震災マニュアル ~ 震災に遭ったら(1戸建住宅 寝ているとき)

iRyota25

公開:

2 なるほど
4,579 VIEW
0 コメント

   地震や津波などの自然災害は人間の力で防ぐことはできません。また地震を予知することもできません。しかし、自然災害が発生した時に、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。

考えられる危険

・家具などの重量物が転倒してつぶされる・負傷して逃げるのが困難になる
・家具などの重量物によって逃げ道がふさがれる
・割れた窓ガラスや照明器具でけがをする
・揺れの少ない津波地震に気付かず津波に襲われる

   冬の早朝5時46分52秒に発生した阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)では、多くの人がベッドの中で大地震に襲われました。部屋の中のタンスやテレビなどの重量物でけがをしたり、家具などに挟まれて脱出できなくなり亡くなった方が少なくありませんでした。

   大きな地震の時には、家具はバターンとただ倒れるだけではなく、まるで飛ぶように横に移動することがあるのをご存じですか。阪神・淡路大震災を経験された方の中には、「怪獣に部屋を持ちあげられてシェイクされたみたいだった」と話す人もいます。

   家具など寝室内にあるものが凶器にならないよう、事前にしっかり固定しておくことが大切です。また、地震とともに停電になることも考えられます。非常持ち出し袋やスニーカーなどの靴をベッドの下や枕元など、いざという時にもすぐに手が届く場所に置いておくことがお勧めです。

   大きな非常用袋でなくても、ライトと笛(ホイッスル)、持病薬など最低限のものをポーチなどに詰めて、置いておくのもいいでしょう。

   靴の準備が大切なのは、ガラスの破片などから足を守るためばかりでなく、危険な状態になった屋内からの脱出や、脱出後の避難などで必要だからです。

   最後に「津波地震」について説明します。マグニチュードが大きな地震なのに震源の破壊がゆるやかに進むために感じにくい、しかし大きな津波を引き起こす地震があります。明治29年に岩手県沖で発生した明治三陸地震はそんな性格の地震でした。マグニチュードは8以上だったにも関わらず、各地の震度は2~3。しかも発生が午後7時半で暗くなっていたため、多くの人が津波に気付かず、2万人を超える死者を出してしまいました。

   このようなタイプの地震から生き延びるためには、緊急地震速報の受信機を手に入れるといった方法も有効ですが、隣近所が声を掛け合って避難することも大切です。

地震の揺れから生き延びるポイント

・寝室にはできるだけ大きな家具を置かない
・家具などはしっかり固定する
・寝室が2階などにある場合は、屋内の階段を使わずに避難できる方法を考えておく
・安全をまもるためスニーカーなどの靴を寝室に置く
・夜の避難に最低限必要なものをまとめて枕元やベッドまわりなど手の届く場所に置く
・緊急地震速報を受信できるようにしておく

屋内にいるとき

1戸建住宅
 1戸建住宅
potaru.com

「揺れた時には、まず自分の身を安全に守りましょう」と言われます。具体的には丈夫なテーブルなどの下にもぐりこみ、頭部を座布団などでガードすることが勧められています。

 1戸建住宅 ~寝ているとき
potaru.com
 1戸建住宅 ~お風呂・トイレ
potaru.com
 1戸建住宅 ~台所で調理中
potaru.com
マンション・アパート
 マンション・アパート
potaru.com

鉄骨造のビルも傾きました。とくに1階が駐車場になっているピロティ構造の鉄骨ビルの被害は甚大でした。大地震では頑丈そうに見える建物でも大きな被害が発生します。

高層マンション
 高層マンション
potaru.com

2003年の十勝沖地震で注目されるようになった災害に、「長周期地震動」による地震被害があります。「長周期地震動」は、高層ビルや石油タンクなど大きな建築物だけに被害を及ぼす地震動です。

オフィス
 オフィス
potaru.com

建物の構造や屋内に置かれている設備などで千差万別です。それでも基本は上からの落下物や重量物から身を守り、揺れが収まって安全を確認してしてから脱出することです。

学校
 学校
potaru.com

揺れを感じたり、緊急地震速報が流された時には、すぐに机の下にもぐりこみ、防災頭巾をかぶって身を守る。小学校に通っている人たちはそんな訓練を何度も繰り返していることでしょう。

スーパー・デパート
 スーパー・デパート
potaru.com

地震発生を伝えるニュースで、棚から落下して割れたガラス瓶の映像が流されることがよくありますが、激しい地震では什器(棚)ごと転倒してくる場合があります。また、照明や天井パネルが上から落ちてくることもあります。荷物がたくさん詰まったカートが激しい勢いでぶつかってくる場合もあります。

劇場・映画館
 劇場・映画館
potaru.com

天井が高いため、落下物に当たると、たとえ小さな物でも大けがをする危険があります。映画館や劇場などで地震に襲われたら、頭や首を中心に身を守ることを考えましょう。

エレベーター・エスカレーター
 エレベーター・エスカレーター
potaru.com

エレベーター各社では、地震で自動停止する際に、最寄り階で停止して乗客を安全に下ろすエレベーターや、停止したエレベーターを自動的に判断して復旧させるシステムなどの開発が進んでいます。しかし、運行されているエレベーターの多くは、地震の際に乗客が閉じ込められてしまう可能性があります。

地下街
 地下街
potaru.com

地震や地震による停電などが発生した際、パニック状態が発生しやすい場所だといえます。いざという時の避難経路をしっかり頭に入れておくことが必要なのはもちろんですが、パニックに陥らないよう冷静に行動する心の準備が大切です。

屋外にいるとき

住宅街
 住宅街
potaru.com

もしも屋外で大きな揺れに見舞われたら、上から落ちてきたり、横から倒れてきたりする危険がない広い場所で、頭を保護して身を守りましょう。

オフィス街・繁華街
 オフィス街・繁華街
potaru.com

ビルの壁面に設置された看板(袖看板)、ビルの外壁、窓ガラス、ビル壁に設置されたエアコンの室外機など、上にあるものは落ちてくるものと考えて避難する必要があります。

海岸
 海岸
potaru.com

海岸や大きな川の近くで大きな揺れに見舞われたら、津波情報が発令されるのを待つまでもなく、いち早く避難しましょう。津波の様子を見に行くなどは言語道断です。

川の近く
 川の近く
potaru.com

水は低いところへ流れていくものなので、津波の際には海岸の防波堤を越えるよりも早く、河川を遡ることになります。

山
 
potaru.com

山間部の地震災害で被害が大きくなるのは、がけ崩れなど急斜面の崩壊です。中越地震では多くのがけ崩れが発生し、自動車が生き埋めになったり、道路が寸断されるなどの被害が発生しました。

最終更新:

コメント(0

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン