震災マニュアル ~ 震災に遭ったら(住宅街)

iRyota25

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   地震や津波などの自然災害は人間の力で防ぐことはできません。また地震を予知することもできません。しかし、自然災害が発生した時に、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。

考えられる危険

・ブロック塀や自動販売機などが倒壊・転倒する
・住宅の瓦が頭上に落ちてきたり、ガラスが飛散したりする
・電柱が倒れ電線などが落ちてくる
・建物が道路上に倒壊してくる
・庭木や庭石が倒れてくる
・揺れによって運転が困難になった自動車が突っ込んでくる
・液状化で建物が傾いたり、路面が波打って歩行できない場所がでてくる
・がけ地や盛土による造成地が崩壊する
・火災で逃げ場所がなくなる
・津波が襲来した際、住宅が妨げになって津波に気づくのが遅れる危険がある

 もしも屋外で大きな揺れに見舞われたら、上から落ちてきたり、横から倒れてきたりする危険がない広い場所で、頭を保護して身を守りましょう。

 ブロック塀や自動販売機の危険は昔から指摘されていますが、耐震のための措置がとられていない物件も少なくありません。過去の地震で死傷者を出している危険物からは、距離をおいて安全を確保してください。

 地震の揺れだけでは電柱が倒壊する危険は高くはありませんが、液状化で地盤が緩んだり、倒壊する建物に引っ張られたりすることで、電線ごと電柱が倒れることがないとはいえません。もしもの状況に対応できる心構えが大切です。

 阪神淡路大震災では、古い民家などが道路側に倒壊するというケースが数多く見られました。津波による被害が大きかった東日本大震災でも、地域によっては地震の揺れによる建物の崩壊がありました。危険なのは耐震補強が行われいない古い住宅や、1階部分を駐車場などとして利用されている鉄骨造の建物です。南相馬市では、比較的頑丈とされる土蔵が崩壊して歩道をふさいだ例もありました。また建物自体が新しくても、土を盛り上げて造成した土地では建物が傾いたり倒壊したりする危険があります。日ごろから危ない建物をチェックしておくとともに、地震の際には危ない建物から離れるようにしましょう。

 地震後の火災も要注意です。倒壊した建物がある場合、避難や消火活動の障害になるだけでなく、倒れた住宅に引火することで火の手が通りの反対側に移るなど、火の回りが早くなります。消せる段階の火なら初期消火を心がけることも大切ですが、手におえない時には火災が広がる前に避難するようにしてください。

 住宅地の盲点のひとつに、津波が迫っていることに気づきにくいことがあります。とくに住宅密集地では、建物の陰になって海岸や河川の堤防を津波が越えるのが見えず、逃げる間もなく水に呑まれたという被害が数多く起こりました。石巻市の湊地区で撮影された津波映像には、最初は数センチ程度の水が、瞬く間に車が浮き上がるほどの水位になり、数分のうちには家が浮き、街路樹が倒れ、それらが濁流とともに町を破壊していく様子が記録されています。

 揺れが激しい時間帯に身を守ること。揺れが収まった後は安全な場所に迅速に避難することが大切です。

地震の揺れから生き延びるポイント(住宅地の場合)

・ブロック塀、自動販売機など倒れてつぶされると大事にいたるような物から離れる
・倒壊の危険のある建物から離れる
・頭上からの落下物に注意する
・住宅密集地では津波の到来に気づきにくいことがあるので、揺れが収まった後は迅速に避難する

屋内にいるとき

1戸建住宅
 1戸建住宅
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「揺れた時には、まず自分の身を安全に守りましょう」と言われます。具体的には丈夫なテーブルなどの下にもぐりこみ、頭部を座布団などでガードすることが勧められています。

 1戸建住宅 ~寝ているとき
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 1戸建住宅 ~お風呂・トイレ
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 1戸建住宅 ~台所で調理中
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マンション・アパート
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鉄骨造のビルも傾きました。とくに1階が駐車場になっているピロティ構造の鉄骨ビルの被害は甚大でした。大地震では頑丈そうに見える建物でも大きな被害が発生します。

高層マンション
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2003年の十勝沖地震で注目されるようになった災害に、「長周期地震動」による地震被害があります。「長周期地震動」は、高層ビルや石油タンクなど大きな建築物だけに被害を及ぼす地震動です。

オフィス
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建物の構造や屋内に置かれている設備などで千差万別です。それでも基本は上からの落下物や重量物から身を守り、揺れが収まって安全を確認してしてから脱出することです。

学校
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揺れを感じたり、緊急地震速報が流された時には、すぐに机の下にもぐりこみ、防災頭巾をかぶって身を守る。小学校に通っている人たちはそんな訓練を何度も繰り返していることでしょう。

スーパー・デパート
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地震発生を伝えるニュースで、棚から落下して割れたガラス瓶の映像が流されることがよくありますが、激しい地震では什器(棚)ごと転倒してくる場合があります。また、照明や天井パネルが上から落ちてくることもあります。荷物がたくさん詰まったカートが激しい勢いでぶつかってくる場合もあります。

劇場・映画館
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天井が高いため、落下物に当たると、たとえ小さな物でも大けがをする危険があります。映画館や劇場などで地震に襲われたら、頭や首を中心に身を守ることを考えましょう。

エレベーター・エスカレーター
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エレベーター各社では、地震で自動停止する際に、最寄り階で停止して乗客を安全に下ろすエレベーターや、停止したエレベーターを自動的に判断して復旧させるシステムなどの開発が進んでいます。しかし、運行されているエレベーターの多くは、地震の際に乗客が閉じ込められてしまう可能性があります。

地下街
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地震や地震による停電などが発生した際、パニック状態が発生しやすい場所だといえます。いざという時の避難経路をしっかり頭に入れておくことが必要なのはもちろんですが、パニックに陥らないよう冷静に行動する心の準備が大切です。

屋外にいるとき

住宅街
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もしも屋外で大きな揺れに見舞われたら、上から落ちてきたり、横から倒れてきたりする危険がない広い場所で、頭を保護して身を守りましょう。

オフィス街・繁華街
 オフィス街・繁華街
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ビルの壁面に設置された看板(袖看板)、ビルの外壁、窓ガラス、ビル壁に設置されたエアコンの室外機など、上にあるものは落ちてくるものと考えて避難する必要があります。

海岸
 海岸
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海岸や大きな川の近くで大きな揺れに見舞われたら、津波情報が発令されるのを待つまでもなく、いち早く避難しましょう。津波の様子を見に行くなどは言語道断です。

川の近く
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水は低いところへ流れていくものなので、津波の際には海岸の防波堤を越えるよりも早く、河川を遡ることになります。

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