各地域の配電組合が行い、住民まで届けられるそうです。つまり、電力会社(一般電気事業者)に頼ることなく、電気を地産地消する日本で唯一の地域なのです。

ではなぜ電力会社でなく、屋久島電工が発電の役割を担うのでしょうか。これについては歴史的な要素が絡みます。元々、戦後の屋久島は電気も無く、経済力も乏しい離島のひとつにすぎませんでした。そんな島でしたが、高い山と豊富な雨量だけはある。この水資源を確実に活かし、発電を行う目的で建てられたのが屋久島電工だそうです。

離島の電力は、元々はこうした形で地産地消をすることも珍しくなかったようです。歴史の流れに合わせ、離島の電力は大手の電力会社へと徐々に移管されていくのですが、すでに水力発電という環境に優しく安価な仕組みが確立されていたため、屋久島のみ、例外として存続しているそうです。(本来、屋久島は九州電力の供給範囲になります)

「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど、雨量が多いことで知られる屋久島。ただ、雨が多い島と見るだけでなく、こうした屋久島独特の事情も探ってみると面白いですね!

屋久島

“日本で唯一”が3つもあります!

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