地震や津波などの自然災害は人間の力で防ぐことはできません。また地震を予知することもできません。しかし、自然災害が発生した時に、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。
考えられる危険
・看板、窓ガラス、ビルの外壁などが落ちてくる
・建物が倒壊する
・火災が発生した際、ビル風によって火災旋風が発生する危険がある
オフィス街や繁華街は危険がいっぱいです。看板などの大型の落下物と、窓ガラスなどが雨のように降ってくる状況を想像してみてください。ビルの壁面に設置された看板(袖看板)、ビルの外壁、窓ガラス、ビル壁に設置されたエアコンの室外機など、上にあるものは落ちてくるものと考えて避難する必要があります。
一時避難する場所としては、倒壊する危険がなさそうな頑丈なビルの中などがよいでしょう。しかし、揺れによる落下物の危険が過ぎたら、より安全な場所へさらに移動する必要があります。繁華街で火災が発生した場合には、ビル風に煽られて火災旋風(火災による上昇気流で発生する“ 火の竜巻 ”)が起こる危険があるからです。
関東大震災で4万人もの人命を奪った本所被服廠跡の火災も、火災旋風だったといわれます。ただの火事とはまったく違う、破滅的な火災ですので、広域避難所など安全な場所への避難が大切です。
海辺近くの繁華街の場合、津波の危険もあわせて考える必要があります。津波から逃れるためにビルの上階に避難するという選択肢もありますが、津波に伴う火災が発生した場合、逃げ場がない状態で火災旋風にさらされる恐れもあります。
大きな揺れの危険をやり過ごした後、どこに逃げるかの判断が重要になります。
地震の揺れから生き延びるポイント(オフィス街・繁華街の場合)
・まずは、想像を超える大量の落下物から身を守る
・地震そのものの揺れから身を守ったら、次は火災や津波など2次災害の発生を考えて、避難場所を決め、迅速に避難する。
・避難に際しては、余震による落下物や建物崩壊にも要注意
屋内にいるとき
鉄骨造のビルも傾きました。とくに1階が駐車場になっているピロティ構造の鉄骨ビルの被害は甚大でした。大地震では頑丈そうに見える建物でも大きな被害が発生します。
揺れを感じたり、緊急地震速報が流された時には、すぐに机の下にもぐりこみ、防災頭巾をかぶって身を守る。小学校に通っている人たちはそんな訓練を何度も繰り返していることでしょう。
屋外にいるとき
乗り物に乗っているとき
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