熱帯アジア原産、日本では沖縄、小笠原
シカクマメという野菜をご存知でしょうか。シカクマメの断面が四角形に見えることからこの名が付きました。パッと見ると「マメ!?」って感じのこの野菜。クセがなくて食べやすく、実は熱狂的ファンも多い(?)のです!! 出身は熱帯アジア。そう、これは南国の植物で、元々夏場に栽培される野菜が少ない沖縄に持ち込まれたのが、日本でのはじまりです。めぐりめぐって、同じ南国である小笠原諸島でも栽培されるようになりましたが、残念ながら本土ではあまり見かけない野菜とみて良いでしょう(ネット通販などで購入することはできるようです)。熱帯地方では通年で育つようですが、国内においては寒さを耐え抜く力がないため、植え付けから収穫まで気候に気を配る必要があります。
マメと名前が付きますが、さやが若いうちに収穫して食用とするため、あまり豆っぽさを感じません。花や葉、果ては種子や根も食用になり、まさに捨てるとこなし。しかし、一番人気はやはり若いうちに収穫したさやでしょうか。 本土ではあまり見かけませんが、沖縄や小笠原などでは夏場から秋にかけて、スーパーや農協に並びます。そのほか九州南部などでも栽培されているとか(?)。本土では沖縄物産店などで見ることもあります。ぜひ見かけたら一度買ってみましょう!
※ 熱帯産ゆえ、冷蔵保存ではなく常温保存なので注意!
3つのポイント
1.とにかく食感がいい
おそらく一番の人気の秘訣はここです。とにかく食感、歯ごたえが良いんです!これがヤミツキになっちゃいます。どんな調理法でも食感が残ってくれるんです。シャキシャキともコリコリとも言われますが、筆者的にゆずれない擬音は「ザクザク」!味が淡白なぶん、どんな味付けにも対応してくれます。人によってはほのかに苦味を感じるそうですが、許容範囲でしょう(僕は感じません)。
2.油との相性抜群
特に相性抜群と言われるのが油。沖縄や小笠原では炒め物や揚げ物で食べられることが多い印象です。中でも天ぷらが人気だったりしますが、筆者が個人的にお気に入りなのは、何と言ってもサクサク衣を付けたフライ!フライのサクサクと、シカクマメの「ザクザク」が織り成すスナック感覚のハーモニー!これを沖縄産や小笠原産の塩でザクッとシンプルに食う!!これだけで十分イケちゃいます。炊き立てのご飯、シカクマメのフライ、塩(スパイス)でシカクマメ丼。涙が出ます。油以外だと、茹でて味の濃い調味料で和えるのも美味です。例えばみそ和え、明太子和え、塩こんぶ和え、マヨネーズ和え・・・等々。どれも外しません。
3.大豆に匹敵する栄養価
これだけ美味しいのにも関わらず、嬉しいのがその栄養価の高さ。大豆に匹敵するとさえ言われ、特にビタミンA・B1・Cのほかタンパク質やカロチンが豊富です。中でもビタミンA・Cにカロチンは油と一緒に摂取することで、吸収率が高まるのが特長。炒め物や揚げ物に適しているのも頷けます。面白いのが完熟した種子に含まれる美容成分。人間には肌のハリや弾力を維持する「弾力繊維」というものがありますが、その「弾力繊維」を構成する重要なたんぱく質にフィブリン5というものがあります。このフィブリン5は20代より減少傾向に進むのですが、人間が持つ「フィブリン5を生み出す力」に働きかけるのがシカクマメであることが、資生堂のスキンケア開発センターの研究で明らかになっています。化粧品としての研究が進められているため、食用として美容効果が期待できるかはわかりませんが、今後も注目の野菜であることは間違いありません。
(しかし、種子自体は食用にもなります)
かんたんレシピ
おひたし、和え物
湯がいたシカクマメに、お好みのものを和えてください。 (上述したみそ、明太子、塩こんぶ、マヨネーズのほか、カレーやコチュジャン、シンプルに醤油なども合います。「冷奴の上に何を乗せるか・・・」のイメージでさらに工夫の余地あり!?)
揚げ物(天ぷら、フライ)
衣をつけてあげるだけ!どちらも絶品です!!
肉巻き(ベーコン、豚肉)
こちらも巻いて焼くだけ!ベーコンならそのままで、豚肉なら甘辛のつゆに絡めても・・・。
最終更新:
habihabi64
シカクマメという野菜は見たことも聞いたこともありませんでした。くせもなく歯ごたえもよいとなると、健康志向の現代にマッチする食材ですね。美容効果もあるとは見逃せません。サプリメントなんかもあったらいいですね。素揚げしておろし醤油で食べたらおいしそう。日本の島々でとれる食材を使ったお料理教室をネットで開催したらどうでしょう。