震災マニュアル ~ 巨大地震が起きる前に

iRyota25

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   地震や津波などの自然災害は人間の力で防ぐことはできません。また地震を予知することもできません。しかし、自然災害が発生した時に、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。

   日本列島で生活する限り、いつどこで見舞われても不思議ではない巨大地震。

東日本大震災で証明されたように「想定」を超える被害は、あなたの身にも起こりえます。まずは、一緒に暮らすご家族や大切な人の顔を思い出してください。

大切な人たちを守るため、また大切な人たちを悲しませないため、巨大地震に対してどのように備えたらいいのか、ごいっしょに考えましょう。

   巨大地震が起きる前に、どんな備えが必要なのか。そのことを考えるためには、まず大地震で何が起こりうるのかをシミュレーションしてみるといいでしょう。時間の経過とともに見ていきましょう。

災害の規模が大きくて外部からの支援までに時間がかかる場合、避難場所の環境によっては健康状態が悪化する危険性があります。東日本大震災では避難所で亡くなられる方が多くいらっしゃいました。

きわめてざっくりとしたシミュレーションですが、大地震直後に起こるこのような状況に備えることが大切になります。

時間の流れとともに変化していく危険をまとめると、次のようになります。
・大地震の発生直後は、激しい揺れから身の安全を守ることが最優先。地震で圧死したり、閉じ込められる被害は多い。
・地震で負傷したり、屋内などに閉じ込められると津波や火災などに巻き込まれるリスクが増える。
・避難場所の状況(水・食料・医薬品・運営スタッフの不足など)によっては、長期間の滞在が不可能な場合がある。

避難場所など自分の所在地を確定しておかないと、家族との再会までに時間がかかる可能性がある 。⇒ 破壊された町を探して歩くことで余震や二次災害に巻き込まれる危険が高まる。

  地震発生から時間とともに変化していくリスクを裏返せば、巨大地震に見舞われる前に準備しておけることが見えてくるでしょう。それぞれの状況への対応策を考えてみます。

・一日のうちに過ごす時間の長い場所の耐震性は、圧死などの危険性に直結しています。自宅、職場や学校の建物などの耐震性をチェックしましょう。
・自宅や職場、学校など長時間過ごす場所では、落下物などによる怪我や閉じ込めの危険性がないかチェックしましょう。寝室やリビング、キッチンなどでの家具の転倒防止は必要不可欠です。必ずしも高額なグッズを利用しなくても、日曜大工で家具を固定するなどの方法もぜひ検討してみましょう。

⇒ 震災直後の危険性については『震災に遭ったら』で、場所ごとの危険性について詳しく紹介しています。
・自宅や職場、学校など長時間過ごす場所の近くの避難場所にどのような備蓄や設備があるのか、チェックしておきましょう(避難所の備品については行政機関に問い合わせればわかります)。外部からの支援が入りにくくなる大規模災害では、備蓄された水や食料で1週間近く生き抜かなければならない状況が予測されています。東日本大震災では、多くの被災地で震災から数日を限られた食料と水で過ごしたそうです。公共の備蓄に頼らず、自宅や非常持ち出し袋などにも水・食料を蓄えておく必要があります。医薬品に関してももちろん同様です。
・避難後の大きな問題のひとつが、はぐれてしまった家族など大切な人との合流方法です。ご家族と離れている時間帯に被災した場合を想像してみてください。しかし、震災直後から避難所など所在地を確定するまでの間は、自分の身は自分で守るのが基本になります。危険な時間帯をひとりでも生き抜くための方法について、ご家族で話し合っておくことはもちろん、「どこで地震に遭ったら、どこに避難するか。どのルートで避難するか。避難場所が危険な場合の二次避難場所をどこにするか」、しっかり確認しておくことが大切です。事前に避難ルートをご家族で歩いてみて、その場所特有の危険個所についてもチェックしておくことをお勧めします。   巨大地震で何が起きるかを想像し、考えられる危険を少しでも減らせる方法を考え、実施する。そしてそれをご家族など大切な人との間で共有しておく――。大切なのは、どんなに悲惨な災害に遭っても生きのびるという決意、大切な人を守り抜くという気持ちです。

【コラム】 緊急地震速報を活用しよう

   本文で紹介したように、巨大地震に見舞われた際には、揺れが激しい数分間を生きのびることが重要になります。そのためにぜひ活用したいのが緊急地震速報です。

  緊急地震速報は地震波の特徴を利用して、大きな揺れが到達する前に地震を知らせることを狙ったシステムです。緊急地震速報は「地震予報」ではありません。すでに起きている地震を先回りして速報するものですので「確実に大きな揺れに見舞われる」と考えて行動しましょう。

  緊急地震速報は、最大震度が5弱以上と予測された地震が発生した場合に、震度4以上が予測される地域に出されます。 緊急地震速報を受信してから、実際の揺れに襲われるまでの猶予時間は、震源との距離などの条件で変わります。何秒後に揺れがくるというカウントダウンはあ りません。

  大きな揺れが来ることをあらかじめ知ることで、落ち着いて行動すること、地震動に襲われるまでのわずかの時間に、逃げ道を確保するなど安全のための最低限の手を打てることが緊急地震速報のメリットです。

  繰り返しになりますが、緊急地震速報では何秒後に揺れがくるのかカウントダウンはありません。地震速報の直後に揺れがくることもありますし、場所によってはすでに揺れが起きてから緊急地震速報が受信される場合もありえます。

  緊急地震速報を受信したら、無理はせず、身の安全を第一に考えて、大きな揺れに備えましょう。

【コラム】緊急地震速報の仕組み

   地震波にはP波とS波の2種類があります。地震の時にまずゴトゴトと小さく揺れるのがP波の地震動で、続いてやってくる大きな揺れがS波によるものです。

  地形や地震波が伝わる地下の構造によりますが、P波はS波の約2倍の速さで伝わる性質があります。被害にはつながりにくいけれども先に到達するP波をとらえ、被害を引き起こすS波の到達前に情報を発信するのが緊急地震速報の原理です。具体的には、2点の観測点でP波をとらえ、震源地を仮りに特定し、最大震度が5弱以上かどうか、震度4以上の揺れが起こる地域がどこかなどをコンピューターで計算して、自動的に情報を発信します。大きな地震の際に新幹線を自動停止するシステムも、同じ考え方によるものです。

  緊急地震速報は、地震が発生したのに速報が出せなかったというミスが起きにくいように、安全側に立って設計されています。そのため“空振り”もあります。的中率が8割を超えた年もありますが、東日本大震災後の余震回数が多かった時期には的中率が低下しました。

  緊急地震速報で地震に備えたのに地震がこなかったからといって、次に速報を受信した時に揺れへの備えをしないということはあってはならないと思います。

  大げさだと笑われてもかまわないから、生きのびることを第一に考えて行動してください。

大災害に見舞われる前に

大地震や津波などの災害が来る前に準備しておきたいのが非常用の持ち出し袋です。

それも、市販のものを買っておしまいというのではなく、それぞれの人、ご家庭に合わせて皆さんそれぞれが考えて必要なものを準備しておくことが大切です。

福島第一原子力発電所構内で仕事中に大地震に遭遇し、その日のうちにご家族と奇跡的に合流、夜は町の消防団の一員として緊急対応に当たられた佐藤大さん(はままつ東北交流館・館長)の講演から、「持ち出し品」についての部分をリンクでご紹介。ぜひ参考になさってください。

 あの日、双葉町であったこと「あって良かった持ち出し品」
potaru.com

関連リンク

大震災を経験して
 大震災を経験して
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自然災害が発生した時に何が起こるのかを想像し、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。

地震が起きる前に
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巨大地震が起きる前に、どんな備えが必要なのか。そのことを考えるためには、まず大地震で何が起こりうるのかをシミュレーションしてみるといいでしょう。

震災に遭ったら
 震災に遭ったら
potaru.com

震災に遭遇したらどう行動したらいいのか。状況別に考えてみましょう。

お役立ちリンク集
 お役立ちリンク集
potaru.com

万が一の時の備えて、役立つリンクを集めました。刻々と変化する状況について、定期的に確認しておきましょう。

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