地震や津波などの自然災害は人間の力で防ぐことはできません。また地震を予知することもできません。しかし、自然災害が発生した時に、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。
考えられる危険
・照明、空調ダクト、天井に設置されたエアコン、天井パネルなどが落下して、けがをする
・ドアや窓の損壊、転倒した家具などで脱出が困難になる
・コピー機やデスク、キャビネットなどの重量物が飛んできて、けがをする
・高層階の場合、長周期地震動で屋内の物が滑るように移動し続け、けが人を増やす
・限られた避難経路に人が殺到し、将棋倒しになる。圧死のおそれもある
・エレベーターに閉じ込められる
オフィスでの危険は、建物の構造や屋内に置かれている設備などで千差万別です。それでも基本は上からの落下物や重量物から身を守り、揺れが収まって安全を確認してしてから脱出することです。
職場で定期的に避難訓練を行うなど、いざという時にどのように身を守り、どう逃げるかを、各人がシミュレーションしておくといいでしょう。また、管理する立場にある人は、そこにいる人の安全を守ることが使命だという意識をもつ必要があります。
東日本大震災では、業務を優先したために津波に呑まれてしまうという悲痛な出来事が数多く起こってしまいました。管理する立場の人は職場の人たちの命を守ることを第一に考えて行動してください。
それでも、残念なことに管理する人の誘導に従って命を落とした人も少なくありませんでした。「津波てんでんこ」という言葉があるように、最終的には自分の身を守るのは個人個人です。組織的な避難行動はもちろん重要ですが、命を守るためには、自分自身の判断で行動しなければならない場面がありうることは覚悟しておく必要があります。
地震の揺れから生き延びるポイント
・ドア近くの人は、できるだけ避難経路を確保する
・カーテンウォールなどガラス窓から離れる
・天井からの落下物に備えて、デスクなどに潜り、頭部や頸部を保護する
・デスクトップパソコンの本体をデスクの下などに置くようにする
・コピー機のキャスターの固定や重量物の転倒防止策などを講じておく
・各自のデスクまわりにヘルメットなどを配置しておく
・緊急地震速報を受信できるようにしておく
屋内にいるとき
鉄骨造のビルも傾きました。とくに1階が駐車場になっているピロティ構造の鉄骨ビルの被害は甚大でした。大地震では頑丈そうに見える建物でも大きな被害が発生します。
揺れを感じたり、緊急地震速報が流された時には、すぐに机の下にもぐりこみ、防災頭巾をかぶって身を守る。小学校に通っている人たちはそんな訓練を何度も繰り返していることでしょう。
屋外にいるとき
乗り物に乗っているとき
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