昨年の秋に種をまいた大根、白菜などが収穫時期を迎えました。
これらの野菜は1株あたりの食べる量が多く消費が間に合わないため、畑の土に穴を掘って貯蔵したり、白菜は寒さによって傷まないように外側の葉を縛っておいたりして、収穫時期を延ばし、長期保存ができるような工夫をしています。
このようにしないと大根であればトウ立ちし、花が咲いて食べる根の部分が少しずつ硬くなり、みずみずしさがなくなっていきます。
こうなる前に収穫時期を逃さず、収穫してからの長期的な保存方法を考えていくことは、ロスの削減にもつながります。
食べきれない分はご近所さんに配ったり、自宅では冷凍保存をすることもありますが、今回はこれまで作ることがなかった漬物にチャレンジしたいと思います。
たまたまではありますが、実際に漬けようとしていたのが3月21日。実は毎月21日は「漬物の日」なのだそうで、これに便乗してみます。
むかし、むかし。毎年、秋になると萱津神社を祀る付近の村人たちは、豊かな自然の恵みに感謝して、大地から採れる野の初物と、海から採れる藻塩(もしお)を初穂としてお供えしていました。
しかし、せっかくの供物もそのままにしておくと、まもなく腐ってしまいます。これを嘆いたある村人が、カメに入れて供物を供えてみました。するとどうでしょう。野菜と塩が作用して、ほどよい塩漬になったのです。
村人たちは時が経っても変わらないこの不思議な食べ物を、神様からの贈り物として尊び、諸病の免除、万病快癒の護符として、また、保存食品として蓄えるようになりました。
このようにしてつけものが誕生し、やがて我々の食卓の上にのぼるようになったのです。
現在、萱津神社では、この故事に従って、毎年8月21日を「香の物祭」として祝っています。また、漬物業界では、毎月21日を「漬物の日」定め、漬物の普及につとめています。
初めての漬物作り
早速、収穫してきました。長さが足りず、根はなかなかの太り具合ですが、自分たちで食べる分なので形は気にしません。
この他に、白菜、かぶをとってきました。(同じくこれらも形が小さかったり、横に広がったりして立派ではないです)
野菜を洗って食べやすい大きさにカットしていきます。漬物には和、洋含めさまざまな漬け方がありますが、今回は最も手軽な浅漬けにしました。
白菜とかぶは、それぞれ以下の味付け。
【白菜】
・白菜の葉:6枚
・白だし:大さじ2
・酢:大さじ1
・鶏がらのもと:大さじ1
・豆板醤:大さじ1
・鷹の爪:1本
【かぶ】
・かぶ:1個
・白だし:大さじ2
・塩こんぶ:適当
・酢:大さじ1
・鷹の爪:1本
白菜については、某豚かつ屋のピリ辛漬けが好みということもあり、それを再現したいという思いによる味付けです。(おそらくこの通りではないと思います)
大根はポリポリとした食感を残したいので皮がついたままの状態。そのあと1日干します。
干物づくりにも登場するこの100均のドライネットは使い勝手がよく重宝しています。
干した大根は醤油ベース。
・大根:1/3本
・醤油:大さじ3
・酢:大さじ1
・砂糖:小さじ1
・かつお節:適当
すべての味付けに共通していますが、ポリ袋に食材と調味料を入れて揉み込んだあと、重しを置いてしばらく放置するだけという簡単な作業です。
上記作った3種に、冬菜(とうな)を塩もみして味の素で調整した野沢菜漬け風も加えてみました。
食べてみての感想は、全体的に味が薄いということ・・・。
今回が初めてだったということもあり控えめにしましたが、やはり「しょっぱすぎる」ぐらいの塩加減のほうが漬け物としてはちょうどよく、もっと豪快に調味料を加えていいのかもしれません。次回以降、自分好みの味に近づけたいと思います。
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